ハンマー・オブ・エデン エデンの鉄槌
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ハンマー・オブ・エデン エデンの鉄槌の総合評価:
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| 人工的に地震を発生させることができる。それを誘発させる機械を手に入れたプリースト率いる北カリフォルニア、シルバー・リバー・バレーで平和に暮らすコミューンが、環境テロリストとなり、州知事を脅迫する。そもそも、州の発電所建設によってつくられるダムのため、自らのコミューンが水没するという存亡の危機を回避するための窮余の策だった。 この物語がすごいところは、「本当に地震を誘発させた」ところにある。フォレットは、この題材で、本書を凡百のパニック小説にすることなくあくまで抑えた筆致で、タイムリミットを定めて行動するプリースト側の作業を軸にしたサスペンスに仕上げている。 相対するのはFBIの女性捜査官ジュディ。彼女は、他のフォレット作品のヒロインたちと同様に、機転が利き、勇敢で、負けん気が強いタフな女性である。彼女は地震学者マイケルの助けを借りながら、集められた証拠を元にプリーストにひたひたと迫る。 とにかく着想がユニークというか、スケールが大きい。また登場人物たち、特にプリーストとジュディの心理描写がいちいち丁寧で、それだけで読者は感情移入してしまう。それらがあいまって、フォレットのわかりやすい簡潔な表現で、時系列に進むストーリーに、これだけの長い物語をスイスイ読ませてしまう。 本書は、環境問題に人工地震発生メカニズムという一見荒唐無稽な要素を取り入れ、なおかつ“エコ・テロリスト”と化したプリーストたちと“強い女”ジュディとの攻防をスリル満点に描いたエンターテインメントである。 | ||||
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| 海外でもそれほど評判がよくないし、フォレットファンからもいまいちの反応が多い本書。 なので期待しないで読みましたが、結構楽しめました。 ただし、 私はプロットとか正確さとか小説としての構成とかを求める人間ではなく、 楽しめればいい、という主義なのですが、 一フォレットファンとしては、なんとなく無理しているなという感じも受けました。 何を無理しているのかといえば、 ちょっと軽い一言を文章間に挿入したりして、 なんとなくアメリカっぽいノリを盛り込もうとしているのです。 現代のカリフォルニアを題材にしているので、 今っぽくアメリカっぽくしようとしたのかもしれませんが、 やっぱりちょっと無理を感じました。 FBIにしても、今やFBI捜査官が出てくる小説やドラマや映画はとても多く、 それらに馴染んでいる人たちには この小説の中のFBI捜査官はちょっとしょぼいと感じるかもしれません。 それでもストーリーとしては結構楽しめるものになっているのはフォレットならでと思います。 | ||||
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| 忘れ去られたヒッピー世代が地震を起こす・・・。着想が・・・ んなばかな~~~ で、文庫になったので読んでみました。 前半は登場人物たちの出自が多くて、ちょっとテンポが遅いよなぁって 思ったら後半からは、映画のごとくホイホイ事が運んでいきます。 約690ページもなんのそのあっという間です。 本にしたら(タイトルも内容も映画向き)、タイトルがいかにもいかめ しくてお気楽な感じじゃないけど、後半はドキドキのサスペンスアク ション映画好きに向いてるかな?ごく普通に面白かったです。 星3つですが、本当は星4つ一歩手前ってとこです。 考え深い意義がありそうなことがらが(自然破壊、子どものアレル ギー、云々)、後半でぶっ飛んで、頭の中は地震と犯人逮捕しかなく なったことが星3つ。後半のテンポの良さに星4つ・・・つてことで | ||||
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| ケン・フォレットって個人的には『針の眼』で終わってる作家だと思っておりますので、それほど期待しないで読み始めたらやっぱりそれなりの出来でありました(^_^;)。冒険小説書きではなくてエンタメ小説家というスタンスが彼の場合相応しいと思うのよね。傑作と誉れ高い『大聖堂』なんてまさしくそれ。なかなか読む切っ掛けが無くて未読のまま放り出してありますが、作者自身の興味もサスペンスというより人間観察へと移行しているようで、キャラの仕上がりが彼にとっては最重要課題のようでもあり、ゆえに我々冒険小説派には少々物足りなく感じてしまうことも度々。ケン・フォレットならもっと書けるはずだと思い続けて十数年(^_^;)。それだけ期待していた作家なんですがねえ。 まず着想ありき。サイスミック・バイブレーター。地震工学を見聞きして引っ張り出した最新機器から構築したストーリーは荒唐無稽とは言い切れない迫真力も少しばかり兼ね備えており、東海大地震に脅える暮らしをしている日本の読者には興味を引っ張る部分があるわけで、サンアンドレアス断層を大井松田あたりの大断層を思い浮かべて比較してしまう現実に即したサスペンスに、フォレットの目利きの確かさを感じてしまうのさ。あるいはキャラ。平凡なヒッピー・コンミューンの一員が期せずしてテロリストへと変貌を遂げる過程をリアルに描き出しているのだな。ドロップアウトした人々が普通から普通でない事態に遭遇したらこうなる的な臨場感が、ニクいほど上手く書き込まれているのはさすがフォレットである。主人公の女捜査官にはさほど思い入れはなかったけれど、どこか憎めない過去からの犯罪者プリーストの存在がこの小説に一本芯を通した感じがあって出色のキャラではあったなあ。 | ||||
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