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永遠の0
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永遠の0の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1513件 1461~1480 74/76ページ
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現代に生きる姉弟が実の祖父が零戦のパイロットであり、終戦間際に特攻で戦死したことを知り、戦友を訪ね証言を聞くことでその実像に迫る。操練からのたたき上げの特務士官であった祖父は真珠湾から沖縄戦まで生き抜いたエースの一人である。祖父は愛する妻子のために自分は戦争では死ねないと公言し大部分の人間からは卑怯者と非難される。しかし親しい関係にあった人間ほど、あの時代に希有な人格として評価されている。その言動は消耗品として下士官、兵が扱われた旧海軍の中では輝く反骨の精神であり、人間愛に満ちたものだった。教え子達を次々特攻に送り出した彼は、最後に覚悟の上、奇跡とも言える幸運をかなぐり捨て自ら死地に赴く。最後のサプライズは小説としても出来すぎで不要と思うが、戦争の悲惨さ、不合理さを描いた力作であることに変わりない。 戦史としてみれば、ほぼ語り尽くされた史実を超えるものはなくやや不満。どちらにしても死が待つ桜花での降下訓練のエピソード。特攻隊員が自らモールス信号で戦果を報じなければならなかったとの記述はどーんとくる。私はS36年生まれで、父は終戦時16歳で予科練。ただすでに飛行機が無く生き残ったと聞いた。私の子供のころはまだ特攻の悲惨な記憶が周囲で生々しく語られていたように思う。時代とともに風化し、作中の若い新聞記者のように狂信者のテロのように思われているのは悲しいこと。後世少なくとも日本人には伝えていくべき歴史。 | ||||
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戦争を題材にした作品のなかでもひときわ光を放つ名作。特攻で亡くなった一人の人物を調べることを軸に、特攻隊員の悲劇など戦争の恐ろしさを語りかけてくる。題材も素晴らしければ、一人一人の「個」もしっかりと描かれており、言葉が心に響く。読了後、しばらく魂を持っていかれた。 学校の授業で戦争のことは学ぶが、その教材などにもぜひこの小説をつかってほしいと思う。 | ||||
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ここ数年、何百冊も読んできた中で、図書館で借りて読み終わり、改めて本屋で購入した、 数少ない一冊です。 この胸に湧き上がる熱い読後感を、とにかくこのレビューでお伝えしたかったのですが、 上手くまとまらないまま、日が経ってしまいました。 しかし、数日経った今でも、この本に出会えた喜びは薄れません。 それほど、「読書って、本当にいいもんだなぁ!!」と心から感謝できる本です。 私は浅田次郎氏の小説が大好きで、壬生義士伝も手放せない大切な蔵書ですが、ストーリーの酷似は 全く気になりませんでした。 家族愛に感涙し、ヒューマンドラマに心を奪われ、予想外の展開に感嘆し、愚かで憎むべき戦争と 無能な上層部に怒り、決して繰り返してはならない誤った歴史を学び、爽やかな余韻を残すラストを 心に染み込ませる。 確かに、そのすべてが両書に共に盛り込まれていますが、それは、どちらも素晴らしい小説に他ならないということではないでしょうか? もちろん、感想は人それぞれなので、私の考えが正しいとは限りませんが、私がこの小説に出会えた事で、自分の人生がまた一つ豊かになったことは間違いありません。 大学生の娘と高校生の息子にも、ぜひ、読んでほしいと心から願っています。 | ||||
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正直、本屋さんで手に取ったと時には、この本がこれほどの感動を与えてくれるとは思いませんでした。 太平洋戦争を題材とした作品はフィクション,ノンフィクションに限らず多い中、この本に出会えて良かったです。 「特攻隊ってテロリストらしいよ」 主人公の姉が物語の最初の方で語るこの台詞に、あるいはそう言う見方もあるかもしれないと、 現代の日本に生きる我々が思うのも、無理からぬことではないでしょうか。 この本では、”祖父”宮部の足跡を追う現代の若者を通して、「戦争反対」でも「不可避だった歴史的事実」でもない、 普通の人間として戦争に向き合わなければならなかった人々が描かれます。 フィクションですので物語あふれる結末ですが、逆に当時の現実を凝縮して体験したような読後感でした。 中学生の息子にも是非読んでもらいと思います。 | ||||
