さらば、愛しき鉤爪

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種別
長編
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あらすじ

2001年10月31日 さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1)

おれの名前はヴィンセント・ルビオ。ロサンジェルスが根城のケチな私立探偵だ。つまらない仕事のかたわら、謎の死を瑞げた相棒アーニーの死因を探っている。そんなおれを“評議会”がけむたがっているのは承知の上だ。ところでおれは、人間じゃない。人間の皮をかぶり、人間にまぎれて暮らしているヴェロキラプトル―恐竜だ。ああ、それにしても昔はよかった…。世界中で熱狂の渦を巻き起こした恐竜ハードボイルド。--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。(「BOOK」データベースより)

評判

さらば、愛しき鉤爪の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク

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さらば、愛しき鉤爪の総合評価:

8.18/10点 レビュー 11件。

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11
(4pt)

トランプ2.0開始の今だからこそ読み直してみたい本。

映画「ジュラシック・パーク」の大ヒットによる恐竜ブームにのって上梓されたハードボイルド。
実は恐竜は絶滅しておらず、こっそり人間に混じって生きており、警察・医療などを含む各分野に入り込んでいるという設定で、主役の私立探偵は当然のごとくあの映画で人気恐竜の座に躍り出たヴェラキラプトル。
当時はいかにも「人気映画にあてこんで」というセールス戦略と「ヒトの皮(扮装)をかぶって生きるヴェラキラプトル」というアホらしさから読んでいなかったが、2025年現在読んでみると色々と面白かった。

コレ、物語の本質は「アメリカ社会に密かに入り込んで生活している不法移民」の話なんですね。
もちろん物語の設定上は有史以前から人間社会に浸透していた恐竜たちは「移民」ではないが、表面上普通のヒトとしてヒト社会で働き生活しているが、実は非常に閉鎖的で自分たちだけの社会システムや法を持ち、決してヒトを中に入れることはない。自分たちの在り方に疑問がないわけではないが、アイデンティティの問題から一歩を踏み出すことはできない。
これは明らかに「無名の存在としてアメリカに生き、しかしアメリカに溶け込むことのない」不法移民の姿だろう。物語の展開が進むとヒトとの真の交流(交雑)を目指す者が現れるが、結局は・・・・。

成長する都会になじめない孤独を抱えたハードボイルドの登場人物たちと、ヒトの群れに混じりながら決して「裸になる」ことのできない恐竜たちはミスマッチに見えて本質的には同じだと思う。

こういう移民の重いテーマを扱いながらライトなコメディ感覚も交えたエンタテイメントは今後はもう出てこないかもしれないですね。

(2025年1月、トランプ大統領の高らかな「史上最大の不法移民大量送還」開始宣言のニュースを見ながら)
さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1) Amazon書評・レビュー: さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1)より
4863326335
No.10
(4pt)

トランプ2.0開始の今だからこそ読み直してみたい本。

映画「ジュラシック・パーク」の大ヒットによる恐竜ブームにのって上梓されたハードボイルド。
実は恐竜は絶滅しておらず、こっそり人間に混じって生きており、警察・医療などを含む各分野に入り込んでいるという設定で、主役の私立探偵は当然のごとくあの映画で人気恐竜の座に躍り出たヴェラキラプトル。
当時はいかにも「人気映画にあてこんで」というセールス戦略と「ヒトの皮(扮装)をかぶって生きるヴェラキラプトル」というアホらしさから読んでいなかったが、2025年現在読んでみると色々と面白かった。

コレ、物語の本質は「アメリカ社会に密かに入り込んで生活している不法移民」の話なんですね。
もちろん物語の設定上は有史以前から人間社会に浸透していた恐竜たちは「移民」ではないが、表面上普通のヒトとしてヒト社会で働き生活しているが、実は非常に閉鎖的で自分たちだけの社会システムや法を持ち、決してヒトを中に入れることはない。自分たちの在り方に疑問がないわけではないが、アイデンティティの問題から一歩を踏み出すことはできない。
これは明らかに「無名の存在としてアメリカに生き、しかしアメリカに溶け込むことのない」不法移民の姿だろう。物語の展開が進むとヒトとの真の交流(交雑)を目指す者が現れるが、結局は・・・・。

成長する都会になじめない孤独を抱えたハードボイルドの登場人物たちと、ヒトの群れに混じりながら決して「裸になる」ことのできない恐竜たちはミスマッチに見えて本質的には同じだと思う。

こういう移民の重いテーマを扱いながらライトなコメディ感覚も交えたエンタテイメントは今後はもう出てこないかもしれないですね。

(2025年1月、トランプ大統領の高らかな「史上最大の不法移民大量送還」開始宣言のニュースを見ながら)
さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス) Amazon書評・レビュー: さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス)より
4789717690
No.9
(4pt)

