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ZERO
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ZEROの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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日本の公安警察の実態については、例えば青木理氏の『日本の公安警察』(講談社現代新書)などで描出されているが、本書は余り表舞台に立つことのない公安警察官、警視庁公安部外事第二課に属する警部補を主人公とした警察小説である。 『極秘捜査』(文藝春秋)等を除き、麻生幾氏の小説を読んだのは、映画化された『宣戦布告』(講談社)に次いで2作品目であるけれども、『宣戦布告』では、やはり公安当局のインテリジェンス・エキスパートによるディスインフォメーション工作によって「日本の危機」を脱却した。『ZERO』では、このインテリジェンス・エキスパートに焦点をあて、中国大陸における逃避行など、多少破天荒ともいえるストーリー展開ではあるが、それなりに私は引き込まれ、読み切ってしまった。 ただ、後半はサブマリーナたちの微に入り細をうがつ描写が多く、後半の部分だけで別に1冊書いた方が良いのでは、と思われた。このあたりにもエンターテイメントという点で、本書の評価が別れる所以ではなかろうか。 | ||||
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本当に長いので、途中で何度もやめようようと思いましたが、中巻の後半から一気に加速して、読み終わりました。潜水艦内部の描写には圧倒され、前半の息苦しさから開放されていくようでした。 ただ、もう少し説明を省くこともできたのではと思うところも多々ありましたが、潜水艦内部での描写が胸を熱くしてくれたので、全てを帳消しにしてくれました。 小説だったのですが、半分以上が現実なのではないかと、つい現代の日本を重ねて、これからもずっと心に残るような気がしています。 | ||||
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いよいよ舞台を中国に移す。いまだ社会主義国中国のその秘密体制を緻密に描く一方で主人公は中国の二重三重の包囲網をかいくぐり己の任務を全うしようとする。つかまれば死刑もありえる状況下で彼は任務のために命をかける。ようやく海に逃れたかと思いきや、しかし今度は日本海上自衛隊と中国人民解放軍海軍との極度に張り詰めた、一触即発の「冷戦」が始まる。作中では両海軍間の武力衝突は回避されたが、現実の情勢下では絶えずあのような緊張が存在しているのだろうと思うと恐ろしくなった。海自潜水艦が無事に任務を終えられた時には思わず安堵した。 上下巻を通して、自衛官、警察官、その他の人物も、命がけのその姿は美しいと思えてくる。善悪、利害対立はありつつも、自分の信念の下に生きることはたくましく、理想の人物像でもある。本作品は、非常に特殊的な社会を描いたものだが、しかし力強く、生きようとする意志の強さがそこにはあった。命がけの「職人」に敬礼! | ||||
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「宣戦布告」同様、大作でありながら、冗長にならず、一気に読ませてしまう魅力がある。 麻生さんの作品は、私が好きな高村薫の作品と通ずるものがあるが、決して同調するものではない。 次の作品にも期待が持てる。 | ||||
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麻生さんの本は、これで2冊目ですが、「宣戦布告」よりも登場人物が多くなって、時々巻頭の人物表を読み返しました。普通の小説であれば、60人も登場人物が出てくると、人物を描ききれていないとかの批判を耳にしますが、この作品は、人物=役職であり、へたに人物を描いていないところがかえって、主題の公安警察というものをそのままに記していると思いました。警察、防衛に興味のある人はぜひご一読ください。 | ||||
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「ジャッカルの日」「コーディネーター」どれも壮絶なスリリングさが忘れられない。「ZERO」はこれらフレデリック・フォーサイスの数々の名作、大作にも勝るとも劣らない壮大なスパイ小説だ。中でも潜水艦潜航の描写は圧巻だ。読み始めると、麻生幾の描く世界にあっという間に引きずり込まれてゆく、読みはじめたら止まらない。主人公峰岸が危ない!だが、女がくれた時計が、、、。最高の演出である。ディテールがまたいい。 ロンドン、警察庁、霞ヶ関、中国海南島、人民軍、自衛隊、潜水艦、首相官邸、女、スパイ。どこまで読んでも興奮は尽きない。全く面白い境地を切り開いたものだ、素晴らしい力量だ。 「ZERO」を読むと、非情な世界の現実が非常ではなくものすごいリアリティーをもって迫ってくる。こんなに面白い小説を読んで知らずに近代史、世界の情勢まで通になってしまうところが、またまた素晴らしい。直ぐにでも映画化されるだろう。そのときに中国側が、果たして撮影に協力、応援してくれるかどうか楽しみでもある。とにかく読んでみてください、抜群に面白い、超オススメの五つ星。 | ||||
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