(短編集)

パン屋再襲撃

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

パン屋再襲撃の評価:

4.03/5点 レビュー 67件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.03pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全201件 41〜60 3/11ページ
No.161
(3pt)

SFとセックス

僕の印象はタイトルの通り。面白く読めました。とくにパン屋〜は。

その他はなんだろう?村上氏の中身ってこんなものから構成されてるのかも。内的なものの吐露。

セックスしすぎで羨ましいけど?村上さんはセックス=愛ではないし、セックス=幸せとは捉えてないのかな?むしろ、しすぎてうんざりすることもあるのかしら。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.160
(3pt)

SFとセックス

僕の印象はタイトルの通り。面白く読めました。とくにパン屋〜は。

その他はなんだろう?村上氏の中身ってこんなものから構成されてるのかも。内的なものの吐露。

セックスしすぎで羨ましいけど?村上さんはセックス=愛ではないし、セックス=幸せとは捉えてないのかな?むしろ、しすぎてうんざりすることもあるのかしら。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.159
(4pt)

『ねじまき鳥クロニクル』に発展した短編集

1984年の『蛍・納屋を焼く』、1985年の『回転木馬のデッド・ヒート』に次ぐ、三年連続で出版された短編集である。この頃の村上氏は、短編を多く書いていたようだ。それとともに初期三部作の最終作である『羊をめぐる冒険』を書き上げてから3年後の1985年に『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』、1987年にはそれまでのどの作品よりも読者に恵まれた『ノルウェイの森』、これはヨーロッパで執筆したようだが、を発表している。

冒頭作で表題作の「パン屋再襲撃」は、前作と思しき「パン屋襲撃」(「パン屋をおそう」と後に改題)、残念ながら読んだことがないのだが、の続編なのだろうか。ある夫婦が、その夫は以前友人とパン屋を襲撃した経験を持っているのだが、再度パン屋を襲う、と言う設定になっている。Wagnerの初期の2つのオペラの序曲が登場するのが、村上氏らしい雰囲気を醸し出している。

「ファミリー・アフェア」は、主人公である若い男が、同居する妹の関りを描いた小説なのだが、一人っ子である村上氏が想像力を豊かにして、妹、そして彼女の彼氏との会食を描いた作品である。とても通常の兄妹が交わすとは考えづらい会話が飛び出して、時にぎょっとしてしまう。

「双子と沈んだ大陸」には、あの『ねじまき鳥クロニクル』で登場する笠原メイが初めて描かれる。この頃にはまだ十分に生活のあちこちで役に立っていたピンク色の公衆電話も、当然のように書かれている。「ローマ帝国の崩壊……」は、ずっと日記を書いてきた男の話である。「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は、改めて読み返してみると、『ねじまき鳥……』にそっくりの書き出しではないか。村上氏は、過去の作品、こうした手法を使う作家は数多くいるのだが、を巧みに利用して長編を書き上げているようだ。

佐々木マキ氏の挿し絵も、村上氏の雰囲気にぴったりでえある。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.158
(5pt)

滅茶苦茶面白い。文句なし!

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.157
(5pt)

「ねじまき鳥クロニクル」原型。

表題作「パン屋再襲撃」は面白い。
まず題名がいい。内容もそれに負けず面白い。
夫婦で交わされる会話もウイットに富んでるし。

「象の消滅」。ある日突然老象と老飼育員がいなくなる。
これは象が何かのメタファーに感じられて奥深い。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は完全にねじまき鳥の
冒頭だし、ワタナベ・ノボル(クロニクルではワタヤ・ノボル)
はこちらでも他の章を含め、随所に登場するがやはり謎だ。
妹の婚約者であったり、共同経営者であったり、妻の兄だったり。

