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長野・上越新幹線四時間三十分の壁
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長野・上越新幹線四時間三十分の壁の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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蘇部氏のメフィスト賞受賞作「六枚のとんかつ」に続いて発表した大方の読者の予想を裏切るまともな時刻表アリバイ崩しの本格ミステリー。 「六枚のとんかつ」に2編比較的ミステリーの体裁を保っていた鉄道ミステリーものが収録されていたが、この流れを長編に発展させた感じで、このテイストが個人的にはお気にいりだったので、本作も楽しませてもらった。 90年代以降のミステリーはメタ要素たら叙述トリックとかの変な方向に凝りまくったトリックが主流となっているなか、壊れた時計、鉄道時刻表、双子と今では誰も古臭くてトリックとして使わないであろう要素に正面から取り組み、さらに一ひねり加えてあるのはかなり評価しても良いのではないか。 相変わらずのコントの台本のような文学性皆無の文体と六枚のとんこつ路線のしょーもないギャグややり取りが話とは無関係に時折織り込まれるのもたまらない。結果非常にサクサクと読める推理小説となっている。 双子という時点でトリックはまあ、予想付くし、主人公らが双子の入れ替わりについて色々な可能性を検証するが、ここまで検証して何で○○○の可能性を考えないのか・・・と思っているとそれが真相だったりするわけで、斬新なトリックを期待する人には凡作と言われるのも納得できるが、他の作家には出せない独特のマヌケな風味が妙な味わいがあるのだ。同時収録の刑事コロンボ路線の倒叙もの2短編も短編ならではの一発芸炸裂で意外によく出来ています。 アホバカミステリーの巨匠・蘇部氏の真面目路線の異色作として必読である。 | ||||
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