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パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ
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パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間への評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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読み手を引き込もうとドラマチックな研究者たちのエピソードがかなり高い頻度で描かれているが、頻度が高すぎて物理の話が頻繁に途切れる。 世界の仕組みに興味のあり、これから勉強していこうと思う私には読みづらく感じ、イライラしてしまいました。 ほとんど手付かずです。 それにしても研究者たちのたいへんだったエピソードが多い。 他を探します。 | ||||
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相対性理論、量子力学、ひも理論と最新の知識をベースに宇宙と素粒子の世界を数式を用いずに分かりやすく説明されており、文系の一般読者でも一気に読める本である。 3次元空間+時間の4次元で生きている我々の見えないところに、しかもすぐ近くに異次元がある可能性があることや、将来的に異次元空間への移動が可能かも知れないという奇想天外な話で締めくくられており、非常に興味深い本である。 カク ミチオ氏はヒストリーチャンネルなどの宇宙シリーズに度々登場しており語りも面白いが、彼の本はもっと興味がそそられてのめり込むこと必死です。 | ||||
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宇宙の始まりから、終焉、それをも含むさらに次元を超えた世界。 宇宙に関して現在どこまで解明されているのかを、 最先端で活躍する著者が歴史を追って、科学的に詳細に、なるべくわかりやすく教えてくれる。 本書を読み、宇宙はとてつもなく深遠であると感じた。 一方で、天文学がここまで進んでいたのかという驚きももった。 ニュートン力学を凌駕するアインシュタインの相対性理論ですら、完璧ではないと分かり、 さらにそれを大きく包み込む理論ができている。 とても太刀打ちできそうにない深遠な宇宙の姿を追う世界で、光明を見出し活躍する人たちは素晴らしい。 それと同時に、素人の自分ではいくら思いをはせても、真理にたどり着けないと知り、残念な気持ちにもなった。 人間が宇宙を知ることは、蟻が地球について、地形だけでなく、地球の内部や、 歴史にまで思いをはせるくらい無謀なことなのかもしれない。 宇宙の深遠さと天文学の驚異的な進歩を教えてくれる本です。 | ||||
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本書で案内されるのは、ブライアン・グリーンの評のように、理論物理学による「宇宙のツアー」である。理論物理学の描く宇宙というのは、当然ながら思弁的で「ホントかこれ!」と突っ込みたくなる内容が多いのだが、その疑問こそが宇宙の片隅の極めて限られたユークリッド幾何学の世界しか知らないヒト属の限界なのかもしれない。とすると、この理論物理学の描く宇宙とは、ヒトの想像の限界を超えるチャレンジということになる。その想像の力の成果は、背景放射を実際に観測したWMAPなどによって、少しずつ実証されているのである。 本書では、超弦理論をさらに発展させたM理論の提唱者の一人であるミチオ・カクが、最新理論が描く宇宙の姿をあますところなく紹介している。ミチオ・カクといえば、TV番組「50年後の未来」などでのカール・セーガンばりのプレゼンターとしても印象的だったが、本書においてもそのエンターティナーぶりを発揮しており、なんとも「突拍子もない」宇宙の姿を、極めて豊かに描き出している。 11次元の世界、マルチバース、ワームホール、ビッグフリーズ・・・。本書のツアーは、時間を超え、空間を超え、読者を最終的に10の117乗年後の宇宙へと誘う。珠玉のSF小説のように楽しんで読める本だが、決してフィクションではなく、研究成果の紹介とそれに基づく予言の書なのである。 | ||||
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多少科学に興味のあるものなら近未来の世界を垣間見る思いでわくわくする。 実に楽しい本だ。 | ||||
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現代宇宙論の基礎知識がてんこ盛りになっていて、これだけでお腹いっぱいになれるオススメ本。 もちろん本書の中に神の居場所はない。 ドーキンスの「利己的な遺伝子」もあわせ読むといいだろう。 | ||||
