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梁山泊 さんのレビュー一覧

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レビュー数166

全166件 161~166 9/9ページ

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No.6: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

そして二人だけになったの感想

Until Death Do Us Part
「死ぬまで自分の役割を全うする」と訳した時点で、私の負けは確定していたようです。
この作品は、叙述トリックの二重構造になっていると言えばよいのでしょうか。

「”傑作”と”トンデモ作品”は紙一重」

この作品のためにある言葉ではないかと思います。
絶賛する人、くさす人、評価が真っ二つに分かれそうな作品ですね。


▼以下、ネタバレ感想
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そして二人だけになった Until Death Do Us Part (講談社文庫)
森博嗣そして二人だけになった についてのレビュー
No.5: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

斜め屋敷の犯罪の感想

メイントリックは、豪腕・島田氏ならではで、もはや「奇天烈」といってもいいかも知れません。
ただ殺害動機やトリックにリアリティを求める読者の方には受け入れられない作品かもしれません。
これを「本格の極み」と言うのには抵抗がありますが、綾辻氏の館シリーズなどには多大な影響を与えた作品になるのでしょうね。


▼以下、ネタバレ感想
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改訂完全版 斜め屋敷の犯罪 (講談社文庫)
島田荘司斜め屋敷の犯罪 についてのレビュー
No.4: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

女王国の城の感想

学生アリスシリーズ4作目。
前作双頭の悪魔から何と15年も間が開いていたのですね。
シリーズ1番の長編ですが、前作と比べるとかなりスケール的に劣る印象です。
前置きが長いのはいつもの事ですのでいいとして、
最後江神が全員を集めて推理を披露するという流れもいつも通りで好きなのですが、何か盛り上がりに欠けたなと。
「犯人が小者」だったからと言ってしまえばそれまでなのですが、作品内での扱いも何かあっさりしていた気がしました。
正直印象に残らない犯人という感じです。
犯人の動機は協会に対する恨みでしたが、被害者も協会内においてどちらかと言えば小者といえる人物でしたね。

学生アリスシリーズの長編は後ひとつあるそうです。
今作では、前作までで明らかになった江神の問題がまだ回収されず終わりました。
何か今作は、次回作への布石の章だったような気がしてなりません。


▼以下、ネタバレ感想
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女王国の城 上 (創元推理文庫)
有栖川有栖女王国の城 についてのレビュー
No.3: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

黒猫館の殺人の感想

館シリーズ6作目は、綾辻氏の遊び心満載の、ある意味凄い作品だと思います。
ただその遊び心が理解できるか否かで評価が変わってくるように思います。
遊び心を理解するために「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を未読の方は先に読まれる事をお勧めします。
・・・まぁ冗談ですが半分本気だったりします。
またクイーンの某名作をモチーフとしているようです。

「人形館の殺人」が変化球ならこの作品も変化球です。
「人形館」は、えぐい変化球で、変化球打ちが苦手な打者にさっぱり・・・という感じ。
「黒猫館」は、視力が悪い上にメガネを忘れてきた打者には打ち返す事は難しい変化球です。
(視力が悪い=経験値が低い メガネ=前知識)
全くタイミングが合わず三振してバットを地面に叩きつけてベンチに帰る打者も多いのでは・・・
私は1打席目は、メガネを忘れて打席に入ってしまったので、明後日の方向を向いて豪快に三振しました。
2打席目は、ちゃんとメガネをかけて打席に入ったんで、楽しませて頂きましたよ。


▼以下、ネタバレ感想
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黒猫館の殺人〈新装改訂版〉 (講談社文庫)
綾辻行人黒猫館の殺人 についてのレビュー
No.2: 6人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

迷路館の殺人の感想

「作中作」という凝った構成になっています。
綾辻行人作「迷路館の殺人」の中に鹿谷門実作「迷路館の殺人」が掲載されています。
まず鹿谷門実の正体がわかっていては面白みが半減しそうですから、
「人形館の殺人」以降の館シリーズは、この作品より先に読まない事をお薦めします。

凝った構成もさることながら、
部屋にはギリシャ神話に纏わる名前が付けられていたり、
4人の推理作家が「作中作中作」とも言える各人の作品通りに殺されていくという「見立て殺人」であったり、
殆どの登場人物に動機があっても不思議ないという絶妙なキャスティング、
そして「迷路館」という名前通りの有り得ないくらい奇妙な舞台。
ミステリー好きにはたまらない要素満載、綾辻先生詰め込むだけ詰め込みましたねという感じの力作だと思います。

最後の最後の結末に驚き、感動し、この作品を高く評価できる人って「通」なんだろうなと思うのですが、私は正直ダメでした。( 序盤は十分楽しめましたが・・・)


▼以下、ネタバレ感想
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迷路館の殺人<新装改訂版> (講談社文庫)
綾辻行人迷路館の殺人 についてのレビュー
No.1:
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ユージニアの感想

各章、事件関係者の証言という形になっており、断片的ではあるが徐々に部品が集まってきて事件の真相に近づいていく・・・
と思いきや、この作品はどうやらそんな簡単なものではなかったようです。

関係者の証言といっても、実際何十年も前の話で、当時まだ子供であったりしてその信憑性は定かではないし、あくまでその証言者の主観である訳で・・・
誰の発言が正しく、誰がミスディレクションを誘発しているのか。
正解は記述されていません。

また多数の証言者がいるのですが、フルネームが明確になっているのは青澤緋紗子、雑賀満喜子の2名だけですね。
従って証言の中では、「彼女が」「彼は」などの記述が多くなってしまうのも仕方ないのですが、
( 特に物語後半 )誰の事を言っているのか、時には誰が語っているのかすら混乱してしまった。
まぎらわしい事この上ないのですが、完全に作者の術中にハマっている気がしましたね。

結局犯人は誰だったんでしょうか?
どう解釈するかは読者次第って事なんでしょうね。
他の読者の方がどう解釈されたのか非常に聞きたいです。


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ユージニア (角川文庫)
恩田陸ユージニア についてのレビュー