ティンブクトゥ

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評判

ティンブクトゥの評価:

4.15/5点 レビュー 27件。 B ランク

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平均点4.15pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全44件 21〜40 2/3ページ
No.24
(5pt)

犬と人間の魂の物語

カバーの犬の写真がとてもかわいい。
1匹の犬(ミスター・ボーンズ)と1人の飼い主(ウィリー)の物語。
前半はあまり展開がないので退屈していたのだが、後半になると急に物語が動き出す。そして、最後に胸が熱くなる。だから、途中で読むのをやめないほうがいい本です。
自分が犬好きだからそうなのかもしれないけど、小説の最後の部分はなんど思い出してもなんだかつらい。犬のミスター・ボーンズはハッピーエンドを求めているし、作者のポール・オースターもハッピーエンドの物語を書いたのかもしれない。素晴らしい小説だとはわかっているのだけれども、悲しい涙が出る。これはきっと魂についての物語なのだろう。人間と犬の魂がひかれ合う話なのだろう。それは美しいことかもしれないけど、凡人の読者としては最後が悲しい。センチメンタルな自分が少しいやになる。
訳者の柴田元幸さんに聞いたところ、カバー写真の犬は、小説のなかのミスター・ボーンズとはまったく違う犬種だけど、作者のポール・オースターの飼い犬には似ているそうです。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.23
(5pt)

犬と人間の魂の物語

カバーの犬の写真がとてもかわいい。
1匹の犬(ミスター・ボーンズ)と1人の飼い主(ウィリー)の物語。
前半はあまり展開がないので退屈していたのだが、後半になると急に物語が動き出す。そして、最後に胸が熱くなる。だから、途中で読むのをやめないほうがいい本です。
自分が犬好きだからそうなのかもしれないけど、小説の最後の部分はなんど思い出してもなんだかつらい。犬のミスター・ボーンズはハッピーエンドを求めているし、作者のポール・オースターもハッピーエンドの物語を書いたのかもしれない。素晴らしい小説だとはわかっているのだけれども、悲しい涙が出る。これはきっと魂についての物語なのだろう。人間と犬の魂がひかれ合う話なのだろう。それは美しいことかもしれないけど、凡人の読者としては最後が悲しい。センチメンタルな自分が少しいやになる。
訳者の柴田元幸さんに聞いたところ、カバー写真の犬は、小説のなかのミスター・ボーンズとはまったく違う犬種だけど、作者のポール・オースターの飼い犬には似ているそうです。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.22
(5pt)

救いにも様々な形がある

ミスターボーンズの愛の深さや、純真さ、そういったところに心うたれます。汚くても、粗雑でも、ウィリーと一緒にいたいという気持ちに胸うたれます。そういう物語を、オースター流の不思議満載のストーリーで読者を最後まで引っ張っていく、ほんとうにいい作品です。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.21
(5pt)

救いにも様々な形がある

ミスターボーンズの愛の深さや、純真さ、そういったところに心うたれます。汚くても、粗雑でも、ウィリーと一緒にいたいという気持ちに胸うたれます。そういう物語を、オースター流の不思議満載のストーリーで読者を最後まで引っ張っていく、ほんとうにいい作品です。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.20
(4pt)

私も行きたい、私のティンブクトゥ。

客観的に見れば、決してベストな飼い主ではなかった破滅型吟遊詩人ウィリーのことを、丸ごと受けとめて愛した犬、ミスター・ボーンズ。そのせいで、ウィリーのあとに現れたベターな飼い主たちに、いまいちフィットしきれなかった哀しさ。空想の中ではこれほど自由で雄弁なのに、うっかり犬に生まれたばっかりに、毛皮の牢獄に幽閉されていたミスター・ボーンズも、とうとうウィリーが一足先に旅立っていった桃源郷へと足をむける。ティンブクトゥは、ミスター・ボーンズにとって、ウィリーがいるからこそのパラダイスで、そこがどんなところか?なんてことは、意味がないのだ。なんたる愛。幸せになれよ、ミスター・ボーンズ!
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.19
(4pt)

