深山の桜

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

深山の桜の評価:

3.56/5点 レビュー 16件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.56pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全22件 21〜22 2/2ページ
No.2
(4pt)

作品の見せ場は、ラストの戦闘シーン。戦車、装甲車、登場人物それぞれの動き等、緊迫感・読み応え充分です。

作品の舞台は南スーダンの自衛隊宿営地です。
帯書には「宿営地で頻発する事件を定年間近の准尉と若い士長のコンビが追う!」とあり、自衛隊宿営地の事件日記的な書かれ方がしてありますが、この作品の見せ場は、ラスト100ページの戦闘シーンだと思います。
 
敵ゲリラの戦車、自衛隊の装甲車、登場人物それぞれの動き等、大変緊迫感があります。読み応え充分です。主人公の亀尾准陸尉、また、他の登場人物について、主役から脇役まで、登場人物のキャラクター設定がしっかりとしていたのも良かったです。ラストの戦闘シーンにむかって、登場人物の人間関係や生い立ち、経歴について、色々な伏線が組み込まれていますが、納得しながら読み進めることができました。
それゆえに、戦闘シーンで迫撃にさらされる登場人物に対して、何とか助かって欲しいと、ハラハラしながら、強く感情移入させられました。
 
作中にわたって、自衛隊の宿営地の様子、装備、銃器について、非常に仔細に描かれているのも、本作のリアリティを高めています。
また、海外での自衛隊任務遂行における外交や法律上の課題や難しさについても、読み手にわかりやすく、客観的に説明がされており、本作の背景を克明に伝え、ストーリーの展開が特殊な状況下にありながら、理解しやすいものにしていたと思います。
(冒頭の登場人物の一覧、陸上自衛隊の階級区分も、役に立ちました)
 
ただ、ストーリ展開の中盤までの主軸として描かれる、自衛隊宿営地からの銃弾紛失などの種々の事件は、私としては、強い意味合いを感じませんでした。先述した、ラストの盛り上がりとは、繋がりを感じず、この中盤までの事件の作中の位置づけ、意味合いは何だったのだろうかと、やや判然としない思いを持ちました。
 
ですが、繰り返しですが、ラストの展開は圧巻。私としては、中盤まで、少々もやもやした感覚を覚えましたが、それでも、迫力ある戦闘シーン、さらには、ラストの叙情的なシーン、終幕への持っていきかたが巧みであり、読後の満足感は高かったです。この満足感をもって☆×4つです。
 
登場人物の間で交わされる「コーヒー談義」や、主人公の亀尾准陸尉の持つ「妻からのプレゼントである腕時計」など、一見、ストーリー展開の主軸にあたらないかに思えるアイテムが、作品中に巧く散りばめられており、意外な切り口で作品の味わいを深めていたのも良かったと思います。
深山の桜 Amazon書評・レビュー: 深山の桜より
4800237424
No.1
(4pt)

作品の見せ場は、ラストの戦闘シーン。戦車、装甲車、登場人物それぞれの動き等、緊迫感・読み応え充分です。

作品の舞台は南スーダンの自衛隊宿営地です。
帯書には「宿営地で頻発する事件を定年間近の准尉と若い士長のコンビが追う!」とあり、自衛隊宿営地の事件日記的な書かれ方がしてありますが、この作品の見せ場は、ラスト100ページの戦闘シーンだと思います。
 
敵ゲリラの戦車、自衛隊の装甲車、登場人物それぞれの動き等、大変緊迫感があります。読み応え充分です。主人公の亀尾准陸尉、また、他の登場人物について、主役から脇役まで、登場人物のキャラクター設定がしっかりとしていたのも良かったです。ラストの戦闘シーンにむかって、登場人物の人間関係や生い立ち、経歴について、色々な伏線が組み込まれていますが、納得しながら読み進めることができました。
それゆえに、戦闘シーンで迫撃にさらされる登場人物に対して、何とか助かって欲しいと、ハラハラしながら、強く感情移入させられました。
 
作中にわたって、自衛隊の宿営地の様子、装備、銃器について、非常に仔細に描かれているのも、本作のリアリティを高めています。
また、海外での自衛隊任務遂行における外交や法律上の課題や難しさについても、読み手にわかりやすく、客観的に説明がされており、本作の背景を克明に伝え、ストーリーの展開が特殊な状況下にありながら、理解しやすいものにしていたと思います。
(冒頭の登場人物の一覧、陸上自衛隊の階級区分も、役に立ちました)
 
ただ、ストーリ展開の中盤までの主軸として描かれる、自衛隊宿営地からの銃弾紛失などの種々の事件は、私としては、強い意味合いを感じませんでした。先述した、ラストの盛り上がりとは、繋がりを感じず、この中盤までの事件の作中の位置づけ、意味合いは何だったのだろうかと、やや判然としない思いを持ちました。
 
ですが、繰り返しですが、ラストの展開は圧巻。私としては、中盤まで、少々もやもやした感覚を覚えましたが、それでも、迫力ある戦闘シーン、さらには、ラストの叙情的なシーン、終幕への持っていきかたが巧みであり、読後の満足感は高かったです。この満足感をもって☆×4つです。
 
登場人物の間で交わされる「コーヒー談義」や、主人公の亀尾准陸尉の持つ「妻からのプレゼントである腕時計」など、一見、ストーリー展開の主軸にあたらないかに思えるアイテムが、作品中に巧く散りばめられており、意外な切り口で作品の味わいを深めていたのも良かったと思います。
深山の桜 (宝島社文庫) Amazon書評・レビュー: 深山の桜 (宝島社文庫)より
480025342X