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ジャナ研の憂鬱な事件簿
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ジャナ研の憂鬱な事件簿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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処女作、そしてラノベというジャンルを考慮すると、十分な滑り出しだと思う。 ただし、既存の作品との類似が目立つ点、キャラの造形が浅い点、単発の謎が全く目を引かない点等、文章力以外に光るものがない。 ジャナ研も全く活かされてないし。 ミステリーなんて狭い枠組みから外れて、もっと破天荒なストーリーを書かせた方が面白い作家なのではないだろうか。 | ||||
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読み初めて、これは氷菓のパロディか、オマアジュかと思ったら、普通に物語は進んで行きました。 これで、小学館ライトノベル大賞優秀賞って、それはないでしょう、小学館さん。 | ||||
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複数巻読んでからの感想。 小説としての描写や叙述は、新人離れしたレベルだと思う。 面白い。 しかし、多くの人が書いている通り、ミステリとしては今一つ。 謎が謎として成立していない。 主人公が苦労してたどり着く結論が、読者にとっての第一印象。 某有名作品との類似について。 作者は、新人ではあっても、それなりの年齢の社会人らしい。 だったら、ここまでの類似はかなりまずい、と思う。 編集サイドだけでなく、本人も責任を自覚すべき。 | ||||
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一巻購入し読了しました。 全四編構成で、300ページちょっとありました。 各章の評価ですが、一章は星三つ、二章は星三つ、 三章は星四つ(個人的に好きなエピソードだったので)、四章は星五つくらいでしょうか。 最後のほうに行くにつれて面白くなり、四章は日常の謎としても結構な完成度になっていたと思います。 三章は大地というキャラクターの核が描かれており、個人的に気に入っています。 ですから後半は文句を付けようとは思わない、学園ミステリとして完璧な出来でした。 しかし全体で評価すると、前半二章につられて星が一つ減ってしまいます。 やはり一章であった粗に目が行きました。 私が気になったのは、事件の被害者となった「江田アリス」という生徒のことです。 この「江田アリス」、名前からして適当に付けられたような感じがしますが、 その違和感に違いなく、あまりにも舞台装置として動かされていました。 設定部分でもリアル世界観が売りなのに、ちょっと「あれおかしいな」と首を捻る部分があります。 とはいえ、青春ミステリとして、間違いなく及第点にはあったと思います。二巻も買います。 それと『氷菓』に設定やキャラクターが似ていると仰る人がいますが、それは少なからず私も思います。 二巻以降、『氷菓』とどう差別化を図っていくのか。楽しみです。 | ||||
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他の方のレビュー通り、あまりに米澤作品に似ています。 古典部シリーズに、探偵役に小市民シリーズを足したような印象。 文章はこなれてますし、展開もスムーズで読みやすい。 ただ推理物としては、主人公となる探偵役の推理力が凡人の域を出ていないので盛り上がりに欠ける。 | ||||
