月の扉

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評判

月の扉の評価:

2.91/5点 レビュー 47件。 C ランク

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平均点2.91pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全62件 21〜40 2/4ページ
No.42
(4pt)

何となく漫画っぽい

日本推理作家協会賞候補作ですが、ハイジャック中に密室殺人が起こるというあり得ない展開のため、あまりハイジャック事件自体の緊迫感が伝わってきません。事件のスケールがでかいのに、終始2.3人の半径5メートル内で展開しているような感じです。
本作に限ってはトリックとプロットありきと言った印象で確かに斬新なストーリーですが、リアリティはあまりありません。いい意味でも悪い意味でもマンガっぽいというのでしょうか。退屈せずに一気に読ませるのは凄いですが、読み終わった後は深いテーマを語っているのに何も残らない感じです。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.41
(4pt)

座間味くんシリーズ最初の作品

「座間味くん」シリーズの最初の作品という事で読んでみました。

面白かったですけど、スケールというかボリュームというか、そういった厚みはなかったかなあ、という印象です。

この作者さんの作品は、気合の入った世界観やストーリーというものはほぼ皆無で、設定の作り方や謎解きをパズル感覚で楽しめるのが良い所だと思います。
今回の設定は、

「閉ざされた密室(警察による科学捜査ができない飛行機のハイジャック)」
「『奇跡』が存在するという前提でのホワイダニット」

といったところでしょうか。この前提にリアリティを求めるタイプの方であれば、ちょっと白けてしまうかもしれません。
また、先述の通り、ちょっと間延びしてしまって冗長かなあ。短編のようなキレが無いなあという点も否めません。

この作者さんは長編よりは短編の方が合うのかな。
短編集は気軽に楽しめてお勧めです。
月の扉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (カッパ・ノベルス)より
4334075339
No.40
(4pt)

座間味くんシリーズ最初の作品

「座間味くん」シリーズの最初の作品という事で読んでみました。

面白かったですけど、スケールというかボリュームというか、そういった厚みはなかったかなあ、という印象です。

この作者さんの作品は、気合の入った世界観やストーリーというものはほぼ皆無で、設定の作り方や謎解きをパズル感覚で楽しめるのが良い所だと思います。
今回の設定は、

「閉ざされた密室(警察による科学捜査ができない飛行機のハイジャック)」
「『奇跡』が存在するという前提でのホワイダニット」

といったところでしょうか。この前提にリアリティを求めるタイプの方であれば、ちょっと白けてしまうかもしれません。
また、先述の通り、ちょっと間延びしてしまって冗長かなあ。短編のようなキレが無いなあという点も否めません。

この作者さんは長編よりは短編の方が合うのかな。
短編集は気軽に楽しめてお勧めです。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.39
(5pt)

なんで?

「つまらない」 と仰っている方が多くいらっしゃいますが、私はとても楽しめました。大満足です。新興宗教が出てきたりするから敬遠されがちなのかな?石持さんの作品は最初話に入りにくいけど、暫くすると続きが気になるのでハマります!「心臓に左手」よりこちらの方が面白かった!座間味くんも活躍してるし!
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.38
(5pt)

なんで?

「つまらない」 と仰っている方が多くいらっしゃいますが、私はとても楽しめました。 大満足です。 新興宗教が出てきたりするから敬遠されがちなのかな?石持さんの作品は最初話に入りにくいけど、暫くすると続きが気になるのでハマります!「心臓に左手」よりこちらの方が面白かった!座間味くんも活躍してるし!
月の扉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (カッパ・ノベルス)より
4334075339
No.37
(4pt)

石持浅海の第二長編

ハイジャックされた旅客機のトイレで起きた殺人事件。
極限状況のなかで、なぜ犯人は殺人を犯したのか……?
事件の背景にあるオカルト思想は、あくまで本格ミステリを成立させるための設定に
過ぎないのですから、真に受ける必要はないですし、そうした特異な思想の持ち主で
あることを前提にすれば、ハイジャック犯たちの言動に矛盾はありません。
本作では、自分たちなりの論理を貫徹しようとする生真面目なハイジャック犯たちとは
裏腹な、論理的一貫性など歯牙にもかけない被害者の振る舞いが不可能犯罪を生じ
せしめたといえます。
その不可能犯罪は、実体的なトリックと突発的なアクシデントが複合して生じたもので、
シンプルながらよくできています。しかし、やはりホワイダニット、つまり動機探しのほう
が主眼といえるでしょう。
その動機は、一般人にはとても共感できない代物ですが、犯人の
内的論理では、一切矛盾がなく、首尾一貫しているのが秀逸です。
そして、殺人の真相が明らかになった後、もうひと波乱あり、ハイジャック事件に
隠された狙いがあったことが判明するのですが、そこにおいても、歪ながら首尾
一貫したホワイダニットを展開しているのが素晴らしいです。
月の扉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (カッパ・ノベルス)より
4334075339
No.36
(4pt)

