ムーン・パレス

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評判

ムーン・パレスの評価:

4.36/5点 レビュー 104件。 B ランク

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平均点4.36pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全180件 81〜100 5/9ページ
No.100
(5pt)

一気に読みました。

急に無性に小説が読みたくなったので、以前から友達が好きだといっているポール・オースターを読もうと思った。本当は原文で読みたかったのだけど、そんなことすると読むのが遅い私は3ヶ月くらいかかってしまうので、日本語訳で読むことにした。ある意味それは正解だったかも知れない。すごく読みやすかったのだ。いつも友達に言われていることは、オースターにはまるのは一人称で書かれているから、まるっきり主人公の視点を通して物語りが進んで行くような錯覚にすら陥るんだそうだ。確かに、映画「ジョン・マルコヴィッチの穴」の穴をくぐるように、ページをめくると主人公と脳みそや五感を共有しているような不思議な感覚にとらわれる。原文を読んでいないのでえらそうなことは言えないのかも知れないが、それでも、作品世界にのめり込める感じがすごく良かった。日本語訳が良いのも1つの理由だと思う。内容については何も書くつもりはないが、物語の荒唐無稽さが蓋然性の低さをある意味凌駕しているような、不思議な統一性が気に入った。また機会があったらオースターを読みたいと思う。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.99
(5pt)

一気に読みました。

急に無性に小説が読みたくなったので、以前から友達が好きだといっているポール・オースターを読もうと思った。本当は原文で読みたかったのだけど、そんなことすると読むのが遅い私は3ヶ月くらいかかってしまうので、日本語訳で読むことにした。ある意味それは正解だったかも知れない。すごく読みやすかったのだ。いつも友達に言われていることは、オースターにはまるのは一人称で書かれているから、まるっきり主人公の視点を通して物語りが進んで行くような錯覚にすら陥るんだそうだ。確かに、映画「ジョン・マルコヴィッチの穴」の穴をくぐるように、ページをめくると主人公と脳みそや五感を共有しているような不思議な感覚にとらわれる。原文を読んでいないのでえらそうなことは言えないのかも知れないが、それでも、作品世界にのめり込める感じがすごく良かった。日本語訳が良いのも1つの理由だと思う。内容については何も書くつもりはないが、物語の荒唐無稽さが蓋然性の低さをある意味凌駕しているような、不思議な統一性が気に入った。また機会があったらオースターを読みたいと思う。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.98
(5pt)

孤独となんとも言えない美しさ

とにかく、この本にはまる人は、孤独を感じている人だと思う。主人公は、孤独な青年で、若くして母親とも死別し、叔父と暮らす日々。父親は、生まれる前から誰かわからない。そうこうしているうちに、同居していた叔父とも死別。どんどん生活が悪化し、ホームレス状態になったところを友人二人に救われる。そこから話が面白くなっていく。

3分の1あたりを過ぎたあたりから、話の内容がアートに染まっていく。美術館を主人公が訪れるシーンで美術の世界にはまった。図書館でオルセー美術館のカタログも借りてきた。美術とは何かを知りたいきっかけになったのが、『ムーン・パレス』。

物語自体は、悲哀に満ちた話で、思わず、「ああ、、、」と言ってしまう。ただ、はまる。

ストーリーで、「the Sun is the past, the earth is the present, the moon is the future(太陽は過去、地球は現在、月は未来)」というのがキーワードになっているのだけれども、果たして何を示していたのか、今も考え中。

出会いと別れ、そして最後は無。こんな感想を読んでみて思った。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.97
(5pt)

孤独となんとも言えない美しさ

とにかく、この本にはまる人は、孤独を感じている人だと思う。主人公は、孤独な青年で、若くして母親とも死別し、叔父と暮らす日々。父親は、生まれる前から誰かわからない。そうこうしているうちに、同居していた叔父とも死別。どんどん生活が悪化し、ホームレス状態になったところを友人二人に救われる。そこから話が面白くなっていく。

3分の1あたりを過ぎたあたりから、話の内容がアートに染まっていく。美術館を主人公が訪れるシーンで美術の世界にはまった。図書館でオルセー美術館のカタログも借りてきた。美術とは何かを知りたいきっかけになったのが、『ムーン・パレス』。

物語自体は、悲哀に満ちた話で、思わず、「ああ、、、」と言ってしまう。ただ、はまる。

ストーリーで、「the Sun is the past, the earth is the present, the moon is the future(太陽は過去、地球は現在、月は未来)」というのがキーワードになっているのだけれども、果たして何を示していたのか、今も考え中。

