棟居刑事の使命の条件

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種別
長編
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あらすじ

2010年07月21日 棟居刑事の使命の条件 (フタバノベルス)

都内で奇妙な事件が頻発していた。ターゲットにされた者の衣服に、突然、真紅のしみが浮かび上がる。単なる愉快犯か、それとも「人間狩り」を模した危険なゲームか。警視庁捜査一課の棟居と被害者たちは真相究明に乗り出す。(「BOOK」データベースより)

評判

棟居刑事の使命の条件の評価:

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棟居刑事の使命の条件の総合評価:

8.00/10点 レビュー 4件。

感想一覧

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Amazonレビュー

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No.4
(5pt)

被害者同盟

私は、著者のハードカバー新刊本が発刊されれば、必ず購入して読んでいる。
本作品は、近年の著者の、ダイナミックな作品や、大河的作品などと比較すると、少々地味な印象を受ける。
しかし、被害者同盟が結成されて、独自の行動を起こすのが面白く、企業小説的でもあり、結末も爽快で、大変面白い。

本作品では、一件の殺人事件も発生しない。
ただ、「人間狩り」と称される、嫌なゲームは、重大な心理的犯罪だ。

棟居刑事の思慮分別は、きわめて人間的である点が光る。
特に、最終場面での彼の行動は、心に染みる。

本作品は、派手さは無いが、著者らしい、深い考察に満ちている。
読み応え十分の、秀逸な作品だ。
棟居刑事の使命の条件 Amazon書評・レビュー: 棟居刑事の使命の条件より
4575236136
No.3
(4pt)

30年を経てもなお健在の森村作品のヒーロー棟居刑事、しかし本作品では・・・。

森村誠一氏の作品すべてを読んでいる読者は一体どれくらいいるのだろうか。膨大な数の作品はまさに彼が愛している山になぞらえれば、「森村山脈・連峰」なる圧倒的な存在感を発揮している。私はむろんそのほんの一部しか読んでいない。1977年の『人間の証明』で初登場した棟居刑事(角川映画では故松田優作が本刑事を熱演)は、それゆえ、すでに30年以上もその雄姿を読者にアピールし続けていることになる。

 本書はその棟居シリーズの最新刊ということもあって私は期待して本書を手にした。たしかに彼は登場する。重要な証拠物件から炙り出した彼の推察力は健在であり、それによって事件解決の突破口(被害者の「共通項」)が見出される。事件のいわば「総括」を担う形でも再登場する(本書の表現では、「釘を一本刺しておく」という役回り)シーンも印象深い。企業買収というホットな社会派的な問題を扱うあたり、かつて日本推理作家協会賞を受賞した『腐食の構造』を髣髴とさせるものがある。それなりの読ませる内容であることもたしかだ。

 しかし、である。どう読んでも、「棟居刑事の」というタイトルが想起させるような彼の活躍ぶりは描かれていない。彼の登場シーンはとても少ないからである。これでは多くの読者は、結果的に、「棟居刑事シリーズ最新刊」という帯に疑念を持つことになるように思われる。むろん話の本筋は「使命の条件」であるから、それに付随する形で棟居刑事が活用されているという解釈もできるではあろうが・・・。

 本書は「中古」という概念がキーワードになっているが、「中古の哲学」という章にある、次のような文章、「新品はえてして反乱を企んだり、実際に起こしたりするが、中古品は主が替わることに慣れており、新たな主に対しても忠勤を励む」(201頁)はとくに興味深かった。社会派+棟居刑事の思う存分の活躍という次回作への期待を込めて、今回は「星4つ」としておこう。
棟居刑事の使命の条件 Amazon書評・レビュー: 棟居刑事の使命の条件より
4575236136
No.2
(5pt)