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ストーリーとしては舞台は卒業式から始まり、ジャナ(ジャーナリズム)研の先輩が卒業し、次期部長として託され学生新聞を書いていくというところから始まります。 最初はライトノベルらしく、少し変わった美人の先輩(白鳥真冬)と出会い小さな事件に出会います。 最初の事件は、美人の先輩が教師に頼まれて運んでいたノートの中に、一人の女生徒のノートが無かったというモノでした。 本巻では書かれませんでしたが、主人公は中学時代にした後悔というものを持ちながらも、真実を詳らかにしたいという欲望を持っており先輩と共に事件の謎を解こうとします。 これを含め、4つほどエピソードが書かれていますが、一つ一つのエピソードが毒を持ったものであり、この主人公の後悔というものを抱き合わせにしています。 毒と後悔というモノをどう読むかによって評価も別れそうですが、後悔という点については次巻に引き継ぐ謎ということで悪くなかったですかね。 この毒は何かというと、悪意のある人間が事件を起こしていたり、事件を解決した後であっても悲しさや惨めさを感じるようなエピソードになっています。と書くと後味が悪いと感じてしまいそうですが、解決してハッピーというよりも何か余韻を残すものがあり良かったと思います。 1巻でエピソードが4本入っているということで、テンポよく読めました。 悪いところとしては、普通のライトノベルでは見過ごせるような違和感を学園ミステリーというジャンルのために見過ごすのが難しい点です。 この先ネタバレになりますが、出てくる登場人物の心理やエピソードにはリアリティが欠けていたように感じました。 いい所の娘というだけで学校で省かれるというのはまず理解できませんでした。現実としてそのようなことはないと思います。 とはいえそういう設定にすることにより、主人公と会わせやすくするというところもあるので仕方のない部分もありますが。 消えたノートのエピソードでは、教師が間違えて授業内容を教えてしまったため生徒のノートを回収し、該当部分を書き直してしまう。という話であったのですが、そもそもそのような行動をとる心理がどうなのか。 同じようなミスを何度か起こしており、またミスをしてしまうと教師を辞めさせられてしまうかもしれないという説明がされていましたが。うーん。。 該当部分がⅠからⅡの書き換えであったため、線を多少書き足すだけで良かったわけですが、消えたノートの持ち主である女生徒は、帰国子女で漢字に読み仮名を振らないと読めないという設定のため、フリガナを一々ふっていて書き換えるとバレてしまうため盗んでしまった。 でもⅠとⅡですよね・・? 消えたノートをXと置きましょう。というのも意味が分からなかった。分からないものをXと置くことでシンプルにするのであって、分かっているものを一般化しても複雑化すると思うのだが。 というような点はいくつかあり、リアルな舞台の上に、微妙にリアリティのない人間とエピソードという違和感はぬぐえませんでした。 とはいえ読後感としては悪くないものでした。読み終えた後の余韻で☆4と決めて、そのあとに何かと理由を並べているだけです。 新米ライトノベル作家ということらしいですが、このジャンルの本でそれなりのまとまり方をしていますので今後に期待できるのではないでしょうか。 学園ミステリーでピンときた方はとりあえず読んでみることをお勧めします。 本の内容とは関係ないこととして、Kindle版だけかもしれませんが学生新聞の記事を載せた文章が本文よりも大きくなっているのが読みづらかったです。 | ||||
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文章はまあまあ読めるが、「事件簿」っていうくらいだから推理物を期待してたのでがっくし。 事件のスケールが小さくてもかまわないけど、トリックらしいトリックがなくて、「それだけ?」って気分。 探偵役と助手というキャラの組み合わせは、ホームズ&ワトソンからの定番の一つだ。あとは探偵側が積極的か消極的かのどちらかであり、この作品のように後者の場合は助手側が積極的にならないと話が進まない。(ホームズやコナン君だと探偵役が積極的なタイプに該当。) | ||||
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面白いです。 ……が、部活には全員が入らないといけないだとか、友人が過去にいくつものスポーツで全国出てるだとか、硬派な殻を被っているわりにはファンタシーな学園世界です。そんなことあるか?って突っ込みたくなるし、ミステリー部分も他にももっと可能性あるだろうと思うところが多い。 でも、この世界観でラノベをかける人は貴重だと思うので、これからも応援したいです。 | ||||
