悪意の森
評判
悪意の森の評価:
2.67/5点 レビュー 12件。 D ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1〜5 1/1ページ
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悪意の森の評価:
2.67/5点 レビュー 12件。 D ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
1984年の夏の日にアイルランド、ダブリン郊外の森で三人の子供達が姿を消し数日後一人の男の子だけが記憶を失った状態で発見される。それから20年後、出自を秘し名前を変えて殺人課刑事となったライアンはコンビを組む女刑事キャシーと共に丁度同じ森近くの遺跡発掘現場で見つかった少女殺害事件の謎を追う。事件を調べる内に二人は家族関係、カルト集団による儀式殺人、性犯罪、高速道路建設反対運動に絡む犯罪の四つの要因に絞り込み、密かに20年前の事件との関連を疑い調査を進めるのだった。
この物語の最大の間違いは、捜査官として一番相応しくない過去の被害者ライアンに事件を担当させた事で、さまざまな要因を加味して分析せざるを得ないのは仕方ないとしても、冷静にプロの目で事件を眺めて判断すれば半分の頁数で真相に到達出来たのではないかと思います。著者はあえて心にトラウマを負った主人公が迷走し崩壊して行く心理状態を克明に描き、同時に犯罪捜査に私情を挟む事の危険さと招いた結果を残酷に描写しています。本書の主題は「悪意の森」の中で迷う人間の心だと思いますが、それだけでなく元々ライアンは私生活と仕事を切り離す事の出来ない性格だったのでしょう。彼よりも冷静な女刑事キャシーが真相に到達し歪んだ人間心理の恐ろしさを暴く展開が見事ですが、私は本書が多くの賞に輝く要因となったのは前半で幸せの絶頂にあったライアンとキャシーの恋が後半若さ故に激しくぶつかって決裂してしまう青春心理小説のほろ苦い味わいの部分にあると思います。次作は気骨のあるキャシーが主役となり過去の謎に挑む物語との事で、悪意の森という煙幕のない物語での著者の新たな魅力に期待しましょう。