被害者同盟

私は、著者のハードカバー新刊本が発刊されれば、必ず購入して読んでいる。
本作品は、近年の著者の、ダイナミックな作品や、大河的作品などと比較すると、少々地味な印象を受ける。
しかし、被害者同盟が結成されて、独自の行動を起こすのが面白く、企業小説的でもあり、結末も爽快で、大変面白い。

本作品では、一件の殺人事件も発生しない。
ただ、「人間狩り」と称される、嫌なゲームは、重大な心理的犯罪だ。

棟居刑事の思慮分別は、きわめて人間的である点が光る。
特に、最終場面での彼の行動は、心に染みる。

本作品は、派手さは無いが、著者らしい、深い考察に満ちている。
読み応え十分の、秀逸な作品だ。
棟居刑事の使命の条件 (フタバノベルス) Amazon書評・レビュー: 棟居刑事の使命の条件 (フタバノベルス)より
4575007811
No.1
(4pt)

30年を経てもなお健在の森村作品のヒーロー棟居刑事、しかし本作品では・・・。

森村誠一氏の作品すべてを読んでいる読者は一体どれくらいいるのだろうか。膨大な数の作品はまさに彼が愛している山になぞらえれば、「森村山脈・連峰」なる圧倒的な存在感を発揮している。私はむろんそのほんの一部しか読んでいない。1977年の『人間の証明』で初登場した棟居刑事(角川映画では故松田優作が本刑事を熱演)は、それゆえ、すでに30年以上もその雄姿を読者にアピールし続けていることになる。

 本書はその棟居シリーズの最新刊ということもあって私は期待して本書を手にした。たしかに彼は登場する。重要な証拠物件から炙り出した彼の推察力は健在であり、それによって事件解決の突破口(被害者の「共通項」)が見出される。事件のいわば「総括」を担う形でも再登場する(本書の表現では、「釘を一本刺しておく」という役回り)シーンも印象深い。企業買収というホットな社会派的な問題を扱うあたり、かつて日本推理作家協会賞を受賞した『腐食の構造』を髣髴とさせるものがある。それなりの読ませる内容であることもたしかだ。

 しかし、である。どう読んでも、「棟居刑事の」というタイトルが想起させるような彼の活躍ぶりは描かれていない。彼の登場シーンはとても少ないからである。これでは多くの読者は、結果的に、「棟居刑事シリーズ最新刊」という帯に疑念を持つことになるように思われる。むろん話の本筋は「使命の条件」であるから、それに付随する形で棟居刑事が活用されているという解釈もできるではあろうが・・・。

 本書は「中古」という概念がキーワードになっているが、「中古の哲学」という章にある、次のような文章、「新品はえてして反乱を企んだり、実際に起こしたりするが、中古品は主が替わることに慣れており、新たな主に対しても忠勤を励む」(201頁)はとくに興味深かった。社会派+棟居刑事の思う存分の活躍という次回作への期待を込めて、今回は「星4つ」としておこう。
棟居刑事の使命の条件 (フタバノベルス) Amazon書評・レビュー: 棟居刑事の使命の条件 (フタバノベルス)より
4575007811
No.0
(2pt)

物語にスリルとインパクトがない

大手のサービス企業と最大級の暴力団組織とが絡む人間模様が描かれた作品です。
また、著者の作品パターンとしてありがちな仲間グループも結成され、その活躍ぶりが面白く描かれています。

作品全体を通しての筋書きは旨く描かれていると思いますが、その物語にスリル性がなく、インパクトに欠けた作品になっているのが残念です。
従って作品自体が淡々としていて読み応えが感じられません。

さらには棟居刑事らの警察側の活躍度が低く、本題の趣旨に疑問点を感じます。

この物語のように簡単に暴力団組織が解体されるようなことは現実的には無理でしょう。
少々著者の夢物語のような雰囲気で描かれた作品ではないかと推測され、作品に今一歩力強さが感じられませんでした。
棟居刑事の使命の条件 Amazon書評・レビュー: 棟居刑事の使命の条件より
4575236136

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