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他の方のご指摘にもあります通り、古典部シリーズが先ず頭に思い浮かびました。 特にヒロインの好奇心の強さ、勘の強さ、家庭の裕福さ等。 「もやもやします」というのも、上述作品のヒロイン千反田嬢の「私、気になります」ですね。 挿絵がまたアニメ「氷菓」を思わせざるを得ない点も 既に高く評価されている「氷菓」に印象を引きずられざるを得ないようで 本作品への評価も溶かされてしまい低くなる所以かと考えます。 既出作品との類似性、また作者がギャルぽい娘が好みとの事で出したキャラも 残念ながら読者の中には受容れられない方もいらっしゃる様で減点が多いものの 私個人としては、主人公の設定は寧ろ「氷菓」の折木少年よりも 謎解きへの動機が無理が無く、悪くは無いと感じました。 ジャナ研、ジャーナリスト研究会という部活で新聞を発行する主人公は 中学時代のトラウマから真実追究に二の足を踏んでいたところ ヒロインと接するのを機に変っていくと言う流れです。 4つあるエピソードは何れもそれなりに読める内容ではありますが 他作品を既に知っていると既視感に囚われる嫌いがあるのは残念なところです。 また、4つめのエピソードの終盤でヒロインが取った行動は 些か都合良く済んでくれた印象が否めませんでした。あの程度では済まないのではないかと。 私の印象としては3つめにエピソード、「負けた理由」が一番好みでした。 謎解きと言う程の謎でもありませんでしたし、真相が明かされる流れまでは読めてしまいましたが 描写に趣が感じられ、一番しっくりと来るものがありました。 しかしながら、文章自体はラノベという枠で縛るにはきちんとしたものであり、 目につく文章の誤りには気付かなかったので、その点は気持ちよく読み進められました。 近年の所謂ラノベ枠の小説の文章はどうしても文章構成がそれこそ軽く口語的印象が強いので ある程度落着いた文章であった(と感じた)点は、外れを引かなかったと感じさせられました。 デビュー作と言う事ですが、お勤めされて社会人としての落ち着きのある作者の様なので この作品を足掛かりに更なる活躍へと向かうことを願っております。 | ||||
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カバー絵のせいもあるのでしょうが,浮かぶのは米澤穂信さんの『』. 主人公二人のキャラクタや口癖,設定や周囲も含めて,何かにつけてその影がチラつき, 似たタイプの作品が多い中,このイラストレータさんの選択がプラスだったかは疑問です. また,その『』を除いたとしても,他作と比べて特別に目立つ何かは見られず, 逆に謎解きでの無理な解釈には,デビュー作ということを考慮しても違和感を覚えます. 同じく,真実に触れたい欲望と,それらを詳らかにすることで残る苦さや自戒の思いなど, 自らたびたび匂わせ,重要であるはずの部分にも,残るほどに強く訴えるものはありません. 少年を縛り付ける後悔はこの巻では明かされず,おそらく続刊でとなるのでしょうが, 彼にはイレギュラであるはずの少女の存在,一方でそれを心地よく思う心境の変化など, やはり既視感のある展開,展望は否めないところで,どうしても続きをというまでには…. | ||||
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そこそこ楽しく読めましたが、古典部シリーズに読後感似すぎです。あのキャラ配置を崩すのは難しかったのかもしれませんが。 まあ村上春樹も初期作品は海外文学とマルカブリらしいですし、デビュー作、習作としては許容すべきですかね…。 しかし続巻すべきでなく新シリーズで仕切り直すべきかと。 中身については…格闘技の話は良かったと思います。古典部と違って暴力から目を逸らさない設定を生かしていました。 イヤミス感は少し深く掘ってます。 ラストのヒロイン無謀過ぎですね。 童話ネタは人魚姫かと思ってました。 我ながら無かった… | ||||