石持浅海の第二長編

ハイジャックされた旅客機のトイレで起きた殺人事件。
極限状況のなかで、なぜ犯人は殺人を犯したのか……?
事件の背景にあるオカルト思想は、あくまで本格ミステリを成立させるための設定に
過ぎないのですから、真に受ける必要はないですし、そうした特異な思想の持ち主で
あることを前提にすれば、ハイジャック犯たちの言動に矛盾はありません。
本作では、自分たちなりの論理を貫徹しようとする生真面目なハイジャック犯たちとは
裏腹な、論理的一貫性など歯牙にもかけない被害者の振る舞いが不可能犯罪を生じ
せしめたといえます。
その不可能犯罪は、実体的なトリックと突発的なアクシデントが複合して生じたもので、
シンプルながらよくできています。しかし、やはりホワイダニット、つまり動機探しのほう
が主眼といえるでしょう。
その動機は、一般人にはとても共感できない代物ですが、犯人の
内的論理では、一切矛盾がなく、首尾一貫しているのが秀逸です。
そして、殺人の真相が明らかになった後、もうひと波乱あり、ハイジャック事件に
隠された狙いがあったことが判明するのですが、そこにおいても、歪ながら首尾
一貫したホワイダニットを展開しているのが素晴らしいです。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.35
(2pt)

この人たちはバカなの?

ハイジャックされた飛行機の中で殺人事件が発生する。ハイ
ジャック犯は乗客の一人「座間味くん」を探偵に仕立てて謎を
解明しようとする・・・のだけど。

序盤で犯人の想像は容易についてしまう。だけど、登場人物
たちはその可能性を全く無視して、あーでもない、こーでもない
と議論を繰り返す。これが延々と終盤まで続く。
この人たちはバカなの?
いい加減読んでいてイラついた。

舞台となる航空機に関する作者の知識にも疑問がある。滑走
路上で飛行機のエンジンを切ったら電力の供給が止まって機
内は真っ暗になるはずなのだが。沖縄の空港には滑走路上に
外部から電源を供給できる設備があるのだろうか。

「師匠」と呼ばれる人物やハイジャック犯の動機には現実感が
感じられない。一歩間違えばファンタジーになってしまう所であ
る。「座間味くん」のキャラクターなど面白い部分はあるのだが、
作品全体から熟成不足という印象を受けた。
月の扉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (カッパ・ノベルス)より
4334075339
No.34
(2pt)

この人たちはバカなの?

ハイジャックされた飛行機の中で殺人事件が発生する。ハイ
ジャック犯は乗客の一人「座間味くん」を探偵に仕立てて謎を
解明しようとする・・・のだけど。
序盤で犯人の想像は容易についてしまう。だけど、登場人物
たちはその可能性を全く無視して、あーでもない、こーでもない
と議論を繰り返す。これが延々と終盤まで続く。
この人たちはバカなの?
いい加減読んでいてイラついた。
舞台となる航空機に関する作者の知識にも疑問がある。滑走
路上で飛行機のエンジンを切ったら電力の供給が止まって機
内は真っ暗になるはずなのだが。沖縄の空港には滑走路上に
外部から電源を供給できる設備があるのだろうか。
「師匠」と呼ばれる人物やハイジャック犯の動機には現実感が
感じられない。一歩間違えばファンタジーになってしまう所であ
る。「座間味くん」のキャラクターなど面白い部分はあるのだが、
作品全体から熟成不足という印象を受けた。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.33
(3pt)

謎のための「奇跡」

ハイジャックされた飛行機。しかしそのトイレで殺人が起きます。
ある事情により、ハイジャックを中止することは絶対にできない犯人達。
乗客としてたまたま居合わせた青年、通称「座間味くん」は、
変なTシャツを着てたせい…ではなく、そのシャープな頭脳に目をつけられ、
ハイジャック犯達に、殺人の真相を解き明かすように指名されます。
閉ざされた飛行機の中、彼はハイジャック犯と共に(!)殺人の謎をディスカッションします。
犯人捜し自体は、非常に面白いです。
解決に至るまでの展開も引っ張るのが上手いし、何よりロジックそのものがよくできています。
これは手放せない本になるかもしれない。素晴らしい。そう思いました。ラストを読むまでは。
事件のベースには、「奇跡」の存在があります。
そのどちらも曖昧なままに、ともすればファンタジーとも読める形で終わっているのが非常に惜しいです。
謎だけのミステリーとしては面白くても、話を読む小説としては価値が下がってしまったと思います。
ただそこだけがロジカルではなく、それ故に、「奇跡」とは謎のための装置だったのか…とがっかりしました。
それならば、他の沢山あるミステリーと一緒ですから。
「奇跡」が腑に落ちる形でスッキリと終わっていれば、ミステリーとしても小説としても素晴らしい作品だと思うのですが。
「奇跡」を描かないのであれば、「師匠」がただのペテン師だったとか、無理にでも現実的なオチを付けて欲しかったです。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.32
(2pt)