出会いと別れ、そして最後は無。こんな感想を読んでみて思った。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.96
(5pt)

冗長、重複、繰り返しですが、とてつもなく面白く哀しい

ポール・オースターの1989年に発表された小説です。幽霊たち(Ghosts)が1986年で、リバイアサン(Leviathan)が1992年ですから(ついでに鍵のかかった部屋は1986年)、その間に発表されています。 僕は、このムーン・パレスを積ん読にしておいたのですが、一度読み始めると、そのくだらなさ、冗長さに、いやになりながらも惹かれてしまいました。なにしろ、3代にわたる、父に棄てられた、もしくは父親の存在を知らなかった男たちの物語なのです。しかも、それぞれの代の男たちが物語をもち、また、物語を語るのです。 もちろん、語り部のマーコに一番感情が移入されるようにできているのですが、いつの間にか、エフィングという老人の物語に心ひかれ、つぎに、彼の息子であると判明するバーバーの純粋で悲しい人生に惹かれてしまうのです。 とても、面白く、悲しい物語です。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.95
(5pt)

冗長、重複、繰り返しですが、とてつもなく面白く哀しい

ポール・オースターの1989年に発表された小説です。幽霊たち(Ghosts)が1986年で、リバイアサン(Leviathan)が1992年ですから(ついでに鍵のかかった部屋は1986年)、その間に発表されています。 僕は、このムーン・パレスを積ん読にしておいたのですが、一度読み始めると、そのくだらなさ、冗長さに、いやになりながらも惹かれてしまいました。なにしろ、3代にわたる、父に棄てられた、もしくは父親の存在を知らなかった男たちの物語なのです。しかも、それぞれの代の男たちが物語をもち、また、物語を語るのです。 もちろん、語り部のマーコに一番感情が移入されるようにできているのですが、いつの間にか、エフィングという老人の物語に心ひかれ、つぎに、彼の息子であると判明するバーバーの純粋で悲しい人生に惹かれてしまうのです。 とても、面白く、悲しい物語です。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.94
(4pt)

奔放な創造性が強みの快作

小難しいヌーボー・ロマンのような作品やメタフィクションではなく、リアリズムのオーソドックスに面白い純文学はないかな?と探した結果、ポール・オースター作品の中でも一番レビューも多く評判もいいので読んでみた。まず、単純に面白い。抜群にスリリングで一時も眼が離せないというタイプではないが、著者の奔放な想像と構成がなかなかよくできていて楽しんで読める。ただ、難点をあげれば主人公の観念的で内向的な心理描写が一つ一つのモチーフを深めてはいるが、--(これが本作の魅力でもあるが)--逆にデッサンの完成度としては弱くしてしまっている。奥付を見るとアメリカで発表されたのが1989年とある。著者が本格的な執筆活動に入ったのは1985年あたり。従ってキャリア4〜5年の頃だ。この段階ではまだ作家としての自己表現衝動が練れて処理できるスキルは未習得な時期なので、仕方のない事とも思う。だが、ストーリーそのものはありきたりなエンタテイメント小説よりも遙かに工夫されていて、面白く、決して読んで損はない。〜ポール・オースターは最近の海外の純文学作家としては珍しく日本で文庫化される稀有な存在なので、他にもたくさんの作品が廉価で入手できる。著者の作品は本作とリヴァイアサン (新潮文庫)とシティ・オヴ・グラス (角川文庫)しか読んだ事がないが、初期のメタフィクションスタイルを脱してかなり幅広い作風を確立しているようだ。次は傑作の名高い幻影の書 (新潮文庫)あたりを読んでその変遷を楽しんでみたい。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.93
(4pt)

