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(短編集)
回樹
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回樹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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●回樹:愛の質と重さに翻弄される主人公は、自分の本音と友への慚愧の念の狭間で揺れ動いてい る。女性作家だからこそ描ける心象風景は、特に女性の共感を呼び強く支持されるものと思う。 また、SF的アイディアとしてユニークな形態と不思議な能力を持った「回樹」が登場する。が決 してメインとしてではなく、主人公・律の心の道標(みちしるべ)としての役割を担っている。 本書ではSFガジェットのユニークさやセンスオブワンダーに力点を置いているのではなく、あく までも脇役に留めています。著者は人間の心象風景に力を注ぐことにより、愛も憎しみも悲しみも そして矜持も・・・人間の隠された心のひだを浚うように活写。それだけに読む者の心は揺さぶら れ、読後の余韻はいつまでも響きます。 回樹の続編である回祭。そのラストでは蓮華の血を吐くような絶叫に限りない悲しみを覚えまし た。 | ||||
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設定の説明や説得力を持たせるための描写が単調で長くてつまらないのが致命的だと思う。長い。たぶんもっと短く書ける。心理描写はマジで好きなんだけど他が駄目すぎて駄目。すっげえうまいイチゴのショートケーキ食べてたら急に焼き味噌おにぎりになって最後チョコクッキーになる。みたいな感じだった。sfならもっと面白い作品が世の中にいっぱいあるのでそっち読みますって感じだ。変な人間の変な恋愛書かせたらピカイチだと思ってるから残念でならない。 | ||||
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伴名 練 編『新しい世界を生きるための14のSF』で読んだから再読になるんですが、表題作の「回樹(かいじゅ)」が、この短編集のなかでは一頭地(いっとうち)を抜けた傑作だと思いました。抜き差しならない愛の痛みと、かけがえのない者の死への悼み?(いたみ)を描いて、これは胸に刺さる名品。 本書の最後に収められた「回祭」は、冒頭の「回樹」にまつわる短篇。古洞蓮華(こどう れんげ)と洞城亜麻音(とうじょう あまね)の関係、愛憎相半(あいなか)ばするふたりの想いが痛ましく、切なくなりました。 あと、この短篇の中、誤植ではないかと思われる箇所がふたつあります。単行本261頁の3行目の頭、〈亜麻音は〉とあるのは〈蓮華は〉でしょう。また、262頁の10行目の下のほう、〈蓮華が〉とあるのは〈亜麻音が〉とならないとおかしいです。 そのほかの収録短篇では、自分の骨に刻まれた言葉によって癒(い)やされるという発想がユニークな「骨刻」と、肌色が異なる人種問題に〈宇宙人(グリーン)〉が登場するところで「うはっ!」となった「奈辺」、この二篇が面白かったです。 一方、「不滅」て作品は、〈死体〉の取り扱いというか処分の仕方があまりにあれで、イメージすると「うげっ!」となって、私はちょっとダメでした。ラストの供述文は、くすりとさせられて、そこはウケたんだけど。 収録作品の初出は、以下のとおりです。 | ||||
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