奇跡がなんかなあ・・・

よく漫画や小説である20xx年○月○日奇跡が起こる!みたいなやつで、その奇跡が今ひとつだったら全部駄目だと思うんです。
だから、期待するとつかまされた気分になります。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.31
(1pt)

う〜ん

扉は閉ざされたまま、アイルランドの薔薇、水の迷宮を経て本作に。
最初に感じた違和感、それは…また狭い空間が舞台?というところ。なぜか著者は狭い、限られた空間での話を書きたがる。
そして何より納得がいかなかったのは、ラストシーン。
結局、著者の精神論を聞かされただけのような気持ちになり、非常に時間を無駄にした気がした。
おすすめしません。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.30
(2pt)

過大評価?

発表された年の本ミス3位、このミス8位ということで、期待して読み始めましたが、いまいちでした。登場人物が完全に紙の上の存在(小説なのだから紙の上の存在なわけですが、それを感じさせないのが良い小説ではないでしょうか)という気がして感情移入できない。「師匠」とやらの描写も絶対的に少ないので、その力に納得できない。状況設定はとても魅力的だったんですが、残念です。
月の扉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (カッパ・ノベルス)より
4334075339
No.29
(4pt)

予想外

最近読んだ中ではすげ面白かった。
ハイジャックされた飛行機のトイレで女性が殺されていた。でも乗客は全員犯人に座らされている。
犯人は第一発見者の女性の恋人の男性を探偵役に命じ、事件の解決を迫る・・・
別に探偵じゃないのに無理やり推理させられる通称「座間味」くん。もちろんその謎解きも楽しいんだけどハイジャック犯たちの動機も謎で、それが少しずつ明かされていくのも面白い。
タイトルの「月の扉」というのがその謎そのままなんだけど、謎解きまで読まないと全くわからない。
どうなるのか予想がつかないってのは楽しい。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.28
(3pt)

独創性はバッチリ!!

とても独創性のある設定で、
読み始めたらページをめくる手がやまなくなってしまった。
徹夜必至のミステリーである。
にもかかわらず読後の空虚感は否めなかった。
また動機にしても少しこじつけすぎかなぁとは思ったが、
おそらくこういうこともありうるのだろう。
あとひとひねりが欲しかったけれども、
全体のリズム感はとても良かった。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.27
(3pt)

新興宗教的な話で個人的には好きではなかった

飛行機の乗客で、事件に巻き込まれた座間味くんが印象的だった。死体を発見した女性の恋人で単なる一般人に過ぎない彼が、犯人グループから死体の謎を解くように要求され、次々と推理を展開していく。その推理によってハイジャック犯を動揺させる作戦、それに気付きながらも調査を続けさせる犯人、そのやりとりがとてもおもしろかった。ただ、ハイジャック犯の動機が傑出したカリスマによる再生の世界への誘導というファンタジックなところが、新興宗教的な話のようで個人的には好きではなかった。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.26
(4pt)

人工的な空間でこそ成立する「論理」の美しさ

  〜ハイジャックされた旅客機のトイレで起きた密室殺人〜
本作には、さまざまな意匠が施されていますが、
あくまで、このハウダニットが核です。
本格ミステリの稚気を解さない「大人の」読者は、ハイジャック犯が
緊迫した状況下にあるにも関わらず、探偵役に抜擢した乗客とまったり
密室殺人の議論をすることに違和感を覚えたり、いかにもとって付けたような
カリスマ教育者の類型的な人物像にリアリティを感じないのかもしれません。
しかし、それらは本質的な問題ではないのです。
(カリスマ教育者の造形の浅さは、批評性を付与する
 ため、半ば確信犯であった可能性もあります。)
ある種のカルト的価値観を持つハイジャック犯とその関係者が、
旅客機という閉鎖空間に集まったことで招来された状況や事件を
あくまで論理的に推理し、細部まで議論しているところに、
本作の美点があるといえます。
そして、犯人が特異な価値観の持ち主だということを理解すれば、
ラストに至る流れも、ある程度、予想の及ぶ範囲のものであり、
密室殺人以外のホワイダニットは興味の中心とは言い難いのです。
ともあれ、処女作と同様、本作においても野心的に(クローズド・サークル)
の新機軸を打ち出してくる著者の姿勢には、頭が下がります。
これからも、美しいロジックを展開して欲しいです。
  