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第11回小学館ライトノベル大賞「優秀賞」受賞作品 物語は主人公の工藤啓介が所属するジャーナリズム研究会、通称「ジャナ研」が発行する機関誌「波のこえ」の編集長にして 自分以外の唯一の部員である水村を送る卒業式の場面から始まる。 神奈川県の名門公立高校・海新高校で100年にわたって発行されてきた「波のこえ」編集長の役目を水村から引き継ぎ 独りぼっちのジャナ研部員となって新学期を迎えた啓介だったが、 水村が最後に手掛けた四月第一週号が順調に売れるのを目にしながら来週以降はこうはいくまいと確信していた。 時刻が四時を過ぎ、帰り支度を始めた啓介だったが、職員室前で山の様なノートを抱えてフラフラと歩く女生徒を目撃。 メタルフレームの眼鏡の奥の琥珀色の瞳が特徴的なその女生徒は啓介とすれ違おうとした瞬間、肩がぶつかり ノートを廊下にばら撒いてしまう。 見かねて手伝いを申し出た啓介だったが、その女生徒は戸惑ったような様子で 「その、私、三年C組の白鳥真冬なんですけど――それでも大丈夫ですか?」 と奇妙な確認を口にする。 言葉の意味が分からないまま手伝う事にした啓介だったが辿り着いた三年C組の教室には何故か鍵が掛かっていた。 ノートを啓介に任せ、一度職員室に鍵を取りに戻った真冬がノートを教室内に置いたのを見届けて啓介は帰宅の途に。 駅までたどり着いた所で財布を部室に忘れた事に気付いた啓介は学校に戻るが、そこで目にしたのは 必死で何かを探しているかのような真冬の姿だった。 声を掛けた啓介に真冬は届けたノートが一冊足りず、どこかに落してしまったかもしれない、と打ち明けるが… テーマが特徴的な学園ミステリだな、という第一印象。 杉井光の「神様のメモ帳」でヒロイン・アリスが主人公の鳴海に毎回語って聞かせる探偵の本質を表した台詞、 その本質は死者の代弁者だ 失われた言葉を墓の底から掘り返して 死者の名誉を守るためだけに、生者を傷つけ 生者に慰めを与えるためだけに、死者を傷つける 通常のミステリであれば探偵が喝采を浴びる事になる「隠された真実を明かす行為」が時として 人を傷つけ辱める結果しかもたらさない事になるという皮肉なのだけど、 その皮肉っぽい要素をメインに据えた学園ミステリ、と言うべきか。 短編四編から構成される連作短編形式で綴られているのだけれども、このテーマはどの短編にも共通している。 ミステリでありながらここまでテーマの明確な作品もなかなか珍しいかと。 主人公の啓介は先代編集長の水村を見送る卒業式の際に最後の問答として「ジャーナリズムとは?」と尋ねられ 「エゴイズム」と返すなど、ジャーナリズムの正義を騙った残酷さや傲慢さにかなり疑い深い人物として描かれている。 その根源には彼が中学時代に起こしたある事件が関わっているらしい。 それ故に編集長を引き継いだ「波のこえ」をこれまでの学園のタブーに挑む様な挑発的な内容から 「地元の美味しい店」や「使える参考書」の様な穏やかな、誰も傷付かない内容に切り替えていこうとする中で、 ちょっとした事件がきっかけで三年生の白鳥真冬と知り合った事から避けようとした筈の「真実の暴露」に 再び手を染める事に…というのが主な流れ。 啓介が明かしていく真実はどれも苦みが効いており、評価の低い非常勤講師が犯したミスの糊塗であったり、 大人しい女子生徒が仕掛けた盗聴器に隠された目的であったり、スポーツ万能な友人の敗戦に隠した「優しさ」であったりと、 明かす事で皆が等しく傷付くという、何とも救いの無い話となっている。 そんな「真実」に関わる中で一年半前、啓介が入学する前に起きた真冬とそのたった一人の友人の退学処分にまつわる 本当に救いの無い「真実」に触れるのだが…よくまあこれだけ悪趣味な「真実」を並べたものだと、そこは感心。 ミステリと言えば探偵が隠された真実を明かして大勝利、というカタルシスと求める方には不向きなのかもしれないが、 「真実を明かす事のろくでもなさ」をテーマとして据えるのであれば、これはこれで大いに「あり」かと。 ただ、掲げたテーマを徹底的に掘り下げる様な話作りは良いのだけれども、その一方で登場人物の描き方という点では 「うーん、これはちょっとなあ…」と思わされる部分が散見された。 登場人物という物に「主役」「脇役」という位置付けがあるのは当然の事なのだけれども、 この作品その位置づけによって登場人物の描き方にえらく差があるのである。 