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サマー・ランサー
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サマー・ランサーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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途中で主人公がヒロインに全治数週間の怪我をさせるところが出てくるが、高校まで真面目にスポーツをやってれば、その程度の怪我はいくらでも目にする機会があるはずで、そこまで気にする理由が分からない。 また、その主人公に対して「刃がついてれば死んでいた」と説教する場面があるが、刃をついた想定をするならば防具を付けていようと致命傷になるケース(肩、腋の血管に間違ってあたる)はたくさんあるわけで、防具を付けていない場合だけことさら非難することも不可解である。大体、槍を両手で面にむかって突いたのが当れば防具があろうと先にクッションがついていようとムチウチは確実で、普通は入院である。恐らくこれが柔剣道に面がない理由である。 総じて、あまりにも作者の取材が足りず、自覚もない。舞台が現代日本であり槍の描写が大きく紙面を占める作品でこの欠点は無視できないものであろう。 | ||||
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電撃小説大賞選考委員奨励賞受賞作という事だけど正直残念というか失望感しか残らなかった 高名な剣術家を祖父に持ち天才少年剣士と期待されながら中学の途中で剣道に嫌気がさして高校進学と同時に 遂に剣を投げ出してしまった少年・大野天智。剣道を捨てた事で亡き祖父に対する後ろめたさを感じながら空虚な 高校生活を送ろうとしていた彼はある日覗いた体育館で槍を振るう少女と出会い、新たな道を歩み始めるが… たぶん作者は槍道(架空のスポーツ)との出会いを通じた主人公の成長物を描きたかったのかもしれないが、主人公の 陥っている状況や行動の動機がブレすぎ。神童と持て囃されながら剣を捨てた理由が師である祖父の死によるものなのか 父親の仕事の関係で転校を繰り返す中でレギュラー選出を巡る人間関係の軋轢を繰り返したからなのか、全く固定できていない 主人公は祖父の死は切っ掛けに過ぎず人間関係に対する嫌気から辞めたかったと語るが物語の最後の最後まで主人公の動機が 「じいちゃん見てるか」、「じいちゃんにみっともない所は見せられない」ばかりでは何の説得力もない。他のキャラとは関係なしに 落ち込んだり立ち直ったりするので主人公の成長というより不安定さしか感じられなかった 主人公に影響を与えるキャラとして描くつもりだったのであろうヒロインの羽山も「明るく元気で前向き、主人公を引っ張りまわす」 という描き方だが表に出る部分がそういう明るい面ばかりで鬱屈している主人公の心中に触れられるような人格的な奥行きが 全く感じられず、主人公を動かす動機に成り得ていない。彼女を傷つけてしまった事で天智が一度は槍の道も捨てる描写があるが 羽山とは関係なく天智が立ち直ってしまうのでこのキャラを出す意味そのものがあったかどうかすら怪しい程存在感が無かった 文章の方も祖父が生前に語った言葉など特定のフレーズを繰り返し過ぎて、主人公の動機として印象付けるどころか「くどさ」しか感じられない 古流武術の世界を描こうとするのに槍道部員の目指すものが「グングニル」というのも今一つ理解しがたい キャラクタの描き方から登場人物の行動の動機、登場人物間の関係の変化、そういったドラマの基本が拙すぎて薄っぺらさしか感じられなかった | ||||
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