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ひとつ海のパラスアテナ2



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【この小説が収録されている参考書籍】
ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)

ひとつ海のパラスアテナ2の評価: 3.17/5点 レビュー 6件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.17pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(1pt)

海洋浪漫…もどきだなこりゃ。

世界観やアイディアは面白いが、
それに振り回されてて、使いこなせていない印象。
緊迫した(?)世界観なのにご都合主義も酷過ぎる。
主人公もちっとも進歩しないしね。

まー人によってかなり評価が分かれるだろうなあとは思った。
ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)Amazon書評・レビュー:ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)より
4048650521
No.1:
(2pt)

筆が早いのは良いが、ストーリー構成・主人公の造形ともに一巻の焼き直しの域を出ていないのでは?

世界のほとんどが海の底に沈んだ時代「アフター」を舞台に、厳しい自然や荒っぽい社会を
独力で生きていこうとする少女・アキの物語、デビュー作からなんとたったの二ヶ月で第二巻
「二冊目が書けずに終わる新人さんも多いのに、えらく筆が早いな」と驚きつつ拝読

物語はパラスアテナ号を譲ってくれた相棒・タカと再会を約束した一年後、約束の地である
「イロゥ」に向かう筈が、何故か海賊船キルケ号で新入りとしてアキがこき使われている場面
から始まる。十日前、約束の日に遅れそうになったアキは三匹の怪物が棲んでいると言われ、
迂回するのが船乗りの常識と言われている「セントゥリア海峡」を突っ切る事にしたが、
海峡を横断中に襲ってきた謎の「音」を耳にした途端気を失い、気が付いた時にはキルケ号で
パラスアテナ号とともに囚われの身となっていた。新入りとして働いてたある夜、ワッチの
最中にアキは不審な船を見つけた事を報告し、仲間の海賊が乗っていた小男を捕縛。捕えた
小男の拷問に手を貸す事を拒絶したアキは同じくキルケ号に囚われている最中、台所から
食料を盗み出した事がバレたスチュワーデスの少女・オルカとともに浮き島「モリ」に置き去りに
される事に。「一ヶ月後に迎えに来てやる」というアテにならない約束を置いてキルケ号は去り、
アキとオルカの「モリ」でのサバイバルが始まるがアキは両腕を負傷してしまい…

二巻の頭で前巻の旅の相方であり、海賊から身を呈して自分を守ってくれたタカと再会を約束した
一年後にいきなり話がすっ飛んでいたのでびっくり。てっきり、再会までの一年間、海で
厳しい自然や法が守ってくれない危険な社会の中で未熟なアキが鍛えられる展開を描くものだと
思っていたので、最初から「一年後」に話が飛んだのは予想外であった

主人公がいきなり無人島に置き去りにされたり、愛船を奪われた上に都会で騙されて無一文に
なったり、金を稼ごうにも自分の社会的なスキルの乏しさを突き付けられるだけであったり
どうにも厳しい話である。この「やさしくない世界」に少女が放り出される様な独特な世界観と
その一方で少女と少女の深い関係を描こうとする百合っぽい雰囲気は今回も健在。特に百合っぽさは
前巻以上に強調された様な印象を受けた。そういう意味ではこの第二巻でシリーズとしての
方向性は「サバイバルと百合」と明確に示されたのだと言えるかもしれない

物語の方は冒頭で海賊船キルケ号にアキと共に囚われていた少女・オルカとの浮き島「モリ」での
一ヶ月に渡るサバイバルから始まり、中盤でオルカがスチュワーデスとして働いていたメガフロート
「セジング」での裸一貫・無一文からの金稼ぎ、前巻でアキを射殺そうとし、今回はオルカを攫った
悪漢・エッコゥとの対決が中心となる後半と流れるのだけど、ストーリーの構成だけ見ると
一巻とほとんど変わらない事に気付かされる

前巻もアキのサバイバルから始まり、旅のパートナーとなる少女との出会い、旅のパートナーを攫った
海賊相手の大立ち回り&パートナー救出劇という流れだった事を思えば、この二巻は一巻の「焼き直し」
の域を出ていないのではないかと感じる

また、主人公のアキのキャラクター自体も冒頭で一年の時間の経過があった事が示されたにしては
前巻とほとんど変わらず、「一年」という時間の重みをほとんど感じる事が出来ない。前巻で大切な
友人と別れ、再び孤独な航海の日々を過ごしたのだから何らかの「成長」を感じさせてくれる様な
変化が描かれるものとばかり思っていたのだが、前半の孤島で見せた昆虫類に対する嫌悪感であったり
中盤の都会であるメガフロートで見せた迂闊さだったりと、人間として未熟なままで何も成長の跡が
見られないのである。一体何の為に一年という時間をすっ飛ばしたのかさっぱり分からず、アキの
キャラクター自体も一巻で描かれた部分をそのまま再現した様にしか見えなかった

ストーリーの構成は一巻の焼き直しで、主人公のキャラクターの成長も読者に感じさせられない
のであれば、大急ぎで二巻を出した意味は非常に乏しいと言わざるを得ない。「水戸黄門」であれば
ストーリーが前回の焼き直しであったり、キャラの変化が乏しかったりしても文句を言う人は少ないと
思われるが、ライトノベルの二巻が一巻とほとんど変化なし、では余りに寂しいと言わざるを得ない

二巻を急いで出した事は商業的な事情によるのかもしれないが、独特な世界観や雰囲気は非常に良いのに、
それをより活かせるような話作りやキャラクターの造形をもう少し練り込めなかったのかと惜しまれる
一巻で受けた感銘を期待しただけに、勢い余って拍子抜けする様なシリーズ第二巻であった
ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)Amazon書評・レビュー:ひとつ海のパラスアテナ (2) (電撃文庫)より
4048650521

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