ながい坂

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ながい坂の評価:

4.60/5点 レビュー 60件。 A ランク

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平均点4.60pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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未読の方はご注意ください

全70件 61〜70 4/4ページ
No.10
(4pt)

池波正太郎とも、藤沢周平とも違う!

見事に上巻が「起・承」で下巻が「転・結」でした。
主人公の主水正には、いつも重い荷物と孤独の影がつきまとう。
颯爽としたところがない。ものの見方が俯瞰的(藩主継承を巡る勢力争い)なため、
さらに苦労が多い。
これが山本周五郎流なのでしょうか。池波正太郎とも、藤沢周平とも違う真摯さ・律儀さを
感じる作品です。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.9
(5pt)

人生そのもの

私は今年35歳になります。ちょうどこの本の主人公と同じ年齢層です。受験戦争を勝ち抜くために頑張った中学・高校時代。そして何とか有名私立大学に入学できたとたんにはじけたバブル。就職氷河期のなかやっと会社に入社し、ガムシャラに働いて中堅クラスになったものの、平成不況の影響で新入社員を採用していないため業務量は増えるばかり。たまに何もかも投げ出したくなることがあります。本書の主人公と与えられた環境や境遇は違いますが、何となく私は自分の今までの人生と照らし合わせて同感する部分が多かった気がします。そしてこれは私だけでなく、どの世代でも日本のサラーマン全員に共感できる部分があると思います。本書の最後は長い人生という上り坂の頂上で到着しません。どちらかというとふっと後ろを振り向いたら思いがけず長い上り坂を登ってきたことに気付くといった感じです。そしてこれからももっと長く急な上り坂が目の前に続いています。しかしそれは悲壮感ではなく今までも頑張ってこれたのだから、これからも頑張るぞ!といった希望感に近いものです。人生の中間点的な35歳から40歳の人にとって、この本は何となく勇気を与えられる薬になるのではないでしょうか?
ながい坂 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.8
(5pt)

世も終わったあとなぜか爽快

内容は、少し重いが、意外とすらすら読めてしまい、
読み終わったとは、意外と爽快感が。
面白いです。長編大好きな私は、何度も読んでしまいます。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.7
(4pt)

周五郎のビルドゥングス・ロマン

 時代小説のかたちを取っていますが、内容は典型的なビルドゥングス・ロマン、つまり、主人公が人間的に成長してゆく、という教養小説です。そこに、最高傑作である、という評価と、それにしては面白くない、という評価にわかれるゆえんがあると思います。 もちろん、時代小説最高峰の山本周五郎作品ですから、読んで後悔することは<絶対に>ありませんが、「樅ノ木」みたいな意外性、「赤ひげ」みたいなストレートなヒューマニズム、のようなわかりやすい魅力には欠けるところがあるかもしれません。 純粋に好みで採点すると四点になります。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.6
(5pt)

後半に疲れ?

 上巻の疾走感は段々となくなり、主人公の三浦主水正は「善と悪」というものが表裏一体のものであり、どちらが悪いということがいえないことに悩みます。 これは周五郎の作品ではよく見られることなのですが、「法と掟」などと言われたりもします。答えの出ないことだけに疾走感がなくなってしまってはいますが、後半の佳境からの出来事には爽快感が蘇り、ラストへ続きます。読後感は言うことなしの仕上がりにはなっていますが、やはり煮え切らないことも多い。 このテーマのおいて、誰もが納得する答えを出すことが不可能だと言うことが強調されているのではないでしょうか?それが作者に多大なる疲労をもたらしたと考えてもいいと思います。 しかし、この文量の大作をここまでの完成度で仕上げる周五郎の力には舌を巻くばかりです。山本周五郎最高傑作であると僕は思います。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.5
(5pt)

最高傑作

 山本周五郎の三大長編小説のひとつであるこの「ながい坂」。「樅の木は残った」から派生して、一つは「虚空遍歴」に、もう一つは「ながい坂」となった感じ。 主人公である三浦主水正の半生を綴ったこの作品は、個人的には山本周五郎最高傑作であると思います。しかし、内容が思いだけに好き嫌いも分かれるかもしれません。しかし、内容の重さにしては、全体的な流れの疾走感や読後の爽快感は他の時代小説家と比べても抜きん出ています。 作者自身も若いころは文壇から無視され続けてきたと言う経歴を持ち、主人公と何か共通するところもあります。周五郎は物語に自身を投影することが少ない作家だけにこの作品における意味は小さなものではないのではないでしょうか? 下巻へと続く長編ですが読みはじめると止まらずにガンガンと引き込まれていきます。周五郎の入門書としては薦めることは出来ませんが、一回は読んでおいて損はしない傑作です。周五郎入門としては「さぶ」なんかがいいと思います。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.4
(5pt)