全編違う雑誌に掲載されているこの短編集が元となって、
長編「ねじまき鳥クロニクル」が上梓されたのだとしたら、
ファンとしたら興味深い1冊だ。

村上作品は酷評されることも多々あるが、面白いと思う。
本作品も「クロニクル」を読まなくても、十分楽しめるし。
個人的には「象の消滅」が楽しめた。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.156
(4pt)

『ねじまき鳥クロニクル』に発展した短編集

1984年の『蛍・納屋を焼く』、1985年の『回転木馬のデッド・ヒート』に次ぐ、三年連続で出版された短編集である。この頃の村上氏は、短編を多く書いていたようだ。それとともに初期三部作の最終作である『羊をめぐる冒険』を書き上げてから3年後の1985年に『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』、1987年にはそれまでのどの作品よりも読者に恵まれた『ノルウェイの森』、これはヨーロッパで執筆したようだが、を発表している。

冒頭作で表題作の「パン屋再襲撃」は、前作と思しき「パン屋襲撃」(「パン屋をおそう」と後に改題)、残念ながら読んだことがないのだが、の続編なのだろうか。ある夫婦が、その夫は以前友人とパン屋を襲撃した経験を持っているのだが、再度パン屋を襲う、と言う設定になっている。Wagnerの初期の2つのオペラの序曲が登場するのが、村上氏らしい雰囲気を醸し出している。

「ファミリー・アフェア」は、主人公である若い男が、同居する妹の関りを描いた小説なのだが、一人っ子である村上氏が想像力を豊かにして、妹、そして彼女の彼氏との会食を描いた作品である。とても通常の兄妹が交わすとは考えづらい会話が飛び出して、時にぎょっとしてしまう。

「双子と沈んだ大陸」には、あの『ねじまき鳥クロニクル』で登場する笠原メイが初めて描かれる。この頃にはまだ十分に生活のあちこちで役に立っていたピンク色の公衆電話も、当然のように書かれている。「ローマ帝国の崩壊……」は、ずっと日記を書いてきた男の話である。「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は、改めて読み返してみると、『ねじまき鳥……』にそっくりの書き出しではないか。村上氏は、過去の作品、こうした手法を使う作家は数多くいるのだが、を巧みに利用して長編を書き上げているようだ。

佐々木マキ氏の挿し絵も、村上氏の雰囲気にぴったりでえある。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.155
(5pt)

滅茶苦茶面白い。文句なし!

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.154
(5pt)

「ねじまき鳥クロニクル」原型。

表題作「パン屋再襲撃」は面白い。
まず題名がいい。内容もそれに負けず面白い。
夫婦で交わされる会話もウイットに富んでるし。

「象の消滅」。ある日突然老象と老飼育員がいなくなる。
これは象が何かのメタファーに感じられて奥深い。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は完全にねじまき鳥の
冒頭だし、ワタナベ・ノボル(クロニクルではワタヤ・ノボル)
はこちらでも他の章を含め、随所に登場するがやはり謎だ。
妹の婚約者であったり、共同経営者であったり、妻の兄だったり。

全編違う雑誌に掲載されているこの短編集が元となって、
長編「ねじまき鳥クロニクル」が上梓されたのだとしたら、
ファンとしたら興味深い1冊だ。

村上作品は酷評されることも多々あるが、面白いと思う。
本作品も「クロニクル」を読まなくても、十分楽しめるし。
個人的には「象の消滅」が楽しめた。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.153
(4pt)