私も行きたい、私のティンブクトゥ。

客観的に見れば、決してベストな飼い主ではなかった破滅型吟遊詩人ウィリーのことを、丸ごと受けとめて愛した犬、ミスター・ボーンズ。そのせいで、ウィリーのあとに現れたベターな飼い主たちに、いまいちフィットしきれなかった哀しさ。空想の中ではこれほど自由で雄弁なのに、うっかり犬に生まれたばっかりに、毛皮の牢獄に幽閉されていたミスター・ボーンズも、とうとうウィリーが一足先に旅立っていった桃源郷へと足をむける。ティンブクトゥは、ミスター・ボーンズにとって、ウィリーがいるからこそのパラダイスで、そこがどんなところか?なんてことは、意味がないのだ。なんたる愛。幸せになれよ、ミスター・ボーンズ!
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.18
(5pt)

ティンブクトゥへ至る道

オースターの小説が大好きで、翻訳された本はすべて読んできたが、「しゃべる犬の物語」ということでこれまで読むことを敬遠してきた。

が、読んでみると、びっくり。個人的には彼の作品の中では「幽霊たち」が一番の傑作であると思っているのであるが、それに次ぐ、あるいは同じくらいの傑作なのではと思えた。

まず文章が簡潔で詩のようにように美しい。特に個人的にはウィリーがポーの家にたどり着いてからボーンズが「ハエの夢」から目覚めて飼い主の手から離れる前までの文章が申し分なく美しい。

あまりに面白すぎで、「ただ楽しみのため」にこの小説を作ったのではないかと疑ってしまったほどだ。

ちょうど、彼の映画「ブルー・イン・ザ・フェイス」のように。

敢えて不平をいうと犬たちについて彼らが「嗅覚」を中心に世界を成していると詳述したのに、美人の若奥様や緑の映える芝生への描写など、ボーンズの体験したことが若干視覚的叙述に偏っている点が気になりました。

しかし物語が後半に進むつれて、これはそんな面白おかしい通俗性だけを追求した物語ではないことを思い知らされる。

これは、「利己的に生きることを肯定する」現代社会を痛烈に批判する物語なのだ。

「利己的生きる」ことを最大限追求する方々のせいで、ボーンズはスパーキーなどというおよそ彼に相応しくない「名前」をあてがわれ、美人の脚を見てばかりいた医者に病魔の発見を見過ごされ、飼い主たちはディズニーランドに行ってしまった後で独りぼっちで病魔に苦しまなければならなくなってしまう。

これはすべて偶然の連鎖、どれも本当に些細な「利己的」な心の所為なのだが、ウィリーと一緒にいたときの輝くばかりの「利他的な」生活を経験をしてきたボーンズにとって、とても耐えられるものではなかった。

ついにボーンズは「利己的に生きることを肯定する」システムから抜け出すことを試み、決して勝つことのないゲームに挑戦する。

「利他的に生きること」それは、この小説では「遅かれ早かれ、いずれは誰もが確率に追いつかれ」、「最後の回において敗北することになる」生き方と捉えられているようである。
絶命の瞬間において自身の生きた証であった詩作よりも、飼っていた犬の行く末を心配したウィリーのように。

しかし作者は続けて述べる。「だがそれこそがこのゲームのポイントにほかならない。負けた瞬間に、勝つのだ。」と。

作者なりの、天国への階段。ティンブクトゥへ至るための導きの書。
本書を読んで、私はそのように感じた。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.17
(5pt)

ティンブクトゥへ至る道

オースターの小説が大好きで、翻訳された本はすべて読んできたが、「しゃべる犬の物語」ということでこれまで読むことを敬遠してきた。

が、読んでみると、びっくり。個人的には彼の作品の中では「幽霊たち」が一番の傑作であると思っているのであるが、それに次ぐ、あるいは同じくらいの傑作なのではと思えた。

まず文章が簡潔で詩のようにように美しい。特に個人的にはウィリーがポーの家にたどり着いてからボーンズが「ハエの夢」から目覚めて飼い主の手から離れる前までの文章が申し分なく美しい。

あまりに面白すぎで、「ただ楽しみのため」にこの小説を作ったのではないかと疑ってしまったほどだ。

ちょうど、彼の映画「ブルー・イン・ザ・フェイス」のように。

敢えて不平をいうと犬たちについて彼らが「嗅覚」を中心に世界を成していると詳述したのに、美人の若奥様や緑の映える芝生への描写など、ボーンズの体験したことが若干視覚的叙述に偏っている点が気になりました。