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ドキュメンタリー「50年後の未来」のホストも務めていた理論物理学者、ミチオ・カク氏の一般向け書籍。 宇宙はなぜ今在る姿で存在しているのか、未来はどうなるのかという疑問を軸に、宇宙論の歴史も追いながら述べる。 まず、最新の研究動向やデータを紹介しながら、本書で述べる内容を概観する。 最新鋭の観測からインフレーション理論、ユニバースではなくマルチバースであるという概念、宇宙の終わりまでを ざっと述べ、非常にわくわくさせてくれるイントロダクションとなっている。続いて、各種の宇宙論や物理、天文学の 研究史を追いながら、今まで、そして現在、宇宙の成り立ち、歴史や未来がどのように考察されてきたかを述べる。 古代から現代まで、哲学、実験、数学、時には宗教をも援用しつつ様々な理論が展開されてきたことがわかり興味深い。 ワームホールやタイムトラベル、平行宇宙などSF的な事柄もたくさん出てくるが、これらは全くの想像の世界というわけではなく、 理論的には有り得たり、方程式の解としては存在したりする。著者はこうした夢のような世界を、時にSF小説も引用しながら、 理論とデータを用いてあらゆる可能性を示していく。それらは宇宙の解明のみならず、果てしない未来へもつながる。 つまり、この宇宙にも終わりがやってくる時、知的生命は創意工夫をこらして存続することができようかという問いだ。 月が地球から離れていっている事、宇宙の膨張の顛末、文明の発達レベルなど新しい発見も多く面白く読めた。 ただ一般向けであり、専門用語集もあるが、やはり多少の知識がなければフォローしにくい箇所もあった。 しかし100%のみこまずとも、全体の理解には支障のない構成になっている。理論物理学も、思った以上に データに裏打ちされていることがわかり、今後の研究の進展が楽しみになる本であった。 | ||||
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宇宙に少しでも興味のある方、いや興味がなくても、 この宇宙に住んでいるなら、読んで損は全く無いと言 い切れる一冊です。 なんてったって読みやすい!特にM理論のくだりは、 これを説明したもののなかではトップクラスのわかり やすさです。でもそれは、この本の魅力の一部分でし かありません。 「宇宙の最後は?」これは宇宙論の核心ですが、今 現在導き出された答えには、言葉もありません。 それでも、手を伸ばせばとどくかもしれない「もう ひとつの宇宙」を考えられるだけでも、救いです。 ただそこへ行くには、いくつものハードルを越えな ければなりません。そのためには今何をしなければな らないか、柄にもない事を考えずにはいられません。 宇宙についての本を読んで自分自身を省みるとは、 思いもよらない結末でした。 | ||||
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宇宙論に関する話が非常にわかりやすく書かれていました。 様々な観測による裏づけもしっかり説明されていましたので、 納得させられてしまいます。 主に通勤電車の中で読んだのですが、職場でも早く帰りの電車 に乗りたくてそわそわするほどでした。 時間、宇宙に関する様々な仮説も面白く、物理学はいまだ発展 途上だと再認識しました。 ビッグフリーズに至る経過の説明は寒々とした寂しさを覚える のですが、著者の性格からかそのくだりでも暗い気持ちにもなら ずに面白く読むことができました。 人類はもっと宇宙開発・観測・理論検討に人とお金をかけないと いけません!! 今後の宇宙論の進展に期待します。 様々なSF小説からの引用が多数あるのですが、現在一冊一冊読んで います。 | ||||
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凄すぎる。多元宇宙や平行宇宙に関して興味があって本著に出くわした自分だったが、予想以上の内容だった。ニュートンから始まってアインシュタインさらにはひも理論やM理論に至るまでの宇宙物理学に関するあらゆるテーマが網羅されている。こういった本は広く浅くなってしまいがちだが、本著に限ってはそれが全くなく素晴らしいクオリティを保っている。 我々のいる宇宙は無数の宇宙が生まれては消えていく複合宇宙"マルチバース"のうちの1つであるという考えには実に驚かされたが、この考えがどうやら宇宙物理学において多くの支持を得ようとしている。また今日の天文学者の多くは我々の宇宙に関して、加速的に膨張しいて時間とともに冷えていると推測しており、このまま膨張が進めば最終的には"ビッグフリーズ"(温度が絶対零度に達してあらゆる知的生命が死に絶える)に至ると考えている。しかしこれは現時点で有力とされている説であって、今後、宇宙望遠鏡や重力波検出器といった機器の向上によって変わる可能性があることは注意しておきたい。 そして平行宇宙や次元の入り口といったものの検証には、CERN(欧州原子核共同研究機関)が開発している大型ハドロン加速器LHC(超高速・高エネルギー粒子を衝突させるための加速器)によって完全にけりがつけられそうだ。この衝突でできた破片の中に電子サイズのミニ・ブラックホールが見つかるかもしれないと期待されていおり注目を集めている。もし平行宇宙が我々の宇宙から1ミリメートル以内に存在するならば、量子重力効果が測定可能となるエネルギーは低くて済み、LHCの射程範囲に収まるというのである。 実に興味深い。 | ||||
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タイトルの通りでほかに言うことが見あたらない。 私の頭では理解できないことばかりではあるが、何となく分かったような気にさせてくれる。 ハードSFファンにもいい本ではないだろうか。 | ||||
