ブラバン

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評判

ブラバンの評価:

3.62/5点 レビュー 50件。 D ランク

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平均点3.62pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全102件 61〜80 4/6ページ
No.42
(4pt)

美しく見える過去と、人それぞれの現実

旧吹奏楽部メンバーの25年ぶりのバンド再結成を巡り、
高校時代の回想と25年後の現在と行き来しながら、物語は進む。

25年という歳月の間に、メンバーそれぞれにいろいろな現実があり、
高校時代という美しく見える過去に対する思い入れがあればあるほど、
そのギャップが切なさを作り出す。
非常にドラマティックなことが発生せず、最後も綺麗にわかりやすく終わらないことも、それでも人生は続いて行くということを描いているようにも思える。

ただ、登場人物も多いにも関わらず、時代が行き交うので、登場人物紹介を何度も読んだし、物語としても雑然とした印象は拭えない。
現実ってそういうものだと言われればその通りなのだが、基本的に

・登場人物と同世代で、描き出される現実に共感できる人
・吹奏楽経験者
・80年前後の音楽に造詣が深い人

であれば物語を楽しめると思う。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.41
(4pt)

美しく見える過去と、人それぞれの現実

旧吹奏楽部メンバーの25年ぶりのバンド再結成を巡り、
高校時代の回想と25年後の現在と行き来しながら、物語は進む。

25年という歳月の間に、メンバーそれぞれにいろいろな現実があり、
高校時代という美しく見える過去に対する思い入れがあればあるほど、
そのギャップが切なさを作り出す。
非常にドラマティックなことが発生せず、最後も綺麗にわかりやすく終わらないことも、それでも人生は続いて行くということを描いているようにも思える。

ただ、登場人物も多いにも関わらず、時代が行き交うので、登場人物紹介を何度も読んだし、物語としても雑然とした印象は拭えない。
現実ってそういうものだと言われればその通りなのだが、基本的に

・登場人物と同世代で、描き出される現実に共感できる人
・吹奏楽経験者
・80年前後の音楽に造詣が深い人

であれば物語を楽しめると思う。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.40
(1pt)

今年度ワースト1

映画「スウィングガールズ」のファンであるので、二番煎じのような感じがいやで手に取らないでいたが、文庫本になったのをきっかけに読んでみた。たとえ二番煎じでも、良い作品であればいいと思ったからだ。音楽を背景にした青春ものは面白くなる要素が多い、という期待もあった。しかし、その期待は大きく裏切られ、今年読んだ本では最低であり、映画「スウィングガールズ」には到底及ばず、比較するのも失礼ということが分かった。

 「スウィングガールズ」には落ちこぼれたちの予想外の音楽との出会いという驚きがあった。「ブラバン」にはそういうものはない。従って、この小説はただの(魅力のない)青春小説に過ぎず、音楽が登場する必然性はまったくない。いろいろな楽器類はその小説を彩る小道具に過ぎない。ただの青春小説でもかまわないが、そのわりに小説の魅力もない。主人公が全く面白みのない人物である。どうしてこういう人物が主人公に選ばれたのか、不思議でしょうがない。また、ほとんどユーモアというものはない。
 そして、肝心の物語の設定だが、高校時代のクラブ仲間が20数年後に再び演奏のために集まるというのがその柱になっているのだが、これも非常にクサい感じがする。この作者はところどころでこの手のクサさを発揮している。

 どれをとってみても、「スウィングガールズ」に遠く及ばないのである。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.39
(1pt)

今年度ワースト1

映画「スウィングガールズ」のファンであるので、二番煎じのような感じがいやで手に取らないでいたが、文庫本になったのをきっかけに読んでみた。たとえ二番煎じでも、良い作品であればいいと思ったからだ。音楽を背景にした青春ものは面白くなる要素が多い、という期待もあった。しかし、その期待は大きく裏切られ、今年読んだ本では最低であり、映画「スウィングガールズ」には到底及ばず、比較するのも失礼ということが分かった。

