ベネズエラの名門エリゾンド家が所有する涸れた油田地帯から希土類と呼ばれる超伝導物質が発見された。

ルポ・ライターの失踪、怪文書、東京都知事狙撃事件…。

ドイツが東西に分断された冷戦のさなか、画家・青木優二の前に現れたベルリンからの来訪者。

ドイツが入手した日本の最新鋭戦闘機のデータは、まさに驚愕に価した。ほどなく二人の札つきパイロットに極秘指令が下る。

失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。

早朝の教室で、高校生中町圭介は死んでいた。コピーの遺書が残り、窓もドアも閉ざしてある。

精神科医・南川藍子の前にあらわれた三人の男たちは、それぞれが脳に「傷」を持っていた。

八百長で球界を追われた名投手・本多陽一郎は、パリで地味な生活を営む。

六十人を越す死者が出たバスの転落事故で、たった一人生き残った男…宝くじを買えば、その賞金の十倍という袋くじの特賞に当たる。

就職しアパートで一人暮らしを始めた清水真弓は、絶えず隣家からの視線に晒されている感じに悩まされる。

「ソ連領沿海州に住んどる超能力者を、ひそかにワシントンに連行して欲しいんやけど」CIA関西支部の秘密依頼を受けたのはサギ師の岩内亮。

1988年、西ベルリンで起きた謎の連続殺人。

元「秘密諜報員」で、いまは不良中年私立探偵の親父のもとに内閣調査室副室長が持ち込んできた依頼は17歳の王女様の護衛だった。

暑い夏休みの朝、高校2年の戸川春一は同級生・岩沢訓子が、稲城大橋から飛び降り自殺をしたことを、刑事である父親から知らされる。

9回裏二死満塁、春の選抜高校野球大会、開陽高校のエース須田武志は、最後に揺れて落ちる“魔球”を投げた。