愛すべき驚愕のフリーク・ハードボイルド

実際ハードボイルドほどさまざまな進化の形を見せてくれるジャンルというのは、他にないのじゃないだろうか。それだけ多くの人に愛され、印象に残った、文学上のエポックであるのだと言えるし、どれほど突き放したような文体で固ゆでの顔をしてみても、あくまで人間のハートに食い込んで放さない鉤爪のように、ぼくらには胸の奥深くで、あまりに近しい感覚を得ているのに違いない。
 ハードボイルドは時には喜劇の形を取ることだってある。パロディ。ブラックユーモア。もっと笑い飛ばすような形に進化することだってある。恐竜が鶏に進化したのかもしれないように、ハードボイルドも思いもかけない形で。
 小鷹信光だって『探偵物語』という和製ハードボイルを書いたときにも、まさか脚本家・丸山一や天才的俳優・松田優作の手によって、あれほど可笑しい工藤俊作を見せられるなんて夢にも思わなかったろう。地道に書いた原作が、派手に飛ばしたTVドラマによって有名になってしまうなんて。松田優作の死後初のリバイバルブームで絶版本が復刊したりするだなんて。
 あるいは軽ハードボイルドへの道もあったのだ。東直己のススキノ探偵シリーズ。笑わせて最後に泣かせてくれる。TV版『探偵物語』もそうだった。ハードボイルドがパロディとして長いこと使われる理由はそこ、ある種の「定番」フォーマットにあるんだろうと思う。
 どんなに笑わせつつも、名シーンと決め台詞だ。そいつらを伝統芸として作中に生かしてやろうじゃないかという暗黙のルールのようなもの。へらず口の系譜にダンディスムとして外見だけではない、決めの最終行。
 そう、ハードボイルドはお笑いに進化したときにもエッセンスは残すのだ。極めて進化しやすく、人気の耐えない秘密はそんな作者と読み手の共通認識という土台の部分にこそあるのだろう。
 さて、いよいよ本書なのだが、『このミス』8位に入賞したいわゆるバカ・ハードボイルド。つまり、ふざけた設定なのだ。何せ主人公の探偵が何と、実はヒトの皮をかぶった恐竜なんである。尻尾をうまく隠しながら、実は進化の袋小路を生き延びた恐竜たちが、人類に紛れて小さな生存の社会を送っているというとんでもない秘密がこの世界にはあったらしい。進行するは、ハードボイルド魂にどっぷり浸かった恐竜探偵。例によっての定番、一人称小説どうだ
 それだけでは無い。恐竜だからこその事件。恐竜とヒトとが共存するからこその裏切り。友情だってあれば、ぺっぴんの悪女だってちゃあんと現れる。恐竜の美女もヒトの美女も。濡れ場も。ちゃんと両方
 それだけでもないんだ。何と、ずば抜けて面白い。プロットがしっかりしていて、謎解きの興味があり、アクションシーンも抜け目なく、決め台詞の似合う名シーンがある。見かけ倒しの探偵ではなく、中身は恐竜のタフさと優しさとを持っているんだし。こんなふざけた小説でありながら、じーんと心を打ってくる本物の芯がある。読むほうは簡単だが、恐ろしく書きにくいハンディだらけの設定で、よくぞここまでやってくれたものだと、思わず喝采!
 
 『ジュラシック・パーク』の翻訳者に依頼したという版元も、これをまで引き受けたっていう訳者も、まあ徹底した遊び心をもっているのである。作者に始まり、読者まで、みんなで遊びまくる一冊。いや、一冊ではないのだ。シリーズ化されての二冊目が今月にも刊行されようとしているのだ。この世で最も奇妙な探偵シリーズであるにも関らず。やれやれ……次も読みます。
さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1) Amazon書評・レビュー: さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1)より
4863326335
No.8
(4pt)

恐竜百科といっしょに

そろそろ処分する本の箱に入れていましたが

読み返すと相当おもしろかったので、また本棚に逆戻りしました。

とっさの行動が人間とは違うところもまたおもしろい。

息子の百科事典を脇に置いて読むと、これが扮装の中身!!

と、なかなか楽しめました。

作者はしっぽが長い方がお好みなのかしら?
さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1) Amazon書評・レビュー: さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1)より
4863326335
No.7
(4pt)

レビュー 紹介されないと読まないかも。 新手のハードボイルド

恐竜が主人公の正統派ハードボイルド探偵小説。

相棒を殺され、仕事も失ったビンセントが事件を解決する。 人間の扮装をし社会に身を隠す恐竜達の戦いが格好いい。
さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1) Amazon書評・レビュー: さらば、愛しき鉤爪 (ヴィレッジブックス F カ 1-1)より
4863326335

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