 「スウィングガールズ」には落ちこぼれたちの予想外の音楽との出会いという驚きがあった。「ブラバン」にはそういうものはない。従って、この小説はただの(魅力のない)青春小説に過ぎず、音楽が登場する必然性はまったくない。いろいろな楽器類はその小説を彩る小道具に過ぎない。ただの青春小説でもかまわないが、そのわりに小説の魅力もない。主人公が全く面白みのない人物である。どうしてこういう人物が主人公に選ばれたのか、不思議でしょうがない。また、ほとんどユーモアというものはない。
 そして、肝心の物語の設定だが、高校時代のクラブ仲間が20数年後に再び演奏のために集まるというのがその柱になっているのだが、これも非常にクサい感じがする。この作者はところどころでこの手のクサさを発揮している。

 どれをとってみても、「スウィングガールズ」に遠く及ばないのである。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.38
(2pt)

雑然として・・・

申し訳ないけれど、小説としての完成度は低いです。
高校時代のブラスバンド部が、メンバーの結婚披露宴をきっかけに25年ぶりに再結成することになり、
そのメンバー集めと25年前のエピソードが描かれています。
ただ、登場人物が多すぎることと、時系列が行き来する手際が良くないために
"この話は後で述べる"
と言うような記載がそこかしこに見られます。
現時間と回想を織り交ぜる手法は、上手く使えばリズムに変化を待たせる効果があるのでしょうが、
この作品の場合は、読みにくくしているだけです。
登場人物を減らし、エピソードごとに話を刈り込んで連作短編のようにした上で、
25年後の再結成の話に持って行った方がスッキリと読める作品になった気がします。
また、章の頭で思わせぶりな間を持たせる書き方をしているのですが、
エピソード自体に力がないので、推進力にはなっておらず、不快です。
最後の主人公の思いも独りよがりで感情移入できませんでした。
書きたいことがたくさんあるのは分かりますが、
もっとエピソードを厳選し、丁寧に描いて欲しいと思いました。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.37
(2pt)

雑然として・・・

申し訳ないけれど、小説としての完成度は低いです。
高校時代のブラスバンド部が、メンバーの結婚披露宴をきっかけに25年ぶりに再結成することになり、
そのメンバー集めと25年前のエピソードが描かれています。
ただ、登場人物が多すぎることと、時系列が行き来する手際が良くないために
"この話は後で述べる"
と言うような記載がそこかしこに見られます。
現時間と回想を織り交ぜる手法は、上手く使えばリズムに変化を待たせる効果があるのでしょうが、
この作品の場合は、読みにくくしているだけです。
登場人物を減らし、エピソードごとに話を刈り込んで連作短編のようにした上で、
25年後の再結成の話に持って行った方がスッキリと読める作品になった気がします。
また、章の頭で思わせぶりな間を持たせる書き方をしているのですが、
エピソード自体に力がないので、推進力にはなっておらず、不快です。
最後の主人公の思いも独りよがりで感情移入できませんでした。
書きたいことがたくさんあるのは分かりますが、
もっとエピソードを厳選し、丁寧に描いて欲しいと思いました。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.36
(4pt)

現在からみる過去と、過去からみる現在

はやらないバーを経営している他片は、
高校時代に所属していた吹奏楽部の同級生・皆元が亡くなったことを知る。
同時期、彼らは、元部員・桜井の要望で、
彼女の結婚式のため、25年ぶりに再集結し演奏を披露することになる。
25年ぶりに会う仲間たち、そしてその消息を聞きながら
他平は1980年の、高校時代を回想する。

高校時代からの25年。
同じ時をすごし、同じものに熱狂し、自分たちの未来に漠然とした夢を抱いていた彼らが
25年ぶりに出会って、たぶん当時の彼らは想像もしなかっただろうお互いの現在を知る。
この、高校時代から25年という年月が鍵なのか、
語り手である他片の性格なのか、
彼らの現状が厳しいものであれ、穏やかなものであれ
そこには深い感情の移入はなく、たんたんと語られています。
自分と相手を比べて、卑下するでも見下すでもなく、ただ受け止める他片は
けれど当時は知らなかった現実も知り、ほんの少し変化する。
それだけといえばそれだけのお話で、
でも何か印象的なお話でした。