しかし物語が後半に進むつれて、これはそんな面白おかしい通俗性だけを追求した物語ではないことを思い知らされる。

これは、「利己的に生きることを肯定する」現代社会を痛烈に批判する物語なのだ。

「利己的生きる」ことを最大限追求する方々のせいで、ボーンズはスパーキーなどというおよそ彼に相応しくない「名前」をあてがわれ、美人の脚を見てばかりいた医者に病魔の発見を見過ごされ、飼い主たちはディズニーランドに行ってしまった後で独りぼっちで病魔に苦しまなければならなくなってしまう。

これはすべて偶然の連鎖、どれも本当に些細な「利己的」な心の所為なのだが、ウィリーと一緒にいたときの輝くばかりの「利他的な」生活を経験をしてきたボーンズにとって、とても耐えられるものではなかった。

ついにボーンズは「利己的に生きることを肯定する」システムから抜け出すことを試み、決して勝つことのないゲームに挑戦する。

「利他的に生きること」それは、この小説では「遅かれ早かれ、いずれは誰もが確率に追いつかれ」、「最後の回において敗北することになる」生き方と捉えられているようである。
絶命の瞬間において自身の生きた証であった詩作よりも、飼っていた犬の行く末を心配したウィリーのように。

しかし作者は続けて述べる。「だがそれこそがこのゲームのポイントにほかならない。負けた瞬間に、勝つのだ。」と。

作者なりの、天国への階段。ティンブクトゥへ至るための導きの書。
本書を読んで、私はそのように感じた。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.16
(5pt)

犬好きにはたまらなく切ない御伽話

オースター・ファンで尚且つ犬好きの僕は、装丁見ただけでやられてしまいました。ただ内容としては、オースターらしい厳しいストーリーではあるんですよね。若い頃の作者のように、文学を志しながらも貧乏でみじめったらしくイカれた若者の救いようのない人生。そんな飼い主に死に別れてからもスピリットの世界で交感し続ける老いた飼い犬。。

 表題のテンブクトゥはアフリカのマリに遺跡として残っている貿易都市ですが、ヨーロッパ人からは遠い黄金郷として語られた場所です。少し違いますが、西方浄土のようなイメージで読んで良いと思いますが、そう考えると余計ラストが切ないですね。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.15
(5pt)

犬好きにはたまらなく切ない御伽話

オースター・ファンで尚且つ犬好きの僕は、装丁見ただけでやられてしまいました。ただ内容としては、オースターらしい厳しいストーリーではあるんですよね。若い頃の作者のように、文学を志しながらも貧乏でみじめったらしくイカれた若者の救いようのない人生。そんな飼い主に死に別れてからもスピリットの世界で交感し続ける老いた飼い犬。。

 表題のテンブクトゥはアフリカのマリに遺跡として残っている貿易都市ですが、ヨーロッパ人からは遠い黄金郷として語られた場所です。少し違いますが、西方浄土のようなイメージで読んで良いと思いますが、そう考えると余計ラストが切ないですね。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.14
(5pt)

期待通りの温かな作品

オースター氏の作品で、柴田さんの訳であれば、間違いないとは思いましたが、3時間程で一気読みしてしまい、後に温かな気持ちになりました。
本っていいなぁ、小説って素晴らしいなぁ、この作品に出会えて良かったと思いました。
小汚い犬に路上生活者の男、という社会の外れ者をこれほど温かく書けるのはオースターならでは。
語り手の設定や、ストーリーの展開も意外さがあって新鮮。
最後は、Mr.ボーンの幸せを強く願いながら本を閉じましたが、励まされるのは読者の方なんですね。
これから寒くなると、路上以外に住む所のない人や犬には辛い季節だなぁと哀しくなりました。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.13
(5pt)

期待通りの温かな作品

オースター氏の作品で、柴田さんの訳であれば、間違いないとは思いましたが、3時間程で一気読みしてしまい、後に温かな気持ちになりました。
本っていいなぁ、小説って素晴らしいなぁ、この作品に出会えて良かったと思いました。
小汚い犬に路上生活者の男、という社会の外れ者をこれほど温かく書けるのはオースターならでは。
語り手の設定や、ストーリーの展開も意外さがあって新鮮。
最後は、Mr.ボーンの幸せを強く願いながら本を閉じましたが、励まされるのは読者の方なんですね。
これから寒くなると、路上以外に住む所のない人や犬には辛い季節だなぁと哀しくなりました。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.12
(5pt)