奔放な創造性が強みの快作

小難しいヌーボー・ロマンのような作品やメタフィクションではなく、リアリズムのオーソドックスに面白い純文学はないかな?と探した結果、ポール・オースター作品の中でも一番レビューも多く評判もいいので読んでみた。まず、単純に面白い。抜群にスリリングで一時も眼が離せないというタイプではないが、著者の奔放な想像と構成がなかなかよくできていて楽しんで読める。ただ、難点をあげれば主人公の観念的で内向的な心理描写が一つ一つのモチーフを深めてはいるが、--(これが本作の魅力でもあるが)--逆にデッサンの完成度としては弱くしてしまっている。奥付を見るとアメリカで発表されたのが1989年とある。著者が本格的な執筆活動に入ったのは1985年あたり。従ってキャリア4〜5年の頃だ。この段階ではまだ作家としての自己表現衝動が練れて処理できるスキルは未習得な時期なので、仕方のない事とも思う。だが、ストーリーそのものはありきたりなエンタテイメント小説よりも遙かに工夫されていて、面白く、決して読んで損はない。〜ポール・オースターは最近の海外の純文学作家としては珍しく日本で文庫化される稀有な存在なので、他にもたくさんの作品が廉価で入手できる。著者の作品は本作とリヴァイアサン (新潮文庫)とシティ・オヴ・グラス (角川文庫)しか読んだ事がないが、初期のメタフィクションスタイルを脱してかなり幅広い作風を確立しているようだ。次は傑作の名高い幻影の書 (新潮文庫)あたりを読んでその変遷を楽しんでみたい。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.92
(4pt)

アメリカ的な

読みやすい文章、軽快なストーリー展開、読者を引き込ませる台詞。この本を読み終えたとき、とてもアメリカ的な小説だなと感じました。親族が死に、人生に何の希望を持たなくなった世捨て人が、すんでの所で偶然により救われる。僕がアメリカ的だと一番感じる箇所はエンターテイメント要素がたくさん盛り込まれているところです。それを具体的に説明するのは難しいんですが、この小説は少年の冒険欲を揺さぶるスパイスを含んでいると感じました。また、主人公がコンプレックスを隠そうと理詰めで自己正当化をする部分など、「わかってるなぁ」と共感する部分もあります。そんなに難しくない、気軽に読めるアメリカ文学の一つだと思います。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.91
(4pt)

アメリカ的な

読みやすい文章、軽快なストーリー展開、読者を引き込ませる台詞。この本を読み終えたとき、とてもアメリカ的な小説だなと感じました。親族が死に、人生に何の希望を持たなくなった世捨て人が、すんでの所で偶然により救われる。僕がアメリカ的だと一番感じる箇所はエンターテイメント要素がたくさん盛り込まれているところです。それを具体的に説明するのは難しいんですが、この小説は少年の冒険欲を揺さぶるスパイスを含んでいると感じました。また、主人公がコンプレックスを隠そうと理詰めで自己正当化をする部分など、「わかってるなぁ」と共感する部分もあります。そんなに難しくない、気軽に読めるアメリカ文学の一つだと思います。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.90
(4pt)

自分探しの物語り

込み入っているようで、実は単純な流れが背後あるストーリー。展開はテンポ良く流れて行き、飽きさせない。キャラクターには深みが無いのが詠みやすい理由であるが、それが欠点になっておらず、むしろ引き込ませてゆく。大きく三部構成になっているが、ラストが以外と単純で、少々物足りなさが残った。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.89
(4pt)

自分探しの物語り

込み入っているようで、実は単純な流れが背後あるストーリー。展開はテンポ良く流れて行き、飽きさせない。キャラクターには深みが無いのが詠みやすい理由であるが、それが欠点になっておらず、むしろ引き込ませてゆく。大きく三部構成になっているが、ラストが以外と単純で、少々物足りなさが残った。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.88
(5pt)

もっと若い時に出会いたかった本

「足りないものは、誰かに補ってもらえ、
誰かが足りないものは、自分が与えてあげる」

そういった必然的な美しい宇宙の法則を感じた。

ギリギリを体験した者しか描写できない表現、そして、

「あ、これ翻訳ものだった」と思わせるのも柴田さんのすごいところだ。

公園での生活、盲目の老人の世話、最後の引き合わせまで
息をつくひまもないくらい、どんどん読んだ。

柴田さんにお会いした時、

「この本に中学生くらいで出会えるといいですよね」と言われたことを覚えている。

オースターの中で間違いなく1番好きな小説だ。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.87
(5pt)

もっと若い時に出会いたかった本

「足りないものは、誰かに補ってもらえ、
誰かが足りないものは、自分が与えてあげる」

そういった必然的な美しい宇宙の法則を感じた。

ギリギリを体験した者しか描写できない表現、そして、

「あ、これ翻訳ものだった」と思わせるのも柴田さんのすごいところだ。

公園での生活、盲目の老人の世話、最後の引き合わせまで
息をつくひまもないくらい、どんどん読んだ。

柴田さんにお会いした時、

「この本に中学生くらいで出会えるといいですよね」と言われたことを覚えている。

オースターの中で間違いなく1番好きな小説だ。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.86
(5pt)

Life is encounter.