クリアな表面部分と、淡々とした印象、まだ自分は知らない「未来」の苦みというのが
このお話を読んだ印象なのですが
むかし、著者の少女向け小説を読んだ時も、同じような感想を抱いていました。
謎めいた印象が強くて、他の作家さんのお話に比べ、熱狂はしなかったのに
印象深くて、折々に本から学んだ「未来」の苦みを思い出しては怖くなっていました。
今現在は、この『ブラバン』は自分にとってはまだまだ未知の「未来」のお話なのですが
また折々に思いだすことになるような気がします。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.35
(4pt)

現在からみる過去と、過去からみる現在

はやらないバーを経営している他片は、
高校時代に所属していた吹奏楽部の同級生・皆元が亡くなったことを知る。
同時期、彼らは、元部員・桜井の要望で、
彼女の結婚式のため、25年ぶりに再集結し演奏を披露することになる。
25年ぶりに会う仲間たち、そしてその消息を聞きながら
他平は1980年の、高校時代を回想する。

高校時代からの25年。
同じ時をすごし、同じものに熱狂し、自分たちの未来に漠然とした夢を抱いていた彼らが
25年ぶりに出会って、たぶん当時の彼らは想像もしなかっただろうお互いの現在を知る。
この、高校時代から25年という年月が鍵なのか、
語り手である他片の性格なのか、
彼らの現状が厳しいものであれ、穏やかなものであれ
そこには深い感情の移入はなく、たんたんと語られています。
自分と相手を比べて、卑下するでも見下すでもなく、ただ受け止める他片は
けれど当時は知らなかった現実も知り、ほんの少し変化する。
それだけといえばそれだけのお話で、
でも何か印象的なお話でした。

クリアな表面部分と、淡々とした印象、まだ自分は知らない「未来」の苦みというのが
このお話を読んだ印象なのですが
むかし、著者の少女向け小説を読んだ時も、同じような感想を抱いていました。
謎めいた印象が強くて、他の作家さんのお話に比べ、熱狂はしなかったのに
印象深くて、折々に本から学んだ「未来」の苦みを思い出しては怖くなっていました。
今現在は、この『ブラバン』は自分にとってはまだまだ未知の「未来」のお話なのですが
また折々に思いだすことになるような気がします。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.34
(2pt)

作家志望の友人の日記を読ませられている感じ

大変評判のいい作品である。
良さがわからないわけではないが、
私には合わなかった。
「作家志望の、たいして仲のよくもない友人の日記を延々と読まされた感じ」
がしてならない。
日記というほど、深く自分を見つめていないし、
やたらめったら人が出てきて、誰をも書ききれていない。
現実にあったことプラス願望がこの小説なんだろうけど、
所詮「作家志望者」の日記レベルでしかない。

自分の青春時代を書くというのは、
簡単そうで実に難しいということを実証した作品。

「一瞬の風になれ」や「バッテリー」の足元にも及ばない。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.33
(2pt)

作家志望の友人の日記を読ませられている感じ

大変評判のいい作品である。
良さがわからないわけではないが、
私には合わなかった。
「作家志望の、たいして仲のよくもない友人の日記を延々と読まされた感じ」
がしてならない。
日記というほど、深く自分を見つめていないし、
やたらめったら人が出てきて、誰をも書ききれていない。
現実にあったことプラス願望がこの小説なんだろうけど、
所詮「作家志望者」の日記レベルでしかない。

自分の青春時代を書くというのは、
簡単そうで実に難しいということを実証した作品。

「一瞬の風になれ」や「バッテリー」の足元にも及ばない。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.32
(1pt)

んー…

文庫の帯の宣伝文句に釣られて買いましたが、ストーリーは大きな山もなく、方言のセリフは
最後までどうしても違和感がぬぐえず、読後の感想と呼べるものが浮かんできません。