自分の外の世界に関心がない内向きな文章。

六十年代の安保闘争時代の学生の関心が政治に向いていた頃とは真逆の文章。
イデオロギーも戦争に対する皮肉も社会に対する批判も何も無い、斜に構えた文章。自分しか居ない内向きの世界。
これらの短編が発表された八十年代当時、社会問題にも政治にも目を向けないスタイルが「カッコよく見えた」のかもしれない。
その空虚な独自性に惹かれてハルキストと呼ばれるスノッブを気取った女たちが服やバッグやハイヒールの延長としてファッションで村上春樹の小説を読んでいたのかもしれない。
村上春樹は本当は社会に対して鋭い観察眼を持っているのだが「能ある鷹は爪を隠す」という諺のように、「なにも言わないこと」で社会に対してメッセージを発していると、ハルキストは好意的に解釈したのかもしれない。
しかし、村上春樹の小説『アンダーグラウンド』で、社会問題を扱い、総括が有り触れた陳腐なものだったことで、彼がたとえ話が得意なだけの薄っぺらい人間だということが世間にバレてしまった。村上春樹がノーベル文学賞を獲ることは金輪際有り得ないだろう。
ノーベル文学賞は深く社会と密着した題材が受賞する傾向があり、村上春樹はそれに値する器ではない。
村上春樹は何も深く考えず、ただ文体の巧みさだけを楽しむスタイルで、イージーリスニングの音楽に似ている。それが悪いというつもりは毛頭ない。需要と供給の関係が成り立っている以上、この世界に居場所はあるのだ。
ただ、繰り返しになるが村上春樹はノーベル文学賞の器ではない。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.152
(5pt)

ハルキワールドの変遷

久しぶりに読み返したこの短編集で、村上春樹氏が自らの創作の限界を突き抜けて「ねじまき鳥クロニクル」という大作に到達するまでの過程を見せられた気がしました。内容をかいつまんでご紹介します。

「パン屋再襲撃」
新たな相棒である新妻とともに僕は再びパン屋襲撃に向かう。
今度の標的は高度資本主義の象徴ともいえるマクドナルド。
妻の助けを得ながらも襲撃をやり遂げつかの間の充足感に浸る僕は次にやってくるであろう運命に身をゆだねる。

「象の消滅」
象の消滅という事件に町の人々は少なからず戸惑うのだが、やがて忘れ去られつつある。
以来僕の内部では何かのバランスが崩れてしまって世の中の出来事が僕の目には奇妙に映る。

「ファミリー・アフェア」
ほんの1年前まで僕と楽しく暮らしてきた妹が、婚約者とつきあい始めてから少しずつ僕を批難し始めた。
僕は新しい状況に戸惑いながらも、かろうじてアウトロー的な生き方を保っている。
いずれ自己完結した世界の本当の終わりがやって来ることは僕にもわかっているのだ。

「双子と沈んだ大陸」
かつて共に暮らした双子の姿を写真雑誌で見つけた。
彼女たちとの思い出を振り返っているうちに、僕は自分が新しい世界を生きていることに気付いた。
双子は僕にそれを知らせてくれるために現れたのだ。

「ローマ帝国の崩壊・1881年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
日曜日の午後2時7分に風が吹き始めた。
僕は1週間分の日記をつけながら、その日に起こった出来事を歴史的な事件に置き換えて記述する。
物事を記号と数値に変換していくこと、それは僕がこだわる独自のシステムなのだ。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
聞き覚えの無い声の女から電話がかかってきた。彼女は僕とわかり合いたいと言っている。
家の裏の路地で出会った少女が僕に語り掛けて来る。少女は何か致命的な心の闇を抱えているようだ。
居間でうずくまる妻の悲しみを僕は理解することができない。
ねじまき鳥が運命を紡ぎだすこの世界で僕は途方に暮れる。

ご存知の通り長編「ねじまき鳥クロニクル」では、歴史の渦に物語が呑み込まれ、怪物ワタヤ・ノボルと対決し、謎の女の真の姿に出会う。主人公はこれまでの自己完結型の世界観から新たな「ハルキ・ワールド」へと進んでいく。
本作は著者の作風が変遷していく姿が感じられて読み返す価値有りです。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.151
(4pt)

電子媒体の書籍

電子媒体の書籍は読み心地が悪く好きでありませんでしたが,今回新iPad購入に伴い試しました。とても使い心地がよく何処へでも持って行けるので便利でした。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502011
No.150
(4pt)