厳しい人生感

代表作のひとつに数えられながら、個々で好き嫌いが分かれる作品。読み手を引っ張るエンターテイメント性があり、ゴツゴツとした描写も抜群だ。しかし…山本周五郎は非常に厳しい人生観の持ち主だったのではないか。作品の名フレーズを集めた「泣き言はいわない」を読むとそんな気がしてくる。そして、「ながい坂」は山本周五郎の人生観がもっとも極端な形で現れた作品であると思う。その体現者である主人公の三浦主水正に感情移入できるかどうかが評価の分かれ目か。そういう意味では山本周五郎入門としてはおすすめできない。何作か読んだあと、作者の人生観に共感できるようであれば強くお勧めしたい。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.3
(3pt)

長編としては最後の作品だけに....重いのでした。

周五郎の三大長編といわれています。(もみの木、虚空遍歴、そしてこれ)しかしながら、この作品のまったりとした重さは何であろう?語り口自体は心ふるわせる周五郎作品に共通する静かなパッヘルベルのカノンのようないい感じなのだが、....あんちゃん収録の「いさましい話」に似た骨格をもちながら、「いさましい」のような情感に薄く、重苦しさだけが残る....どこかしら入り込めないのは要するに主人公がいいやつだなぁ、と肩をたたいてやりたいようでもなく、こんな人になりたい、でもなく、わかるわかるでもなく、どうにも遠いのである。(上巻の)後半ななえさんが出てくるまではな~んの楽しみも潤いもない人生なのだ。おまけに8歳の頃から教えを請うた恩師も含め敵か味方かわからなくなるし、せっかくできた子供も簡単に死なせてしまうし、どうにもこうにもトンネルのような人生なのだ。それでも藩内のごたごたがどろどろしてくる下巻よりは上巻の方がまだ爽やかさがある。それにしてもこの巻でなのめいて出てくる銀杏屋敷の元尼さんは下巻では消えてしまうけど何だったのでしょう?
ながい坂 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170
No.2
(3pt)

重い、俺には重すぎる....

主人公、主水正の言葉です。まさしく、この小説は思いのです。家康の言葉みたいに(人生は重い荷を背負ってながい坂を上るようなもんだべ)劇的な要素も痛快なエピソードも少なく、平侍からある出来事をきっかけに発憤、城代家老まで上り詰める主人公はまれに見る秀才で優秀な実務政治家で剣の達人でもありますが、にもかかわらず全く颯爽としていない。いつもウジウジと悩んでしまう...それが本当だ、と言えばその通りだが、小説としては長く苦しい坂を上ったのに雲がかかってて何も見えませんでした、という感じ。これは善と悪とは表裏一体というサブテーマにも関わるんだろうけど登場人物も、いい面悪い面が入り交じり、すんなり飲み込みづらい。特にななえや阿部家の家族の処遇についてはいただけないものがあった。つるの豹変ぶりも納得いかないしもしかしたら15年ぐらいしたらおもしろいかも知れない。いまはおコチャマだから....ハーながい坂でした。
ながい坂 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (下巻) (新潮文庫)より
4101134189
No.1
(5pt)

爽やかな風で心の洗濯を

私、この様な作品に出会うために時代小説を読んでおります。仁、義、勇。男の生きざまを描いた作品は数々ありますが、読み終えた後に爽快感を残す作品はそうそうあるものじゃございません。人情物で有名な周五郎ですが、こちらの分野も実にうまい。さすがは周五郎。「上杉鷹山」「竜馬がゆく」「死ぬことと見つけたり」「壬生義士伝」「武王の門」などを読んで感動した覚えのあるあなた。ぜひ一度"周五郎版男のありよう"も読んでみてください。
ながい坂 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ながい坂 (上巻) (新潮文庫)より
4101134170