第四の核
評判
第四の核の評価:
4.13/5点 レビュー 23件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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第四の核の評価:
4.13/5点 レビュー 23件。 B ランク
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鉄の女宰相サッチャーの断固たる決断は、国民の支持を得て保守党の政権も安泰に見えた。
その4年後、労働党の巻き返しを影で謀るソ連KGB(事実は書記長直属の部下だけ)のとんでもない計画を進める物語をフォーサイスはこの「第四の核」という小説に仕上げている。
評者は、本書上巻のレビューでこのストーリーには時間的な齟齬があり、リアル感を欠いていたから残念だとレビューに書いた。
が、当時の東西冷戦時代の世界情勢などや核開発の進歩などを俯瞰しながらこの小説を読み進むと、スーツケース大の核爆弾「第四の核」という驚異の時代を迎えた現実を直視したフォーサイスの警告とも思えたから、この小説を単なるフィクションとして読み流すことができなくなってしまった。
1991年、ソ連邦が崩壊したあとの東西冷戦後の世界は、サミエル・ハンチントンの予想通り民族や宗教対立からの紛争が絶えない。
東西冷戦の10年後に、世界貿易センターに突っ込んだジャンボ機に、この第四の核が搭載されていたら、などと考え身震いしてしまったのです。
この小説はイギリスの危機を主人公のプレストンの活躍で終えているが、で詳小型核爆弾の製法なども本書しく知り(こんなに簡単にと思ってしまった)フォーサイスの警告として今にも通じるのです。
もちろんプレストンだけの活躍で危機を回避できたわけでなく、陰でMI6チーフのナイジェル卿とKGB管理総局のカルポフ中将との密約があつてのことだったのです。
MI5で次期長官のハーコート・スミスに冷遇されていたプレストンが、MI5を辞職したあとナイジェル卿の計らいで財産保全会社へ転身し、給料は、MI5時代の倍以上で、めでたしめでたしでエンディングを迎えます。
ハーコート・スミスも抜け目なくシティの大銀行に天下りしているからムカつきましたが。
37年も昔にフォーサイスが書いた『第四の核』下巻を、古臭いフィクションだと思うことなく興味津々で読み終えました。