前日島
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中世のイタリアで、兵士が難破船にたどりつき・・・というお話。 上記だけでは何の要約にもなっておりませんが、この後主人公がてんやわんやの内に、日付け変更線の島に行くという展開でした。 粗筋はなんとか追えましたが、作品を完全に読解出来たかは、心もとないです。すいません。この頃のこの周辺の政治・宗教事情が判ってないと少し厳しいかも。 この人の代表作の「薔薇の名前」を読んだ時も思いましたが、森羅万象の知識や情報がペダンチックに出て来るので「黒死館殺人事件」ぽい感じもしました。ただ「黒死館~」が無駄にそういう知識が出て来るのに比べて、この作品は内容に即した感じでペダンチックでしたが。 帯の惹句に世界的ベストセラーとありますが、どれだけの人がこの韜晦な小説を読破したんですかね、私も一応最後まで読んで、それなりに面白かったですが。 ともあれ、読んで損はない、ペダンチックな歴史小説。是非御一読を。 | ||||
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良いものを安価で購入でき満足しています。ありがとうございました。 | ||||
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今、少しずつ読み進めているところ。 なかなか難しい内容ですが、他の方が勧めて おられるので頑張ってみようと思っています。 読了できるといいな…。 | ||||
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エーコの「薔薇の名前」「フーコーの振り子」に比べれば断然読み安い導入の上巻。こんなにスイスイ読めて自分の読力に関心していたが・・・それも上巻まで。エーコの甘い罠だった。 | ||||
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他の方も指摘しているとおり些かならず読みづらい。 読み終えたあとで「おお読んだなあ」と自分を褒めてやりたくなる。 原因は主に構成である。時系列に合わせて筋立てだけをほぐすと意外とオーソドックスな「娯楽大作」の常道を採用している。 以下かなり内容に踏み込みますが、年代は1640年前半、主人公はイタリア・フランス国境あたり(?)の貴族の息子ロベルト。一人息子であるはずだが、子ども時代の空想、というか妄想のなかで「父の家を追われた私生児の異母兄フェッランテ」なるものを夢想している。(僕におこる悪いことはみんなフェッランテの陰謀なんだ、といった使用法のため)。このややならず空想癖のつよい主人公が父親の没後にパリに出るも、身に覚えのないフランス政府への反逆罪の疑いをかけられ、枢機卿マザラン閣下(イタリア人!)から「処刑かしからずんば密偵になるか」と迫られた結果、「イギリス人が進めているているらしい正確な経度の測定方法をさぐれ」と命じられ、任務を隠して航海に出る〈アマリリス号〉に乗り込むー―と、こうまとめると実にオーソドックス。しかし、そういう筋立てであったことが掴めるまでに軽く数章かかる。 まず大枠として、主人公ロベルトの残した手記の断片を現代の作者が見つけ出して語りなおしている、といった体裁をとっている。ついで、冒頭が「アマリリス号の遭難」からはじまり、「手記」の内容に沿って過去の展開が挿入されてゆく。さらには後半、主人公ロベルトが作中で書いている「悪しき異母兄フェッランテの物語」が作品自体を侵食してゆく。この数重の枠組みの重なり合う物語のなかに、いかにも十七世紀らしい魔術と未分化の科学や天文学その他の薀蓄がこれでもかとばかりにちりばめられている。 このように書くといかにもとっつきにくそうだが、構成を把握したいとか深い含意を理解してやろうとか意気込まずに読む場合には明るく楽しい作品である。遭難後のロベルトが流れ着く無人の廃船〈ダフネ号〉につみこまれた南半球の植物や極彩色の鳥や「ふくろのある巨大ネズミのはく製」の描写は夢のように愉しく美しい。また、タイトルとなっている「前日島」とは、つまり「子午線の向こうにあるつねに〈昨日〉の島」を意味するのだが、鼻先にありながら(泳げないので)たどり着けない「その島」に焦がれるロベルトが「けろけろくわ」と音声付でカエルの真似をしつつ泳ぎの練習をはじめるシーンなど、読んでいてほとんど幸せな気分になった。あくまで筋だけをジェットコースター的に楽しみたい方(この作者のファンにはあまりいそうもないが)には勧められないものの、まちがいなく極上の娯楽作品である。 | ||||
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