月の扉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (カッパ・ノベルス)より
4334075339
No.25
(4pt)

稚気、愛すべし

  〜ハイジャックされた旅客機のトイレで起きた密室殺人〜
本作には、さまざまな意匠が施されていますが、
あくまで、このハウダニットが核です。
本格ミステリの稚気を解さない「大人の」読者は、ハイジャック犯が
緊迫した状況下にあるにも関わらず、探偵役に抜擢した乗客とまったり
密室殺人の議論をすることに違和感を覚えたり、いかにもとって付けたような
カリスマ教育者の類型的な人物像にリアリティを感じないのかもしれません。
しかし、それらは本質的な問題ではないのです。
(カリスマ教育者の造形の浅さは、批評性を付与する
 ため、半ば確信犯であった可能性もあります。)
ある種のカルト的価値観を持つハイジャック犯とその関係者が、
旅客機という閉鎖空間に集まったことで招来された状況や事件を
あくまで論理的に推理し、細部まで議論しているところに、
本作の美点があるといえます。
そして、犯人が特異な価値観の持ち主だということを理解すれば、
ラストに至る流れも、ある程度、予想の及ぶ範囲のものであり、
密室殺人以外のホワイダニットは興味の中心とは言い難いのです。
ともあれ、処女作と同様、本作においても野心的に(クローズド・サークル)
の新機軸を打ち出してくる著者の姿勢には、頭が下がります。
これからも、美しいロジックを展開して欲しいです。
  
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.24
(4pt)

扉の向うを、知りたかったなぁ

うん♪
これはおもしろかった。
宗教ではないのだが、
社会的に適応できない子どもたちを引き受け、
キャンプに行き、
彼らを回復させて、社会にもどす。
“師匠”と呼ばれる、
圧倒的なカリスマ性を持った男。
その男が、皆既月食の夜、
月の扉を開くと言う。
その月の扉の向うに行けば、
生きながらに別の世界へ行けるという。
ユートピアへ。
信じるものだけが行ける世界。
しかし、その約束の日を前に、
師匠は略取誘拐の容疑で逮捕されてしまう。
約束の日を迎えるために、
師匠奪還のために、
師匠を慕う者たちは、
ハイジャックを試みる・・・。
宗教チックな説得力が、
ちょっと卑怯かな、と思いつつ、
そのおかげで、最後まで興味を引っ張られた。
登場人物たちも魅力的で、
犯人とは思えない。
目的が、人を傷つけるのではないことが、
なんとなく同情心を生む。
二重、三重の、アクシデントも、
その解決への展開も、
なかなか秀逸。
そして、
エンディングも、とっても悲しくて、
なんだか、やられました。
惜しむらくは、
物語の重要なファクターである、
月の扉の向うの世界については、
作者が逃げたな、
と言うのが、僕の感想。
そこまでいけてたら、
まちがいなく、★5つだったなぁ。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456
No.23
(4pt)

一般向けではないのかも

良くも悪くも、今日の「本格ミステリ」のありようを示す作品として、それなりに楽しく読んだので、他の方の評価が低いことに驚いた。
『生ける屍の死』(山口雅也)は、ありえない状況下での、ありえない事件を描いて、日本のミステリの新たな可能性を開拓した。
猫丸先輩シリーズ(倉知淳)は、素性のよくわからない素人探偵が“推論”を語るだけでも、ミステリ的興趣が生まれることを示した。
となれば、ありえない前提を踏まえた、ありえない状況下で、素性のよくわからない素人が推論を組み立てるだけでも、ミステリは成立し得ることを目指した“野心作”が、あっても良いことになる。
そうした意味づけで本作を読んだので、それなりの成功を収めていると思えた。
事件の関係者はあらかじめ限定されているのだから、フーダニットやハウダニットではなくホワイダニットが主眼であるのは明らか。
しかし、本来ありえない事柄が前提なのだから、本来ありえない動機が成立してしまう。
なるほど、と思える展開である。
本作がランキング本で高い評価を得たのは、ミステリを読みなれた者にとっては、こうした小説の存在が許せてしまうからであろう。
そういう意味では、一般向けではないのかもしれない。
月の扉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 月の扉 (光文社文庫)より
4334740456