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とも さんのレビュー一覧
ともさんのページへレビュー数28件
全28件 21~28 2/2ページ
※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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まず題名に惹かれる。
第1章ですぐに、13時13分に発生するブラックホールによる時間の跳びが発生する、その時になにか大事故がおこればどのような影響が生じるかわからいから何もするなという首相官邸の会議風景からのスタートで SFなんだと理解し、東野圭吾がSFかぁとある意味驚くとともに、期待が募る。 と同時になにか不自然で、早々に文中の科学者の説明が、「何が起こるかわかない」としている時点で、少なくとも本格SFではあるまじき科学的な根拠を放棄して物語がスタートする。 場面が変わり気づけば人が誰も世界世界に取り残された主人公がその世界で生き残った人達と共になぜか壊滅していく東京でサバイバルしながら・・・という映画でよくあるストーリーになるのだが、なぜ彼らだけが生き残ったかという謎もそうそうで予想がつき、期待はそのなかで生じる人間模様。 主人公の兄がリーダーシップをとって生存の為に突き進むのだが、彼は頭が切れるのは当たり前で、清廉潔白で意志が強く将来を見据える展望も持つ、とはいえ人の意見を聞き入れらえる度量を持つ理想のリーダー像で、前半は順調に生存メンバーを引っ張って話しが進む。 のだが面白いのは後半以降。 なぜか彼の正しさがメンバー通じなくなってくる。それは、なにも彼が強硬なことを言ったわけでも、独裁的になるわけでもない。全くブレがない。 では何が?というと、周りの人間が変化するのである。要は彼に慣れてきて、個人的主張や感情をぶつけ始めるのである。とはいえ、彼も強くてブレない その掛け合いはさすが東野圭吾といいたくなる人間模様のあぶりだしで、人間の描写やスピード感は言うに及ばず、その表現力は秀逸である。 とはいえ、彼にも不得手な分野があるんだなぁというのが率直な感想で、無理してSFチックにした感は否めない作品であった。 |
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非常にダルイ作品である。
話しの筋としても、友人がヤクザに騙されて、多くの借金を背負わされて、その保証人とし友人を巻き込んで、二人して考えついた返済方法が偽札作りで。。。という安易で面白みのない筋書き。 まず、偽造するにも ヤクザへの返済でっていう追い込まれの状況は使い古された小説の定番で、発想が貧相でまた寂しすぎて笑えもしない。 そのうえ、内容はというと、兎にも角にもひたすら偽札造り説明に終始。 一生懸命調べて覚えたんだろうなぁ、という事は理解できる。 確かにどんな製造業にも独特の特殊技術やノウハウはある。その製造物が当作では『お金』という、一般性とは隔絶された特殊物であることに、目の付け所はよい。 とはいえ 誰も現実に偽札作りをしたいとは思ってないし、その専門家になりたいと思って小説など読んでいるわけではないから、事細かな説明など不要なのである。 それにも関わらずに、その追求姿勢には目を見張るものはあるも、覚えたての知識を全て書くことがリアリティの追求、と大きなハキチガエているようにしか思えない。 そうそう小学生の夏休みの研究発表みたいな感じで。 読者が読みたいのはあくまでプロの作家の書いた小説である。その中で、確かにリアリティは大切である。ただしそれは、ちらっと垣間見えるところに、この作家調べ尽くしているな、という喜びを見つけのが愉しみなのであってその程度のいい。 当作を読んだとき、昔に読んだ『白鯨』という海外文学作品を思い出した。 非常に長い作品であある。概要は 昔悪魔の鯨モビーディックに足を食いちぎられた船長エイハブが数年後に復讐に向かう、という惹きつけられるストーリーなのだが、このメインストーリーは最後の数十ページだけで、それまでの数百ページはひたすら鯨の生態に終始するという駄作である。(作者はメルヴィル) 要は、専門的な内容を深堀りするには、普通以上の作家としての技量がなけれそれは単に覚えた知識のお披露目会さながらの押し付け感となるのである。 最後の100ページくらいはそれなりに楽しめるも、それまで要した400ページは作家の自己満足と言ってよいであろう意味で、この作品はひらたすらにダルイ作品である。 。 |
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結構期待して読み始めたんだが、なんとなく物語に入り込みづらく、が故に間に何冊かの本を挟んで読んだために前後関係もあやふやになり、全く入り込めなく最後は読み流すことになった。とはいえ、全体に薄っぺらく感じられたのは読み方の問題だったのか、作品の問題だったのか、次回作で判断しよう。内容は刑事もの殺人事で、パターン的な金、恨み、混乱、それなりのドンデンはあるものの、対して真新しい発想も無かった。
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当書は今までの主流の忍剣のスピンアウトとなる、成り立ちを記した作品。なので全体的には説明的要素が多く、また中盤はいつもながらのトーナメント方式で中だるみでだらだら感は否めない。が後半はスピード感もあり、きっちりと話を収束させられる山風節。内容としては室町初期にまで遡り、柳生/服部はもとより、足利義満、世阿弥、中条兵庫ほかほか当時のスーパースターが勢ぞろいでそれだけでも十分楽しめる一冊。
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淡々とゆっくりと、黙々と進んでいく、いつもの風太郎と異なり能の幽玄を組み合わせた渋い渋い作品。ただし、尻すぼみで期待外れ。風太郎の悪いところは、テンションの維持が最後まで続かないこと。突拍子もない発想だから難しいだろうが、それにしてももう少し何とかならなかったか。
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ソフトホラー。優しくもなく、怖すぎずで中途半端。北村薫、加納朋子系列のつもりで読んだが、ガッカリ。
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ひときわ低級で下品で、とわいえリアリティがあってなんとも言えない。各章で主人公が入れ替わるも、それぞれが繋がり合っている連作短篇集の体を取っているが、わたしには合わない。とはいえ、この悲惨さも最後には段々とは慣れてくる自分がいることに驚くのではあるが。
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書籍として、弱い家族が頑張る物語。誰もが弱い部分はあるだろうし、ある部分で大なり小なり虚勢を張りながらら生きている。その弱いところを突かれた家族が笑顔を取り戻す物語となっており、わずか応援するところもありながらも、気持ちいい内容かというとそういうでもなく、ほんわかさを求めて読む加納朋子としては、少々読む理由が無い一冊で残念。とはいえ、最後の「バルタン最期の日」は、なかなかにじんわり染み入る作品。
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