闇に葬れ



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初公開日(参考)2006年10月
分類

長編小説

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闇に葬れ (論創海外ミステリ)

2006年10月01日 闇に葬れ (論創海外ミステリ)

ことの発端は英国国教会の主教がひき逃げされたことだった。その事件の裏に潜むのはダム建設計画。計画が実行されれば、ダムの底に納骨室が沈むという。それは偉人とも奇人とも評される、十八世紀の芸術家の墓であり、そこに未発表の作品も埋められているのらしいのだ。それらを掘り起こし、世に出すべきだと強固に主張する集団。その一人が納骨室の内部に潜入すると、無気味な笑い声が高らかに響いた…。謎が謎を呼び、世界はパニックに陥る。異色作家ブラックバーンの代表作にして、伝奇ミステリの傑作。 (「BOOK」データベースより)




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No.2:
(5pt)

驚愕の展開、でも、日本人にはお馴染み??

大学時代Twilight Zone誌のJuly/August 1983 号でR. S. Hadji (Robert Knowlton): Thirteen Neglected Masterpieces of the Macabre(過少評価されている13冊の傑作怪奇小説) の一冊として紹介されていたので、お薦め読書リストなどに弱い自分はすぐに本屋をまわって探したのですが、いまだにこの本を含めてやっと8冊しか手に入れられていません。Twilight Zone誌で取り上げたベストリストは他にも入手困難なタイトルが多く、自分も含めて当時の読者のトラウマになっているようで、わざわざそれらを復刻するために出版社の編集者になった人もいるくらいです。
それでもさんざん探して読んでみたら、こういうリストは作成者の好みにもよるので、がっかりさせられることもあるのですが、こと本書「闇に葬れ」に関しては大正解でした。
歴史ミステリと思わせて、後半は思いもかけない方向へ驚愕の展開へと邁進してゆく爽快感がたまりません。もうこれを読むと「ダ・ヴィンチ・コード」くらいじゃスケールが小さすぎますなぁ。
本来なら驚愕の展開!という謳い文句も出してはいけないのでしょうが・・・すでに作者も本書もそれが売りになってしまっているのは仕方がありません。白紙で読めた自分は本当にラッキーだったと思います。個人的には既に読んでいた「薔薇の環」も「小人たちがこわいので」と「Nothing But Night」もイマイチであまり期待してなかったこともあるかもしれません。(後日読んだ未訳の「Children of the Night」は凄いです。なぜ、これを出さずに邦訳は止まっているのだ??)
ただ、後半の展開は驚愕ではありますが・・・実は視点を変えれば日本人としてはかなり馴染みの深いものです・・・特に60年代から70年代に少年時代を過ごした読者には、驚きに併せて一種のノスタルジーを感じるものになっているのではないかと思います。よくよく考えると同じくブラックバーンの怪作「刈り立ての干し草の香り」は「マタンゴ」を彷彿とさせます。

参考までにTwilight Zone誌によるリストは以下の通り・・・出てないものは誰か翻訳を出していただきたいものです:
1. A BOOK OF BARGAINS by Vincent O'Sullivan
2. TALES OF THE UNEASY by Violet Hunt
3. THE HOLE OF THE PIT by Adrian Ross (Arthur Ropes)
4. BASIL NETHERBY by A.C. Benson
5. DARK CHAMBER by Leonard Cline
6. THE SORCERER'S APPRENTICE by Hanns Heinz Ewers (「魔法使いの弟子」)
7. RANDALL'S ROUND by Eleanor Scott
8. MEDUSA by E. H. Visiak
9. THE SHINY NARROW GRIN by Jane Gaskell
10.THE ACCURSED by Claude Seignolle
11. BURY HIM DARKLY by John Blackburn (本書)
12. NEITHER THE SEA NOR THE SAND by Gordon Honeycombe
13. CHILDREN OF THE BLACK SABBATH by Anne Hebert
闇に葬れ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:闇に葬れ (論創海外ミステリ)より
4846007391
No.1:
(5pt)

相当にグロテスクな内容ですので、体調万全な時にお読み下さいね。

時代に先駆け過ぎたモダン・ホラー小説界の巨匠ブラックバーンが著した伝奇恐怖ミステリー小説の最高傑作です。最近訳出された著者の処女作「刈りたての干草の香り」は大いに面白く読み終えましたが、本書の作品世界は大幅にスケールアップし、恐怖の度合もエスカレートしています。また本書はノン・シリーズで警察が無能で頼り無く描かれており、果して最後に善が勝つのか確信が持てず、その為強烈な恐怖と不安感を醸成する事に成功しています。
事件は英国国教会の主教が轢き逃げされて殺され幕を開ける。これは雇われた殺し屋の仕業であり、目的はある狂信的な集団の野望を邪魔する存在の排除だった。殺人を画策した男マーン卿は、偉人と狂人の2つの顔を持つ18世紀の芸術家の未発表作品が収められている納骨堂を掘り起こし開放する事を強く望んでいた。卿は尚も大聖堂司祭の頑なな拒否に阻まれながらも諦めず、芸術家の直系の子孫である娘を探し出し遂に発掘許可を得る。狂人の芸術家レイルストーンは納骨堂の入口に死の罠を仕掛けていて2人の犠牲者まで出るが、周到に用心し漸く禁断の扉を開けて一同は進入して行く。
この後驚愕の展開が待ち受けますが、それは読んでのお楽しみとして、処女作に続いて本書を読み終え、改めて何故著者が人気が出ないのかを考えるに、作風が暗くて陰鬱な為なのかなと思います。それと筋立てが複雑で充分に伏線を張り巡らせた玄人好みの構成の妙が運悪く疎まれたのでしょう。しかし著者が圧倒的な実力家であるのは確かですので、何時か正当に評価される時代が来る事を切に祈ります。本書は相当におぞましくグロテスクな究極のホラーですが、それでも素晴らしい人間性を感じさせる感動的なエピソードを含んでおりますので読後の後味は決して悪くありません。少なくとも著者の通算第三作目は論創ミステリ近刊として訳出予定ですので、読める日を楽しみに待ちたいと思います。
闇に葬れ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:闇に葬れ (論創海外ミステリ)より
4846007391



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