Kの流儀
評判
Kの流儀の評価:
4.67/5点 レビュー 6件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1〜6 1/1ページ
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Kの流儀の評価:
4.67/5点 レビュー 6件。 C ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
極悪非道の不良たちが巣食う高校に転校してきた(教師陣は不良たちに脅えて、いじめや悪事を見て見ぬふり)
主人公が、問答無用で襲いかかってくる不良たちを身に付けた空手で撃退するストーリーだが
見た目強そうじゃないからって、油断してる敵を瞬殺する展開が最高に楽しかった。
チャラチャラ薄っぺらいだけのアニメ・ゲーム・漫画と違って、この作品では本当の「戦い」というのを感じ取れた。
登場する敵、不良どもは、「一昔前」ということばでは新しすぎるくらい、時代不明のなりをしているし、暴走族総長にしてレイプ魔の空手家や、常に木刀を持ち歩き、おしまいには日本刀まで持ち出してくるイカレ剣術家もいる。主人公が空手を始めた理由を「殺すため」としたり、集団でリンチしようと戦いを挑んできた応援団全員を病院送りにした彼を「同じ不良だ」と指摘する副担任に対して、「ぼくは、不良は嫌いなんです」と真顔で応じたり…。あまりに敵に対して情け容赦ない攻撃を加えるのを見て「お前やりすぎだ」と指摘してきた同級生に対しても、総二は上っ面な綺麗事を言わずに「俺は自分に絡んできた、相手を殴るのが好きなんだ」と答えたりと、このような総二の非現実的な、ズレたキャラクターが、このありえないのにベタな物語を、受け入れさせてくれた。少なくともこのストーリーでは、総二は闘うべくして闘い、空手をつかうべくしてつかわなければならないから。誰だって空手をはじめるときは、ケンカに強くなりたいから、自分自身や愛するひとを守りたいから始める。精神修養とか健康のためというような動機はニセモノだし、そんな気分でやったって強くなんかなれない。
なりよりも、この作品の良い点は、主人公の逢川総二を、安易に『正義のヒーロー』として書かなかった事。これに尽きます。
稚拙な少年漫画や、小説投稿サイトにある作品のような、強いキャラをチヤホヤ褒め称えたり
主人公に都合の良い展開ばかりする、ご都合主義な作品とは訳が違います。
もし総二が空手で不良たちを倒す度に、周りの登場人物が「逢川は強くてカッコイイな」「あいつは、この荒廃した学校を救ってくれる救世主だ」などと、悪に立ち向かう英雄みたいに褒め称えていたら、『独り善がり』なつまらない話になっていたと思う。
これは作者の中で総二が戦う理由は、正義感ではなく、悪に屈服せずに暴力で敵を倒すのを楽しむ、異常性があるからと一貫しているからだろう。
色々と現実的な突っ込みどころはありますが、こういう主人公が無双する話は好だ。
格闘への描写だけじゃなく殴られた敵が歯をへし折られる。骨を砕かれる。内蔵破裂する。
レイプ魔の男は股間を潰されるなど、戦闘描写は生々しくて迫力が感じられた。
総二は普段は大人しいが、過去の出来事から「自分に危害を加える者は、素手で殺す」を信条にしており、戦いになると敵には一切の容赦をせずに、キャラが徹底していて清々しい。
例えば机に殺した猫の死骸を入れて、狂笑したキ○ガイ野郎を、喉への蹴り一撃で半殺しにした後には
「見損なったわ。あなたはケンカするために空手を習ったの?」
「違う」
彼は振り返りもせずに言った。
「殺すためだ」
この小説をもって、これこそが現代小説の新しいありかただなんて、主張する気は毛頭ありません。
こんな表現がまだ存在していたのかというような、古いのも超えて化石みたいになっちゃってる言葉も見られる。
しかし格闘技に興味があるひと、“力の神話”を読みたいひとには、ごり押しでオススメ。
…でも空手以外は悪役なっちゃってるから。どうなんだろ。