主人公の年齢設定よりおそらく15歳くらい年下の私には、高校時代も現代にも共感を持つことができず
例えるなら

「プライベートの付き合いがあるわけでもなく、普段からそれほど面白い人でもない
 会社の先輩とランチが一緒になって、高校時代の思い出話をずっと聞いていた」

という感じでした。

吹奏楽・楽器・クラシックに造詣が深い方は、語り手のうんちくの部分を楽しめるかも知れません。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.31
(1pt)

んー…

文庫の帯の宣伝文句に釣られて買いましたが、ストーリーは大きな山もなく、方言のセリフは
最後までどうしても違和感がぬぐえず、読後の感想と呼べるものが浮かんできません。

主人公の年齢設定よりおそらく15歳くらい年下の私には、高校時代も現代にも共感を持つことができず
例えるなら

「プライベートの付き合いがあるわけでもなく、普段からそれほど面白い人でもない
 会社の先輩とランチが一緒になって、高校時代の思い出話をずっと聞いていた」

という感じでした。

吹奏楽・楽器・クラシックに造詣が深い方は、語り手のうんちくの部分を楽しめるかも知れません。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.30
(4pt)

過去の自分と出会う本

場末のバーに落ち着いた主人公が、吹奏楽部時代の仲間に声をかけられ、
それをきっかけとして過去を振り返りつつ、現在を見つめる物語です。

本書の素晴らしいところは、上記の設定を最大限に生かしているところです。
歳をとった主人公の視点から描写された高校生像は、
同じく歳をとった私が高校時代を振り返る時の実感に一致しました。

では、その実感とはどういうものか。
それはつまり「ほろ苦くも燦然と輝く青春時代」。これに尽きます。

異論はあると思いますが、歳をとってから若い頃の事を思い出すと、
当時はどんなに平凡な出来事であったとしても、
それらは全て美しい思い出や、悔恨の思いなど、強い印象の出来事に昇華します。
平凡な日々など存在しなかったように思えます。
そういった思いを、現在と上手く対比しつつ描いているので、
浮き足立つようなこそばゆい青春物語ではなく、
ほろ苦くも燦然と輝く青春時代を実感させてくれているのです。

そんな実感を覚えるのは、ひょっとしたら、
当時の平凡な日常だけを忘れてしまい、
強く印象に残ったことだけを都合よく覚えているから、だけなのかもしれません。
だからこそ、いつだって過去は印象的で、遠い物語となっている。
しかし現在という現実は、過去と強くつながっている。
本書はその事を読者に強く感じさせます。

読み進めているうちに、自分も過去の自分と対峙するような気分になりました。
社会人になり、高校時代が遠い昔に感じられる大人たちにお勧めします。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.29
(4pt)

過去の自分と出会う本

場末のバーに落ち着いた主人公が、吹奏楽部時代の仲間に声をかけられ、
それをきっかけとして過去を振り返りつつ、現在を見つめる物語です。

本書の素晴らしいところは、上記の設定を最大限に生かしているところです。
歳をとった主人公の視点から描写された高校生像は、
同じく歳をとった私が高校時代を振り返る時の実感に一致しました。

では、その実感とはどういうものか。
それはつまり「ほろ苦くも燦然と輝く青春時代」。これに尽きます。

異論はあると思いますが、歳をとってから若い頃の事を思い出すと、
当時はどんなに平凡な出来事であったとしても、
それらは全て美しい思い出や、悔恨の思いなど、強い印象の出来事に昇華します。
平凡な日々など存在しなかったように思えます。
そういった思いを、現在と上手く対比しつつ描いているので、
浮き足立つようなこそばゆい青春物語ではなく、
ほろ苦くも燦然と輝く青春時代を実感させてくれているのです。

そんな実感を覚えるのは、ひょっとしたら、
当時の平凡な日常だけを忘れてしまい、
強く印象に残ったことだけを都合よく覚えているから、だけなのかもしれません。
だからこそ、いつだって過去は印象的で、遠い物語となっている。
しかし現在という現実は、過去と強くつながっている。
本書はその事を読者に強く感じさせます。

読み進めているうちに、自分も過去の自分と対峙するような気分になりました。
社会人になり、高校時代が遠い昔に感じられる大人たちにお勧めします。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.28
(5pt)