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まるで情景が浮かぶような、異次元を旅しているような、そんな感覚にさせられる。 幼少時代に読んだ、荒木俊馬『大宇宙の旅』を髣髴とさせられる。 夏の盛りに、異界に思いを馳せ、視座を高めて、涼むには、まことに適当な作品だ。 | ||||
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「宇宙の始まりや終わりはどうなっているのか? 宇宙はなぜあるのか? 神はいるのか?」 人類を惹きつけてやまない疑問に、最新の物理学や天文学がどう答えようとしているのかを、理論物理学者自身が紐解いてくれるまたとない好著です。 私は数学は苦手だし、相対線理論、量子論、ひも理論本書に書いてある理論を本当に勉強しようと思ったら人生をもう一回やり直しても足りないと思いますが、たぶん多くのノンフィクション好きの方々と同様に、宇宙の疑問への挑戦に興味津々です。 著書は、最新の理論について、わかりやすい喩え・SF小説・映画なども例にとって、そんな私たちに伝えるべく一生懸命解説してくれます。 ワームホールによるタイムトラベルや多元宇宙マルチバースなど、SFそのものの奇天烈な理論そのものも面白いですが、アインシュタインを始め数々の学者達がアイディアをぶつけ、修正しながら真理を求めていく過程も興味深く、「知の巨人」が身近に感じられます。 地球人類はまだ差別や戦争に明け暮れる、「バージョン0.7」の文明と位置づけられるそうですが、著者は我々の時代に、人類が地球のエネルギーを効率よく活用できるI世代の文明にたどり着ける可能性があると語っています。 ある宇宙で、知的生命が進化できるチャンスは非常に小さいそうです(そもそも、ビッグバンの時のちょっとした揺らぎで、原子自体ができない)。せっかく与えられたチャンス、行けるところまで行こうぜ、人類! という気持ちになりました。 それにしても、何兆年か後にこの宇宙自体が冷え切って終焉を迎えるので「他の宇宙に逃げる方法」を検討するなんてハチャメチャ面白すぎます! | ||||
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文系なのに、宇宙のことに興味がある人は結構多いはず。タイムマシンとか。 そういう人には確実にオススメします。 我々が住んでいる宇宙の他にも別の宇宙があるとか。 タイムトラベルができるかもしれないとか。 今住んでいる宇宙に住めなくなったらブラックホールを抜けて他の宇宙に避難するとか。 SFじゃなくて、本当に科学者の間で考えられていることらしい。宇宙を作る(!)ことまでも。 それが実際に可能性はあるっていうんだから本当にすごいし、怖い。理系の人。 実際に数式とかを使って書いたらとんでもなく難しい内容なんだろうと思う。 でも宇宙や数学、物理を全く学んでいない人でもわかるように工夫されているので、そうしたことを知らなくても全く問題が無い。 喩えとか本当に上手だと思うし、知的なジョークも盛りだくさん。 なぜ日本人からこういう本が出ないのかと思うと少し残念・・・・・・ こういう本を、中学や高校の理系の授業で少しでも使ってくれていたら、間違いなく理系に進んでいたと思う。 ちょっと高いし分厚いけど、宇宙に興味がある人なら誰が読んでも面白いはず。 「初心者にもわかりやすく」っていう同じコンセプトで書かれたホーキングの本よりも圧倒的に面白かった。 本当に、文句のつけようがありません。 読み終わりたくなかったなあ・・・ | ||||
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「パラレルワールド」つまり「並行宇宙」という言葉を聞くと、SFの世界の話であると思われますが、本書はひも理論の提唱者である理論物理学の第一人者であるミチオ・カク氏による宇宙論や現代物理学の観点から宇宙の姿を述べた科学ノンフィクションであり、なおかつ本書の序盤では宇宙の基礎的な解説について紹介され、そこから宇宙論や理論物理学の観点からのパラレルワールドについての考察や宇宙そのものや宇宙における知的文明の未来、ブラックホールを利用したタイムマシン、終焉を迎えた宇宙から別の宇宙への脱出方法といったSF的な領域の事にも触れられており、まさにSF小説を超えた面白さを感じました。また小説から映画を含めた様々なSF作品からの引用もあって、SFが好きな自分にとっても最初から最後まで面白く読む事が出来たと思っています。 宇宙というものは、目に見えるものだけが全てではないという事は認識していましたが、ワームホールのように一つの宇宙と別の宇宙をつなげるトンネルのようなものやマルチバースにみられる多様性のある宇宙像といったものにもあるように、様々な可能性を持ったものであり、調べれば調べるほど新しい発見があると思います。訳者の斉藤氏もあとがきで述べているように、宇宙論は突き詰めるほど世界の存在意義を問う哲学や神学の領域に踏み込む事になるという事からしても、宇宙を研究していく事はただ単に天文学や宇宙科学、物理学といった自然科学的な面だけでなく幅広い観点から考えていく事に意味があるのではないかと思われました。 宇宙論や理論物理学につきものな難しい数式とかを用いる事無く、難しく捉えがちな領域の事を誰にでも解かるようにかつユニークな切り口でもって述べるというカク氏の腕には脱帽するばかりです。SFの好きな方や宇宙に興味を持っている方には一読をお薦め出来る書籍でもあります。 | ||||