This story is about a painful but hopeful life of one penniless American young man who had fateful encounters with an attractive Chinese girl and with a blind and crippled wealthy old man both in New York, then learned from them that what is really important in life is located beyond the area where money can buy. I saw that love, sensitivity and empathy were the some of the examples the author indicated. As the old man once did so when he was young and had a question in life, the young man also traveled to the American West to look for the meaning of his life. Travel brings encounter, encounter produces discovery and it is accumulated as knowledge, which makes a man more far-sighted. This point was what I felt I was taught by this book.
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.85
(5pt)

Life is encounter.

This story is about a painful but hopeful life of one penniless American young man who had fateful encounters with an attractive Chinese girl and with a blind and crippled wealthy old man both in New York, then learned from them that what is really important in life is located beyond the area where money can buy. I saw that love, sensitivity and empathy were the some of the examples the author indicated. As the old man once did so when he was young and had a question in life, the young man also traveled to the American West to look for the meaning of his life. Travel brings encounter, encounter produces discovery and it is accumulated as knowledge, which makes a man more far-sighted. This point was what I felt I was taught by this book.
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.84
(5pt)

冒頭の英文の美しさにほれ込んで購入

本屋さんで冒頭の英文を目にしてほれ込んで購入した一冊。極上の青春小説です。

柴田元幸さんのとても優れた翻訳も出ています。

(「なか見!検索」で冒頭が読めるので、冒頭部分と私の訳を載せます)

It was the summer that men first walked on the moon. I was very young back then, but I did not believe there would ever be a future. I wanted to live dangerously, to push myself as far as I could go, and then see what happened to me when I got there. As it turned out, I nearly did not make it. Little by little, I saw my money dwindle to zero; I lost my apartment; I wound up living in the streets. If not for a girl named Kitty Wu, I probably would have starved to death. I had met her by chance only a short time before, but eventually I came to see that chance as a form of readiness, a way of saving myself through the minds of others. That was the first part. From then on, strange things happened to me. I took the job with the old man in the wheelchair. I found out who my father was. I walked across the desert from Utah to California. That was a long time ago, of course, but I remember those days well, I remember them as the beginning of my life.

(拙訳)人類が初めて月を歩いた夏のことだった。当時僕はとても若かったけれど、自分に未来があるなんて信じていなかった。僕は危険な生き方をしてみたかった。行けるところまで自分を追い詰めて、それで僕に何が起こるのか見てみたかった。結局、それはほとんど失敗だった。少しずつ、僕の持ち金はゼロに近づいていった。アパートも引き払って、路上生活をすることになった。もし、キティー・ウーという女の子がいなかったら、僕はおそらく餓死してしまっていただろう。キティーには、その少し前に偶然出会っていたのだけど、僕はやがて、その偶然を、心構えの1つのあり方だと見なすようになった。他者の心を通して自分を救うことができるのだ、と。それが、始まりだった。それからというもの、奇妙なことが僕に降りかかるようになった。僕は、車椅子に乗った老人の面倒をみる仕事をした。僕は、僕の父親が誰であるのかを知ることになった。僕は、ユタからカリフォルニアまで砂漠を歩くことになった。もちろん、ずいぶん昔の話だ。でも、僕はその頃のことをよく覚えている。僕の人生の始まりとして。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.83
(5pt)

冒頭の英文の美しさにほれ込んで購入

本屋さんで冒頭の英文を目にしてほれ込んで購入した一冊。極上の青春小説です。

柴田元幸さんのとても優れた翻訳も出ています。

(「なか見!検索」で冒頭が読めるので、冒頭部分と私の訳を載せます)

It was the summer that men first walked on the moon. I was very young back then, but I did not believe there would ever be a future. I wanted to live dangerously, to push myself as far as I could go, and then see what happened to me when I got there. As it turned out, I nearly did not make it. Little by little, I saw my money dwindle to zero; I lost my apartment; I wound up living in the streets. If not for a girl named Kitty Wu, I probably would have starved to death. I had met her by chance only a short time before, but eventually I came to see that chance as a form of readiness, a way of saving myself through the minds of others. That was the first part. From then on, strange things happened to me. I took the job with the old man in the wheelchair. I found out who my father was. I walked across the desert from Utah to California. That was a long time ago, of course, but I remember those days well, I remember them as the beginning of my life.