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久しぶりに読書で涙がこぼれました。 第二次大戦中の零戦パイロットであった主人公宮部久蔵が、様々な理不尽な状況下で、それでも必死に人間らしく生きようとした生き方が強く胸を打ちます。 本書は、主人公が亡くなった年齢と同じ年齢になった司法浪人中の主人公の孫が、在りし日の主人公を知る人物を訪ねて話を聞きながら、主人公の人となりを少しずつ明らかにしていくという内容になっていますが、その過程で、大戦における多くの悲劇や軍司令部の愚かさが改めて浮き彫りにされており、本当に胸がつぶれるような思いになります。主人公の人となりを語ってくれている人物も、多くの悲劇を目の当たりにした生き残りであり、彼ら自身の苦しみや辛い思いが伝わってきて、その言葉にも極めて重みを感じます。無責任や責任転嫁が横行する今の政治を見ていると、過去の歴史の教訓が生かされているとは思えず、愚かな軍司令部と全然変わっていないと感じさせられます。 文庫版には児玉清さんが解説を書いておられますがこれも非常に良かったです。 読後、深く長く余韻が残る名作だと思います。できるだけ多くの人に読んでいただきたい一冊だと思います。 | ||||
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久しぶりに、本で泣きました。 フィクションなんでしょうけど、緻密な情報収集で分りやすく、まるで目の前に情景が浮かんでくるような文章力です。 なんとも言えない感動をありがとうございます。 | ||||
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とてもよい小説、素直に感動できる物語。 日本の現代史が充分に教育に取り入れられていないことを実感する今、特に現代の若い人に読んでもらいたいと思います。 ただ、主人公の人物設定や物語の構成など、あまりにも壬生義士伝に酷似しているのが気になります。 | ||||
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娘のため、妻のため、必ず生きて帰ると約束した祖父・宮部久蔵。だが、厳しい戦況では その約束を果たすのは不可能に近かった。健太郎がたどる祖父の軌跡・・・。ある者は 久蔵を卑怯者で弱虫と言い、ある者は久蔵を尊敬していると言う。「いったいどれが 本当の祖父の姿なのか?」調べを進めていくうちに見えてきたのは、祖父の人生だけでは なかった。戦争の悲惨さが、健太郎や姉の慶子だけではなく、読み手である私にも痛いほど 伝わってくる。勝利の可能性などどこにもない。それなのに兵隊たちは上部の者たちの 捨て駒にされていく。爆弾を抱えたまま敵艦に突っ込んでいく特攻隊の描写は、読むのが 本当につらかった。また、宮部久蔵が生きて家族のもとに帰ることができなかったと知っては いても、「どうか、生き延びてほしい。」そう願わずにはいられなかった。久蔵の切ない 生と死のドラマをまざまざと見せつけられ、それだけでも感動で目がうるんでいたのに、 ラストに語られる意外な真実では、ついにこらえることができなかった。ただ、涙、涙、涙。 読後も強い余韻が残った。ひとりでも多くの人に読んでもらいたい、感動的な作品だった。 | ||||
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戦争について深く考えさせられる話でした。是非多くの人に読んでもらい,戦争について考えてもらいたいものだと思います。 | ||||
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神風特攻隊として26歳で散った祖父の姿を求め 主人公が戦争経験者達を巡る物語。 左右の固定観点ではなく、多くの人々の実体験に基づき 人間としての特攻隊員を描いた点がポイントです。 現在とは全く前提の異なった時代・状況を生きた人々。 彼らを不幸な犠牲者、狂信者、愛国の英雄という一括りの観念で 捉えるのではなく、一人の人間として何を考え行動したのか。 多くの人々の口を借りて一人の人物を掘り下げていく手法が 今までにない戦争物語を形作っています。 | ||||