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素粒子論や多次元の宇宙や紐理論も旧くなってきたと感じる。M理論の解説書がたくさん出てきて、余剰次元や多宇宙、加速膨張している宇宙など、面白い世界を知ることができる。本書の著者はミチオ・カクの解説は信頼できる上に、飽きることが無い。彼の専門書を眺めたことはあるし、他の一般向けの解説書を楽しんで読んだこともある。そこで、本書も期待していた。期待は裏切られなかった。それにしてもカクが、解説者として優れているところは何だろう。おそらく、自身の専門分野においても、他人の業績を丁寧に紹介することだろう。いや、アナロジーを物理以外の分野から持ってきていることだろう。本当に良い解説者だ。たぶん教育者としても良い指導をされているのだろう。アメリカの人たちがうらやましい。 | ||||
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著者の素晴らしい語り口と斉藤氏の素晴らしい訳文が本書の魅力。 本書の魅力は訳者のあとがきが全てを語っています。 「現実にこんな世界の存在が真剣に検討されているのだから、下手な SFよりはるかに面白い。基礎的な知識を丁重に説明し読者がだんだん レベルを上げていける構成、後半の核心にもついていける。 わかりやすい例えを使い、SFなどの引用で読者をあきさせない工夫。 全く退屈せずに読めるのもそんなポップな一面があるからかもしれな い。とにかく話のスケールが大きすぎて、片手で持てる本の中にこれ だけの情報が詰まること自体宇宙の神秘。情報の密度はブラックホー ル並み」 史上最大のアドベンチャー巨編!人類は生き延びる事が出来るか? そんな風に読んでも◎。哲学や神学の領域にも踏み込む。 | ||||
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このミチオ・カク先生の宇宙論の本はすごいです。 宇宙論ばかりではなく、相対性理論、量子物理も含めた、大きな世界を実に分かりやすく、教えてくれます。 その間に、シェークスピアやSFからの引用や、権威者達の人となりも含め、信じられない世界が最近の知見により徐々に明らかになっていることを示してくれます。 翻訳の斉藤氏の力量もあって読むのが苦になりません。 とにかく、読了すると知識が体系的に頭に入ることでしょう。 宇宙の成り立ち、始まりから終わりまでを考えると、多くの物理学者が、神を考えざるを得ないというほどに、理論が進んでいることも驚きです。 お薦めです。 | ||||
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私は文系ばりばりです。 でもスタトレや、タイムマシン系のお話が大好きでした。 そんなあなたも! 一気に読めちゃう現実のお話がこの本です!! この内容が現実世界なのが、「ああ、すごいっ!素敵(?)」と思えるわけです。 ほんとの現実世界は。 。 。 。 サイエンスフィクションみたいな世界(いやそれ以上)ですねえ〜! この本のすごいところは、平たい言葉で、超ひも理論とかM理論をばっさり説明しちゃって、多分ふつーの人にもわかっちゃうところです。 周囲の人に絶対話したくなります。 高校生とかがこの本を読んだら理系に行きたくなるんじゃないでしょうか? | ||||
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この世の中、「突拍子もない考えコンテスト」なるものがあれば、優勝は間違いなく理論物理学者、それも宇宙論学者だと思うが、これを呼んで今一度確信した。おそらくダントツだと思う。 それにしても、面白い本だった。この種の本は、図や写真がないとかなりわかりにくいところがあるが、この本に限ってはそれがない。予備知識ゼロではきついかもしれないが、多少でもポピュラーサイエンスの本を読んでいるものなら何の苦労もない。説明がこなれていて、すとんと腑に落ちる。 内容はほとんど網羅的と言ってもいいほど多岐にわたっていて、相対性理論から量子論、ビッグバン宇宙論、インフレーション理論、タイムマシン、平行宇宙論、ひも理論、M理論、ラマヌジャンが出てきたり、さらにはこの宇宙からの脱出の可能性、そして実際の宇宙観測にも触れていて、オール・イン・ワンという感じだ。それでありながら水増しされた印象がないので、知的欲求を十二分に満たしてくれる。 それにしても、全く理論物理学者というのは凄いことを考えるものである。宇宙が加速して膨張していることから、いつかビッグフリーズになると考えられるらしいが、その最後期の段階、暗黒時代にはポジトロニウムという原子が知的生命の構成要素になる可能性があるという。その原子が、なんと今観測されている宇宙の何百万倍という大きさなのだ! 「原子」が宇宙的サイズ! じゃ、本体はどのくらいの大きさだ? そんなことを考えるだけでもうれしくなってくる。 | ||||
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