(拙訳)人類が初めて月を歩いた夏のことだった。当時僕はとても若かったけれど、自分に未来があるなんて信じていなかった。僕は危険な生き方をしてみたかった。行けるところまで自分を追い詰めて、それで僕に何が起こるのか見てみたかった。結局、それはほとんど失敗だった。少しずつ、僕の持ち金はゼロに近づいていった。アパートも引き払って、路上生活をすることになった。もし、キティー・ウーという女の子がいなかったら、僕はおそらく餓死してしまっていただろう。キティーには、その少し前に偶然出会っていたのだけど、僕はやがて、その偶然を、心構えの1つのあり方だと見なすようになった。他者の心を通して自分を救うことができるのだ、と。それが、始まりだった。それからというもの、奇妙なことが僕に降りかかるようになった。僕は、車椅子に乗った老人の面倒をみる仕事をした。僕は、僕の父親が誰であるのかを知ることになった。僕は、ユタからカリフォルニアまで砂漠を歩くことになった。もちろん、ずいぶん昔の話だ。でも、僕はその頃のことをよく覚えている。僕の人生の始まりとして。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048
No.82
(5pt)

失いながらも、必死に自分を作り上げようとする人たちへ

よく指摘されることだが、いわゆる青春小説。
同じ青春小説といっても「キャッチャー・イン・ザ・ライ」とは違う。
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が孤独にさいなまれながらも自己否定を続ける少年の物語ならば、
こちらは失っても失っても何かを掴み取っていくそんな青年の成長の話。

師であり唯一の近親でも会った叔父の喪失に始まり、祖父であり親友でもあった老人の喪失、そして最後に行き着いた父親の喪失、
と次々と大切な人々を失う。
しかし、主人公マーコは失い、傷つきながらも少しずつ何かを掴み取っていく。

人生において青春時代はもっとも輝かしいときといわれるが、その期待の半面無残な青春を送った人々も多いと思う。
あるいは毎日の仕事に疲れ果て、自分が何を残してきたのか疑問に思うこともあるかもしれない。
だが、この本はそうして猜疑心と喪失感にさいなまれた人生を送っても、そのなかには何かをつかみ取れる、すべてを失ってもまだ何か残っているという感じを読者に与えてくれる。

他のレビューでも指摘されているとおり、実は荒削りな部分もあり、統一感がない部分もある。一部にはあまり必要ではな異様に思われるエピソードもあるという意味で、もっと純化できる作品ではあったと思う。
しかし、それでもなおこの小説はなんとなく毎日を追いまくられている人々に人生の意義があることを思い出させてくれるはずだ。
ムーン・パレス Amazon書評・レビュー: ムーン・パレスより
4105217038
No.81
(5pt)

失いながらも、必死に自分を作り上げようとする人たちへ

よく指摘されることだが、いわゆる青春小説。
同じ青春小説といっても「キャッチャー・イン・ザ・ライ」とは違う。
「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が孤独にさいなまれながらも自己否定を続ける少年の物語ならば、
こちらは失っても失っても何かを掴み取っていくそんな青年の成長の話。

師であり唯一の近親でも会った叔父の喪失に始まり、祖父であり親友でもあった老人の喪失、そして最後に行き着いた父親の喪失、
と次々と大切な人々を失う。
しかし、主人公マーコは失い、傷つきながらも少しずつ何かを掴み取っていく。

人生において青春時代はもっとも輝かしいときといわれるが、その期待の半面無残な青春を送った人々も多いと思う。
あるいは毎日の仕事に疲れ果て、自分が何を残してきたのか疑問に思うこともあるかもしれない。
だが、この本はそうして猜疑心と喪失感にさいなまれた人生を送っても、そのなかには何かをつかみ取れる、すべてを失ってもまだ何か残っているという感じを読者に与えてくれる。

他のレビューでも指摘されているとおり、実は荒削りな部分もあり、統一感がない部分もある。一部にはあまり必要ではな異様に思われるエピソードもあるという意味で、もっと純化できる作品ではあったと思う。
しかし、それでもなおこの小説はなんとなく毎日を追いまくられている人々に人生の意義があることを思い出させてくれるはずだ。
ムーン・パレス (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ムーン・パレス (新潮文庫)より
4102451048