世界の隅っこでワン(one)を叫んだケモノ

飼い主に先立たれた老犬ボーンズは、その後何度かウィリーとの放浪生活からは想像もつかない「犬的に」豊かな飼い主に出会うのだが、どうしてもそこに居つくことが出来ない。常に主人としてのウィリーに思いを馳せる(ってのも極めて人間が考える犬性に拠る)。その犬的な葛藤が僕にどんどんページを捲らせる。「おいおい、どうしてオマエはそうなっちゃうんだよ?」。。。そして最後のたったの3ページで読者は驚愕の結末に口をあんぐりと開けることになる。オースター作品の中でも最も「想像のつかない」結末だ。

 これは、「愛の分配性」についてのお話である。ウィリーは何一つ持たないが故にボーンズを唯一無二のシモベとし、最大の愛を注ぎ、ボーンズはそれに常に応えている。そのシンプルさは美しい。そして主人の死によって、「一般的な人間は多くのモノを所有し、それが故に愛=共に生きる時間を無意識に分配し続けている」という一般性の複雑さに老犬は気付いてしまう(同時に僕らも気付くことになる)。一般論として、豊かさは複雑さとの葛藤であり、その世界ではシンプルな愛の交換は得がたいものなのだ、と。

 人間は、あるいは犬は、幸せを最大化するために生きていることが前提であるにも関わらず、豊かな食事も、一定時間的に優しい飼い主も、雨露がしのげる家さえも最大欲求=愛の非分配性をカヴァリッヂできないのだ。

 けっきょくは人は他の誰にとっても周辺(fringe)なのだ。隅っこで端っこなのだ。つっか、実は全ての豊かな者は中心であると同時に隅っこなんだろう。そしてそれぞれがその隅っこで愛を叫んでいる。世界の中心で愛を叫ぶことができたのは、お互いを中心として捉えることが出来たボーンズとウィリーだけだったのだ。

 その「気付き」のための物語。オースター作品で最も寂しく、哀しく、理解し難い幸福な結末の1冊である。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.11
(5pt)

世界の隅っこでワン(one)を叫んだケモノ

飼い主に先立たれた老犬ボーンズは、その後何度かウィリーとの放浪生活からは想像もつかない「犬的に」豊かな飼い主に出会うのだが、どうしてもそこに居つくことが出来ない。常に主人としてのウィリーに思いを馳せる(ってのも極めて人間が考える犬性に拠る)。その犬的な葛藤が僕にどんどんページを捲らせる。「おいおい、どうしてオマエはそうなっちゃうんだよ?」。。。そして最後のたったの3ページで読者は驚愕の結末に口をあんぐりと開けることになる。オースター作品の中でも最も「想像のつかない」結末だ。

 これは、「愛の分配性」についてのお話である。ウィリーは何一つ持たないが故にボーンズを唯一無二のシモベとし、最大の愛を注ぎ、ボーンズはそれに常に応えている。そのシンプルさは美しい。そして主人の死によって、「一般的な人間は多くのモノを所有し、それが故に愛=共に生きる時間を無意識に分配し続けている」という一般性の複雑さに老犬は気付いてしまう(同時に僕らも気付くことになる)。一般論として、豊かさは複雑さとの葛藤であり、その世界ではシンプルな愛の交換は得がたいものなのだ、と。

 人間は、あるいは犬は、幸せを最大化するために生きていることが前提であるにも関わらず、豊かな食事も、一定時間的に優しい飼い主も、雨露がしのげる家さえも最大欲求=愛の非分配性をカヴァリッヂできないのだ。

 けっきょくは人は他の誰にとっても周辺(fringe)なのだ。隅っこで端っこなのだ。つっか、実は全ての豊かな者は中心であると同時に隅っこなんだろう。そしてそれぞれがその隅っこで愛を叫んでいる。世界の中心で愛を叫ぶことができたのは、お互いを中心として捉えることが出来たボーンズとウィリーだけだったのだ。