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良かったです。 知っているようで知らない歴史 時代の空気に惑わされず自身の価値観を貫いた 主人公に感銘を受けました。 | ||||
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太平洋戦争に関心を持たせるきっかけとして、大変読み応えのあるものだったし、この本を通じて、「指揮官たちの特攻」や「失敗の本質」を知ることとなった。 「風の中のマリア」や「ボックス!」など女性読者の支持が多い百田氏が、本作品のテーマを取り上げたことも意義深いことと思う。 悲惨な歴史を繰り返さない為にもあの時代に何が起こっていたのか、特攻隊員として死んでいった多くの若者達が極限状態の中、何を想っていたのかこの本を通じて多くの人に感じて欲しいと思った。 私自身、ラバウル、ガダルカナル、ポートモレスビーがどこにあるか知らなかったし、桜花などという人間魚雷があったことなど全く知らなかった。改めて、現在の平和はこうした先人の犠牲の上に成り立っていることを痛切に感じた。 | ||||
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終戦の直前に特攻で亡くなった祖父「宮部」について調べる主人公が、さまざまな人の話を伺いながら、戦争、軍隊、特攻などについて知り、祖父という人間像を組み立てていく本です。 1/3くらいまでは、一介の兵士では知り得ない戦後の資料を多く語らせているなと感じながら読んでいました。もちろん戦争に関する知識のある読者は少ないのですから、それがなければ当時の状況を説明することはできません。またこれまでに読んだ戦史とは異なる史観を得ることもできました。 が、半ば以降では、祖父「宮部」の人格に惹かれ、「過去の歴史を現在の視点で評価してはいけない」という戒めを強く感じさせられました。 登場する大新聞社の記者の言葉に反感は覚えるものの、それに反論できるだけの知識や心構えがない自分の未熟さも痛感しました。「あの戦争を引き起こしたのは、新聞社だ」という指摘や組織に対する盲信は現在の状況を暗示しています。 | ||||
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ゼロ戦の記載が非常に詳細で、これを読むだけでも一読の価値があります。 栄の記載だとか、レーダーの記載だとか、技術論的に非常に楽しめました。 戦記の事実関係を詳細に積み上げる事でストーリーにも厚みがあって グイグイと引き寄せられる一冊です。 一方で、文庫の帯を見てエンターテイメント小説かなと思って買ったのですが、大戦を扱っているために反戦色が非常に強く、内容もヘビー。やや文庫の帯と内容にズレがあるように感じました。 | ||||
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戦争論は絶えない。戦争を知らない私にとって様々な戦争論に○×は判断できない。できることは長く今の平和な日本の過去を振り返る事しかできない。この物語はもちろんフィクションだ。作者の戦争に対する思いがストーリーを展開させているのは当然だ。作者の戦争論だ。私は感動したがそれと同じぐらい虚しさ、刹那さが今の日本に生きる私には残る。戦争に振り回され若者として人間として「何一つ」享受できず、生きることすら自分で決める事ができない「戦争」。「平和」な現代の若者に、家族と暮らせる者に、今一度「幸せ」を感じさせる良書と思う。 | ||||
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久しぶりに読み応えがあり、読破後に考えさせられる本でした。太平洋戦争や特攻を扱った作品はほかにも多くありますが、現代の若者に向けたメッセイージ性の強さは本書が一番だと思います。ストーリーも戦後60年以上経た現在の若者が自分たちの祖父の過去を知るために特攻隊の戦友たちを取材することで、徐々に祖父のこと、そしてその当時の若者たちの心境や特攻隊の真実についてわかってくるといった構成になっています。戦争体験者が高齢化し、語り継ぐことが難しくなった今だからこそ、先の大戦を形骸化させないための警鐘的作品とよべるかもしれません。本書の中にもありましたが、多くの戦争を経験した日本人が戦争のことを話したがらない傾向にあります。