確かにあった、今は遠い日々

ハルモニアが美しい滅びに至る音楽小説なら、こちらは苦い喪失を経て再生に至る音楽小説だ。
 
語り手の他片(たいら)は赤字続きのバーを営む中年男性。
そんな彼のもとへある日一人の女性がたずねて来る。
「披露宴で皆で集まって吹奏楽を演奏してほしい」と依頼したのは高校吹奏楽部の元メンバー、桜井。
桜井の一言がきっかけとなり、他片は今は散り散りとなった吹奏楽部のメンバーに再結成を呼びかけるが……

物語は語り手・他片の回想に沿ってすすむ。
吹奏楽部のメンバーはいずれも個性的。
登場人物はのべ数十人。吹奏楽部は大所帯、楽器の数だけ個性がある。
音楽小説であり青春小説であり八十年代ーグロリアス・エイティーの風俗小説である。
中年の他片が吹奏楽部で活動した過去を振り返る形で綴られる物語は、青春真っ只中の輝かしい黄金の光ではなく、ランプシェードで絞ったようなくすんだ黄金の輝きに満ちている。
それは夕暮れが訪れる寸前の、溶けて消えそうな黄金の空に似ている。
桜井と組んでかつての部員の足跡をたどるうちに、他片はさまざまな人生の変遷を知る。
変わった友人がいれば変わらない友人もいる、成功した友人がいれば破滅した友人もいる、そして死んだ友人も……
現在と過去が交錯するごと陰影は際立ち、部員たちのそれからの人生が浮き彫りになる。

吹奏楽部時代は先輩や友達との馬鹿騒ぎ中心でユーモラスなエピソードが多いが、現実はそうも行かない。
二十数年の歳月は人を変える。変わらないものもある。
幸せになったヤツもいれば不幸せになったヤツもいる。再結成は困難を極める。
それでも他片と桜井の熱心な勧誘にこたえ、一人また一人とかつてのメンバーが集まり始めるのだが……

音楽はひとを幸せにするばかりじゃない、音楽のせいで不幸になる人間だって確実にいる。
音楽を極めんと志すものこそ、狭き門にはじかれぼろぼろになっていく。
だけど人は音楽を愛する。音楽に情熱を捧げる。それが素晴らしいものだと信じてやまない。
音楽に命をやどすのも意味を与えるのも、人だ。究極的に人でしか有り得ない。
音楽は時としてローマ法王の説教より胸を打つ。

演奏シーンの一体感、上手い音楽と気持ちいい音楽の違いなど、示唆に富んだ考察に目からぽろぽろ鱗おちまくりでした。私が吹奏楽部だったらもっと共感できたんだろうなあ……。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.27
(5pt)

確かにあった、今は遠い日々

ハルモニアが美しい滅びに至る音楽小説なら、こちらは苦い喪失を経て再生に至る音楽小説だ。
 
語り手の他片(たいら)は赤字続きのバーを営む中年男性。
そんな彼のもとへある日一人の女性がたずねて来る。
「披露宴で皆で集まって吹奏楽を演奏してほしい」と依頼したのは高校吹奏楽部の元メンバー、桜井。
桜井の一言がきっかけとなり、他片は今は散り散りとなった吹奏楽部のメンバーに再結成を呼びかけるが……

物語は語り手・他片の回想に沿ってすすむ。
吹奏楽部のメンバーはいずれも個性的。
登場人物はのべ数十人。吹奏楽部は大所帯、楽器の数だけ個性がある。
音楽小説であり青春小説であり八十年代ーグロリアス・エイティーの風俗小説である。
中年の他片が吹奏楽部で活動した過去を振り返る形で綴られる物語は、青春真っ只中の輝かしい黄金の光ではなく、ランプシェードで絞ったようなくすんだ黄金の輝きに満ちている。
それは夕暮れが訪れる寸前の、溶けて消えそうな黄金の空に似ている。
桜井と組んでかつての部員の足跡をたどるうちに、他片はさまざまな人生の変遷を知る。
変わった友人がいれば変わらない友人もいる、成功した友人がいれば破滅した友人もいる、そして死んだ友人も……
現在と過去が交錯するごと陰影は際立ち、部員たちのそれからの人生が浮き彫りになる。