 その「気付き」のための物語。オースター作品で最も寂しく、哀しく、理解し難い幸福な結末の1冊である。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.10
(4pt)

shaggy dog story

声に出して読んでみるとよくわかるのですが、
日本語のリズムに無理がなくて、耳にものどにも心地よい。
柴田さんの和語のセンスのよさが感じられます。

物語は、冴えない男とそのペットの犬との
まったくとりとめもない話なのだと言ってしまえばそれまでです。

でも、毒にも薬にもならないということは、
呼吸をするのと同じくらい、そこにあることが自然だということ。
すっかり自分の生活の一部になっているということ。

それは犬のみならず、何か生き物を飼ったことのあるひとなら、
わかってもらえる感覚だと思います。

生き物を愛する、愛される。
お互いにそんな関係でいられたらいいのに。
年を取るのも死ぬときも、いっしょだったらもっといいのに。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.9
(4pt)

shaggy dog story

声に出して読んでみるとよくわかるのですが、
日本語のリズムに無理がなくて、耳にものどにも心地よい。
柴田さんの和語のセンスのよさが感じられます。

物語は、冴えない男とそのペットの犬との
まったくとりとめもない話なのだと言ってしまえばそれまでです。

でも、毒にも薬にもならないということは、
呼吸をするのと同じくらい、そこにあることが自然だということ。
すっかり自分の生活の一部になっているということ。

それは犬のみならず、何か生き物を飼ったことのあるひとなら、
わかってもらえる感覚だと思います。

生き物を愛する、愛される。
お互いにそんな関係でいられたらいいのに。
年を取るのも死ぬときも、いっしょだったらもっといいのに。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.8
(5pt)

ひょっとしてこんな事考えていたの。君たちは。。。

放浪詩人に飼われていて、飼い主に先立たれた犬の話。身も蓋もなく要約してしまえば、飼い主に先立たれた犬が放浪し、車にひかれて、、、という話。

 この犬は、話はできないけれど、人間の言葉はすべて理解できる。考え、思い出し、夢をみ、時々妄想?もみる。犬の視点からみた飼い主、飼い主の話していた作家になるように励ました高校の先生の話、家族の話、言葉遊び、などなどが、半ばとりとめもなく続いていて、最初は読むのをやめようかと思った。飼い主の入院風景などが、犬の想像?夢?で語られだし、俄然面白くなった。主を亡くし、食事にも困っていたところを孤独な少年ヘンリーに救われ、精一杯愛し、飼ってくれたけど、、、。そして、小さい頃からの病気で、外見は少女、中身は老熟、、というアリスの一家に必要とされ飼われ。でも、そこも安住の地ではなかった。愛して止まない主人を追って、ティンブクトュへ、、、。

 その辺をうろうろしている犬は、こんな事を考えて、こんな夢を見ているのかと思った。道ばたで死んでいる犬は、ひょっとしてティンブクトュを目指していたのかと思った。読み終わって、ものすごく胸が苦しくなった。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.7
(5pt)

ひょっとしてこんな事考えていたの。君たちは。。。

放浪詩人に飼われていて、飼い主に先立たれた犬の話。身も蓋もなく要約してしまえば、飼い主に先立たれた犬が放浪し、車にひかれて、、、という話。

 この犬は、話はできないけれど、人間の言葉はすべて理解できる。考え、思い出し、夢をみ、時々妄想?もみる。犬の視点からみた飼い主、飼い主の話していた作家になるように励ました高校の先生の話、家族の話、言葉遊び、などなどが、半ばとりとめもなく続いていて、最初は読むのをやめようかと思った。飼い主の入院風景などが、犬の想像?夢?で語られだし、俄然面白くなった。主を亡くし、食事にも困っていたところを孤独な少年ヘンリーに救われ、精一杯愛し、飼ってくれたけど、、、。そして、小さい頃からの病気で、外見は少女、中身は老熟、、というアリスの一家に必要とされ飼われ。でも、そこも安住の地ではなかった。愛して止まない主人を追って、ティンブクトュへ、、、。

 その辺をうろうろしている犬は、こんな事を考えて、こんな夢を見ているのかと思った。道ばたで死んでいる犬は、ひょっとしてティンブクトュを目指していたのかと思った。読み終わって、ものすごく胸が苦しくなった。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137
No.6
(5pt)

久しぶりに後味の良い本にめぐり合えました

本が好き、犬も大好き。それだけでお勧めします。

が、それだけじゃありません。日本語の文章が洗練されていて無理がありません。
ティンブクトゥ Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥより
4105217119
No.5
(5pt)

久しぶりに後味の良い本にめぐり合えました

本が好き、犬も大好き。それだけでお勧めします。

が、それだけじゃありません。日本語の文章が洗練されていて無理がありません。
ティンブクトゥ (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ティンブクトゥ (新潮文庫)より
4102451137