より具体的に言うと啓介や真冬、啓介の友人の様な重要人物はそれなりに描き込まれているのだけど、 それ以外の人物が本当に書き割り調というか背景に溶け込みかねないぐらいに描き方が薄いのである。 各短編に登場するゲストキャラ、個々の事件に関わる人物が「××はこういう証言をしたらしい」 「〇〇はこういう行動を取ったらしい」と謎解き用の情報として描かれ、ほとんど台詞も与えられず 将棋の駒の様にしか扱われていないのはどうかと。 しかもその謎解きの結果から人物を構成しているのか、中にはかなりリアリティの怪しい人物に仕上がっていたりする。 第一話で真冬が紛失したノートの持ち主なんかその代表例みたいなもんで ・高校の三年になってから転校してきた帰国子女 ・日本語の読み書きがフリガナをふってもらわないと厳しいぐらいに苦手 ・なのに転校してきた先は欠員が無いと募集もろくにない公立高校、それも欠員が滅多にでない名門校 …いくら何でもリアリティという点において厳し過ぎやしないだろうか? こういう無茶苦茶な人物を用意しなけりゃ成立しない謎解きって、そもそも話作りとして最初から破綻してないか? メインとなる真冬にしても、推理型ではなく「もやもやします」という直感型の人間として描いているとはいえ 最終話では何の用意も無しに敵の懐に乗り込んで取っ捕まったり、出会って初日の啓介に自分が住んでいるマンションどころか その最上階に住んでいる事まで明かしたりする姿が描かれており 「部屋にホイホイ男を連れ込むだらしない女性ならともかく、ガードが堅い筈の政治家の娘がそれはどうなのよ?」と 首を傾げざるを得ない行動を連発しており、どうにも人物描写という点で難を抱えているとしか思えない。 テーマを明確にして話を作っていく、という点は悪くないのだけれども人物描写の方に色々と難を抱えており どうにも「良い部分」と「アレな部分」がきっぱりと分かれた作家さんだという印象を受けた。 楽しめないわけではないが、楽しむためには片目を瞑って読むことを要求される様な粗が残っている作品。 テーマを重視して作品を読む方にはお勧めするが、粗が気になる神経質な方には買うに当たって一考をお勧めする。 追記 先代編集長の水村がどうにも「おっくれてるぅーーーーー」と叫ぶ某新聞部部長に被って仕方ない… | ||||
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楽しく読ませていただきました 警察沙汰になるほどではない、学園の小さな事件(第四章だけは別ですが)を主人公たちが解決していくミステリものです 拝読したことがないので、イメージだけで言うと「氷菓」が近いでしょうか 話の展開と謎に捻りが効いていて無理矢理感もなく、主人公とヒロイン、脇役達のキャラもしっかり立っており、最後まで飽きることなく読めました 反面、残念だったのは第二章です。ギャルの女子が登場するのですが、彼女に魅力をまったく感じませんでした。言動がいちいち癪にさわるというか…… 「裏表がない」のと「無神経なの」は明確に違います。 各章のオチはどれも後味の悪いもの(おそらく、真実を追い求めるのは必ずしも良いことじゃないよ、というメッセージが込められているのだと愚考します)ですが、二章は際立っていました 同じ攻撃的なキャラでも四章のヤンキーの女子には不快感を覚えなかったので、個人的にギャルの女子が気に食わなかったのでしょう。ページをめくる手を止める選択肢が頭によぎるくらいには 主人公が地の文(心理描写)でギャルの女子を擁護していたり、あとがきで作者の方がギャルの女子がお気に入りだと書かれていたりしましたが、これは改稿の過程で編集者の方と揉めて(たとえば、このギャルの女子は読者のヘイトを集めすぎるから性格変えた方がいいのでは?という助言)、それでも「このままでいくんだ!」と押し通し、申し訳程度のフォローをいれたのではないかと邪推してしまいました。見当外れならごめんなさい 長々と欠点を述べましたか、あくまで作者の方と私の感性が乖離しているという話であり、それでも最後まで読ませる熱量を秘めた作品だと思います。 | ||||
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