ユダヤ警官同盟

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評判

ユダヤ警官同盟の評価:

3.28/5点 レビュー 25件。 E ランク

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平均点3.28pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21〜28 2/2ページ
No.8
(3pt)

ユダヤ人問題をつきつめた、ジャンル横断・歴史改変ストーリー

本書は、’01年、ピューリッツァー賞(小説部門)を受賞した純文学作家マイケル・シェイボンが書いた歴史改変SFストーリーである。’08年度のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞といったSF賞の三冠を制したばかりか、受賞は逸したもののMWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞のベスト・ノヴェル(最優秀長編賞)にもノミネートされた。
時は2007年、舞台はアラスカ州の架空の“シトカ特別区”。ここには世界各地からユダヤ人が移り住み、いまや人口320万の一大自治都市となっている。そして2ヵ月後、アメリカへの返還を控えたこの特別区の安ホテルで、ひとりの麻薬中毒者の男が射殺される。捜査に当たるのはランツマンというユダヤ人刑事だが、元は辣腕をふるった彼は、今は辛い過去を抱えて酒に溺れ、離婚し、被害者と同じホテルに一人暮らしをするよれよれの44才だった。彼は上司である元妻から事件を放置して、アメリカ復帰のための残務整理をするように命じられる。しかし彼は男の死亡現場がなぜか頭から離れず、命令に逆らって事件にのめりこんでゆく。
殺された男の身元がわかってから、ランツマンの捜査活動の紆余曲折が始まる。マフィアが暗躍し、宗教指導者が絶大な影響力を持つ“シトカ”。しかもあとわずかで無くなってしまうという混乱のなかで、彼を待ち受ける運命は・・・。
われわれ日本人にはなかなか難解なユダヤ人問題をシェイボンは、本書で歴史改変SF+ハードボイルド+ミステリー+純文学というジャンル横断的な手法で突き詰めている。いってみれば世界に離散したユダヤ人は「いつか故郷に帰りたい。あるいはどこかで自分たちの国を持ちたい」のではなく、「領土国家を目指すのではなく、流浪の体験から得た民族と文化を横断する力をアイデンティティーの柱とするべき」と訴えているように思う。そして、ハードボイルドの、傷だらけのアンチ・ヒーロー的な主人公ランツマンにそれを象徴させているのだ。
ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)より
4102036121
No.7
(2pt)

上巻で完全に挫折しました

3つの大きな賞をもらっている本書ですので、最後まで読破するつもりが、
上巻の100ページほどで挫折しました。
まるで異国の文字を読んでいる様で、内容が全く頭に入ってきません。
皆さん、上巻を我慢して読めば楽しめるとおっしゃっていますが、
残念ながら私はそこまでたどり着けませんでした。
元々SFは好きで、全く異なる世界観にも慣れているはずなのですけれど・・・
とりあえず、今回は挫折しましたが、1年後位に再度チャレンジしたいと思います。
私の様な者もいるということで、星2つとさせて頂きます。
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)より
4102036113
No.6
(3pt)

ユダヤ人問題をつきつめた、ジャンル横断・歴史改変ストーリー

本書は、’01年、ピューリッツァー賞(小説部門)を受賞した純文学作家マイケル・シェイボンが書いた歴史改変SFストーリーである。’08年度のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞といったSF賞の三冠を制したばかりか、受賞は逸したもののMWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞のベスト・ノヴェル(最優秀長編賞)にもノミネートされた。
時は2007年、舞台はアラスカ州の架空の“シトカ特別区”。ここには世界各地からユダヤ人が移り住み、いまや人口320万の一大自治都市となっている。そして2ヵ月後、アメリカへの返還を控えたこの特別区の安ホテルで、ひとりの麻薬中毒者の男が射殺される。捜査に当たるのはランツマンというユダヤ人刑事だが、元は辣腕をふるった彼は、今は辛い過去を抱えて酒に溺れ、離婚し、被害者と同じホテルに一人暮らしをするよれよれの44才だった。彼は上司である元妻から事件を放置して、アメリカ復帰のための残務整理をするように命じられる。しかし彼は男の死亡現場がなぜか頭から離れず、命令に逆らって事件にのめりこんでゆく。
殺された男の身元がわかってから、ランツマンの捜査活動の紆余曲折が始まる。マフィアが暗躍し、宗教指導者が絶大な影響力を持つ“シトカ”。しかもあとわずかで無くなってしまうという混乱のなかで、彼を待ち受ける運命は・・・。
われわれ日本人にはなかなか難解なユダヤ人問題をシェイボンは、本書で歴史改変SF+ハードボイルド+ミステリー+純文学というジャンル横断的な手法で突き詰めている。いってみれば世界に離散したユダヤ人は「いつか故郷に帰りたい。あるいはどこかで自分たちの国を持ちたい」のではなく、「領土国家を目指すのではなく、流浪の体験から得た民族と文化を横断する力をアイデンティティーの柱とするべき」と訴えているように思う。そして、ハードボイルドの、傷だらけのアンチ・ヒーロー的な主人公ランツマンにそれを象徴させているのだ。
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)より
4102036113
No.5
(3pt)