吹奏楽部時代は先輩や友達との馬鹿騒ぎ中心でユーモラスなエピソードが多いが、現実はそうも行かない。
二十数年の歳月は人を変える。変わらないものもある。
幸せになったヤツもいれば不幸せになったヤツもいる。再結成は困難を極める。
それでも他片と桜井の熱心な勧誘にこたえ、一人また一人とかつてのメンバーが集まり始めるのだが……

音楽はひとを幸せにするばかりじゃない、音楽のせいで不幸になる人間だって確実にいる。
音楽を極めんと志すものこそ、狭き門にはじかれぼろぼろになっていく。
だけど人は音楽を愛する。音楽に情熱を捧げる。それが素晴らしいものだと信じてやまない。
音楽に命をやどすのも意味を与えるのも、人だ。究極的に人でしか有り得ない。
音楽は時としてローマ法王の説教より胸を打つ。

演奏シーンの一体感、上手い音楽と気持ちいい音楽の違いなど、示唆に富んだ考察に目からぽろぽろ鱗おちまくりでした。私が吹奏楽部だったらもっと共感できたんだろうなあ……。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.26
(3pt)

残念ながら、

他の方と比べて評価は低いのですが、
「おもしろくない」ってことではないです。

評価が高くない理由は、
1.「学生時代に部活動をしていない。」
2.「自分とは年代が合わない。」
という点にあります。

なので、
「ちょっと、共感できなかった…」
というのが正直な感想です。

文章も悪くないと思うのですが、
感情移入が難しかったので、
読んでいてシックリきませんでした。

1980年代前後に学生だった方や、
部活動に専念していた方などであれば、
もっと評価の高くなる内容だと思います。

というわけで、
私個人としては、評価は星3つです。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.25
(3pt)

残念ながら、

他の方と比べて評価は低いのですが、
「おもしろくない」ってことではないです。

評価が高くない理由は、
1.「学生時代に部活動をしていない。」
2.「自分とは年代が合わない。」
という点にあります。

なので、
「ちょっと、共感できなかった…」
というのが正直な感想です。

文章も悪くないと思うのですが、
感情移入が難しかったので、
読んでいてシックリきませんでした。

1980年代前後に学生だった方や、
部活動に専念していた方などであれば、
もっと評価の高くなる内容だと思います。

というわけで、
私個人としては、評価は星3つです。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X
No.24
(5pt)

ブラバンに入っていなくても、同世代として楽しめました

高校時代、典型的なぬるい部活に所属していた私ですが、
部員の結婚披露宴のために、四半世紀を経て再結成を試みる元吹奏楽部員の話に、
同年代としてすぐに引き込まれてしまいました。

高校時代には思いもよらないような歴史を刻んできた一人一人の物語が、
それぞれ微妙にクロスオーバーしながら展開され、
当時は明かされなかった秘密もそのなかで解き明かされながら、
現在へと繋がっている。

一気に読んでしまいました。そして、自分の四半世紀に、部活の仲間たちに、しばし思いを馳せました。

現在進行形で活動中の中高生吹奏楽部員には、あまりお勧めしませんが。
ブラバン Amazon書評・レビュー: ブラバンより
4862380271
No.23
(5pt)

ブラバンに入っていなくても、同世代として楽しめました

高校時代、典型的なぬるい部活に所属していた私ですが、
部員の結婚披露宴のために、四半世紀を経て再結成を試みる元吹奏楽部員の話に、
同年代としてすぐに引き込まれてしまいました。

高校時代には思いもよらないような歴史を刻んできた一人一人の物語が、
それぞれ微妙にクロスオーバーしながら展開され、
当時は明かされなかった秘密もそのなかで解き明かされながら、
現在へと繋がっている。

一気に読んでしまいました。そして、自分の四半世紀に、部活の仲間たちに、しばし思いを馳せました。

現在進行形で活動中の中高生吹奏楽部員には、あまりお勧めしませんが。
ブラバン (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ブラバン (新潮文庫)より
410129271X