そういえば私の祖父も戦中は兵隊として戦い、戦後はシベリアで捕虜として働かされて、何とか日本に帰ってきたという事実は聞いたことがありますが、戦争の体験を直接聞いたことはありません。小学生のころは興味も手伝って色々聞き出そうとしたこともありましたが、「そんなこと聞いてどうする」と怒られたことを思い出します。多くの友を失い、多くの人間を殺した経験など普通の人間にとって忘れたいことであるし、思い出したくない事実だったのだろうと、今なら理解できます。しかし、だからこそ今の平和ボケした日本人にこの体験を伝えていかなくてはならないと強く感じました。たった60年前の若者の精神状態がいかに崇高であったかを今の若者は見習うべきだと思います。是非とも中学生や高校生に読んで欲しい本の一つです。 | ||||
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ポイントは、終わりの方位で出てくる、 宮部のことを大嫌いなヤクザの景浦! これだけは、ちょっと読めない設定 まあ、みんながみんな宮部を褒めるのでは、話として成り立たないでしょうが 当然、どっかで、下げる役が出てくるのかと思っていたら 最後に、突然、意外なところで生きてくる設定に。 おもわず「あ!」 主人公の姉の彼氏の、朝日新聞の記者は、ちょっとわざとらしすぎ。 | ||||
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物語の縦軸となる天才的零戦パイロット宮部久蔵のお話は、とても良く出来ていて素晴らしいのだが (エピローグを読み終えたときに、架空の人物に心から黙祷を捧げたくなったのはこれが初めてだ)、 この作品の「キモ」は様々な形で宮部と共に戦局を潜り抜け、そして生き残った人々から語られる この戦争の過酷さ、稚拙さ、悲しみ、そして虚しさ、だ。 もはや右派だとか左派だとかそんなことを主張することすら虚しくなる・・・。 その内容は本書で確認して頂くとして、それらはみな到底学校等では教えられる事のなかった哀しい 事実であり、今知れば「なぜ?」「どうして?」「そんな馬鹿な」と思うことばかりだ。 それらを心に留めながら読み進めて行くと、終盤で特攻に駆り出される若き人々や主人公である宮部の 無念が、今までに無いほどに心をえぐる・・・。そして最終的には、今、家族と日々当たり前のように 過ごしている生活が、いかに幸せで尊いことであるかを痛感させらる。 最後に、文庫本としはかなりヴォリュームがありますが、内容は非常に読み易く纏まっております。 是非、大勢の人々に読んでほしい良作です。 | ||||
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戦争ものは手を出しても頓挫してしまうことが何回かありましたが、この本は最後まで一気に読めました。 戦争の話は教科書レベルしか知らない私でしたが、ストーリを追うことで知らなかった事実や、特に特攻員に選ばれた方々の心情などは、読んでいて何度も胸が詰まりました。 ただこの本のすごいところは戦争の話だけではなく、読み終わった後には心が綺麗になるような温かい感情も味わえます。本の終盤では、パズルの最後の1ピースがカチっとはまるような感覚です。 私はラストは涙がとまりませんでした。本当に大げさではなく、久々に本でこんなに涙しました。 読んでいるとぐいぐい引き込まれます。そしてラストは大きな感動です。本当に読まないと損だと思います。 | ||||
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存在さえ知らなかった実の祖父。その祖父は特攻で散っていった。 その実の祖父を知るために、当時の祖父のことを知る人達を訪ねて話を聞く・・。 といった内容です。 最初は祖父のことを「臆病者」と呼ぶ人と出会い・・・・。 最終的には「え!?」こんなことって・・・。 本当に泣けました・・・。 主に電車の中で読んでいましたが、話に没頭して乗り過しちゃったり、 何度も泣きそうになっちゃったり、電車の中で読むには向かない小説です。(笑) 実在した特攻隊員の名前も登場し、これは実話? と思わせる内容で、一人一人の話が絶妙な長さ。 語り手によって宮部(祖父)の評価も語る時期も微妙に違う。次に聞きに行く人はどんな話をするのか? そして、最後に聞きに行った人は・・・・ とにかく、一人でも多くの人に読んでもらいたい本です。 ぜひお薦め! | ||||
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