大作だし、力作だと思う

だが、正直読むのはしんどかった。
とにかくユダヤ、ユダヤで上巻の終わり数十ページ前まで、ストーリーはジリジリとしか
進行しない。その間ユダヤ教の何々派の伝承とか、架空の町の架空の歴史話に、脳は何度も
睡魔に襲われた。唯一殺された不思議な男の素性への興味だけが上巻を読了させてくれた。
後半主人公の一人(主人公は3人だろう)の妹殺害へと話が繋がって、ようやくテンポも
上がり、冒険小説の様な様相まで呈して、SF的結構スケールのデカイ陰謀も相まって、
それなりに楽しめた。
(このころにはユダヤの話にも免疫が出来たのか、睡魔に襲われることは無くなった。)
評価自体は星4つでも良いかとも思うが、
1.主人公3名が結構能天気な感じで、どうも結構暗い設定とマッチしていない
  (というか、主人公側に肩入れしている人物はどれもユーモラスな設定がされて
   いるのかもしれない。)
2.後半肝心な場面にチェスの話が出てくるのだが、良く分からん。
3.結局殺された神童の話は、本筋と。。。。また、殺した男の方の動機も。。。よく
  理解出来ない。(ここは深く考える所ではないのかもしれない。SFなんだから。)
4.本筋の陰謀の方も、だからどうなんだ、と???だらけ。
本書は、要は、好き嫌いの分かれる本で、ユダヤ好きの人にはたまらんのかもしれないが、
気楽に娯楽本を探している人には向かない本ではないでしょうか。
読み終わって正直ほっとしています。
続編が有るとしても、特に読みたくは無い。
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)より
4102036113
No.4
(3pt)

内容は良いが、訳が悪い

頭書の事件から、段々と深い内容になっていく。
思わず引き込まれる。
正、翻訳がこなれてないというか。。
わかりづらすぎる。
その為、興ざめすることも多かった。
それと、背景説明が欲しい。
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)より
4102036113
No.3
(5pt)

境界線上の傑作

境界線と地図の物語。
世界の地図。シトカ区の地図。地下の地図。シトカと先住民族とのあやふやな境界線。ユダヤ教の半ば秘術的な境界線。夫婦、親子、人と人との境界線。そして、故国の地図も境界線も持ったことがないユダヤ民族。
また、ジャンル的にも、その境界線をひらりと跨いでいる。
ランツマンを始め、拠り所を持たないユダヤ民族。確固たる拠り所を得るのが彼らの悲願だけど、陰謀によってそれを得ようとする時、今までの境界線は暴力的に変わることになる。さらに、それによって、物語と現実との境界線も破れ、両者の歴史は合流するかもしれない。そこで、ランツマンが最後に見つけた、自分たちの拠り所とは?
全く知らないユダヤ人の生活と、さりげなく語られるSF的背景によって、世界はひじょうに奥行きをもって描かれている。背景に映り混む程度にしか語られないけど、改変歴史ものとしても、けっこう凄いことになっていそう。ただ、あくまでメインは疲れた中年刑事ランツマンの奮闘。
元妻で、今のボスであるビーナのツンデレっぷり(笑)も読みどころ。
ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)より
4102036121
No.2
(5pt)

希望の書か?、それとも新たな離散の始まりか?

SF小説に与えられる主要な賞を総なめにし、
エドガー賞候補にもなった注目作の翻訳、本書はその下巻。
マフィアの息子にして、新時代の救世主と目されたメンデル。
彼の葬儀は終わり、
居住区返還の時は刻一刻と迫る。
わずかな手がかりを元に、捜査を続ける主人公の前に
ユダヤ人社会、そして合衆国高官たちの巨大な思惑が垣間見えてくるのだが―
物語もいよいよクライマックス。
T・クランシーやF・フォーサイスのような娯楽作品なら、
ある程度の着地点が見えるものですが
しかし、そこはシェイボン。
まったく容易ならざるエンディングを用意しています。
はたして、これは帰郷への希望なのか、
それとも新たなる流浪の日々の始まりなのか
本書にも登場する過激な人々ではなく
主人公のような普通のユダヤ人はどのように受け止めるのか
ぜひ伺ってみたいと思いました。
圧倒的な舞台設定、緻密な人物造詣、
そして最後まで読者を飽きさせないストーリーと語りの力。
おもしろい小説の条件を全て備えた本作。
一人でも多くの方に読んでいただきたい作品です☆
ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)より
4102036121
No.1
(5pt)

世界の未来を預言する、荘厳かつ重厚なミステリー☆

ピュリッツァー賞を授賞した著者による期待の新作は、

第二次世界大戦中に、アメリカがユダヤ人を受け入れ

アラスカにユダヤ人居住区が誕生した―という架空の世界を舞台にした作品。

居住区の返還が間近に迫り

続々とユダヤ人が立ち退くシトカ特別区。

そこにある安ホテルの一室で、頭を撃たれ死んでいた若者が発見された。

彼の死の真相を追究する刑事は

やがてユダヤ人社会とアメリカのの闇

全世界を巻き込む大きな陰謀を知ることになる―

デビュー作の以来、架空の設定を構築することに定評のある著者が

満を持して著したミステリー。

単なる謎解きミステリーの範疇にとどまらず

SF、政治サスペンス、ヒューマン・ドラマ、思想書、

―と、あらゆるジャンルを包括した壮大かつ荘厳な物語。

そのうえ、読者を退屈させないエンターテイメント性すら備えています。

設定がわかりにくいことに加え

人物名の覚えにくさ、遅々として進まない捜査など

物語に没頭するには時間がかかるかもしれません。

しかし一度、物語の世界へと迷い込んでしまうと

暗鬱なアラスカの空、吹きすさぶ北風、立ち並ぶ廃墟―

自分もその中にいるように感じ、

時を経つことすら忘れてしまいます。

気軽には読みにくいので、

通勤中などに読むのには不向きかもしれませんが、

じっくりと腰をすえて読むには、この上なく最適な本作。

ゴールデン・ウィークのおともとして、強くおススメします☆
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)より
4102036113