『ねじまき鳥クロニクル』に発展した短編集

1984年の『蛍・納屋を焼く』、1985年の『回転木馬のデッド・ヒート』に次ぐ、三年連続で出版された短編集である。この頃の村上氏は、短編を多く書いていたようだ。それとともに初期三部作の最終作である『羊をめぐる冒険』を書き上げてから3年後の1985年に『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』、1987年にはそれまでのどの作品よりも読者に恵まれた『ノルウェイの森』、これはヨーロッパで執筆したようだが、を発表している。

冒頭作で表題作の「パン屋再襲撃」は、前作と思しき「パン屋襲撃」(「パン屋をおそう」と後に改題)、残念ながら読んだことがないのだが、の続編なのだろうか。ある夫婦が、その夫は以前友人とパン屋を襲撃した経験を持っているのだが、再度パン屋を襲う、と言う設定になっている。Wagnerの初期の2つのオペラの序曲が登場するのが、村上氏らしい雰囲気を醸し出している。

「ファミリー・アフェア」は、主人公である若い男が、同居する妹の関りを描いた小説なのだが、一人っ子である村上氏が想像力を豊かにして、妹、そして彼女の彼氏との会食を描いた作品である。とても通常の兄妹が交わすとは考えづらい会話が飛び出して、時にぎょっとしてしまう。

「双子と沈んだ大陸」には、あの『ねじまき鳥クロニクル』で登場する笠原メイが初めて描かれる。この頃にはまだ十分に生活のあちこちで役に立っていたピンク色の公衆電話も、当然のように書かれている。「ローマ帝国の崩壊……」は、ずっと日記を書いてきた男の話である。「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は、改めて読み返してみると、『ねじまき鳥……』にそっくりの書き出しではないか。村上氏は、過去の作品、こうした手法を使う作家は数多くいるのだが、を巧みに利用して長編を書き上げているようだ。

佐々木マキ氏の挿し絵も、村上氏の雰囲気にぴったりでえある。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.149
(5pt)

滅茶苦茶面白い。文句なし!

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.148
(5pt)

「ねじまき鳥クロニクル」原型。

表題作「パン屋再襲撃」は面白い。
まず題名がいい。内容もそれに負けず面白い。
夫婦で交わされる会話もウイットに富んでるし。

「象の消滅」。ある日突然老象と老飼育員がいなくなる。
これは象が何かのメタファーに感じられて奥深い。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は完全にねじまき鳥の
冒頭だし、ワタナベ・ノボル(クロニクルではワタヤ・ノボル)
はこちらでも他の章を含め、随所に登場するがやはり謎だ。
妹の婚約者であったり、共同経営者であったり、妻の兄だったり。

全編違う雑誌に掲載されているこの短編集が元となって、
長編「ねじまき鳥クロニクル」が上梓されたのだとしたら、
ファンとしたら興味深い1冊だ。

村上作品は酷評されることも多々あるが、面白いと思う。
本作品も「クロニクル」を読まなくても、十分楽しめるし。
個人的には「象の消滅」が楽しめた。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.147
(4pt)

自分の外の世界に関心がない内向きな文章。

六十年代の安保闘争時代の学生の関心が政治に向いていた頃とは真逆の文章。
イデオロギーも戦争に対する皮肉も社会に対する批判も何も無い、斜に構えた文章。自分しか居ない内向きの世界。
これらの短編が発表された八十年代当時、社会問題にも政治にも目を向けないスタイルが「カッコよく見えた」のかもしれない。
その空虚な独自性に惹かれてハルキストと呼ばれるスノッブを気取った女たちが服やバッグやハイヒールの延長としてファッションで村上春樹の小説を読んでいたのかもしれない。
村上春樹は本当は社会に対して鋭い観察眼を持っているのだが「能ある鷹は爪を隠す」という諺のように、「なにも言わないこと」で社会に対してメッセージを発していると、ハルキストは好意的に解釈したのかもしれない。
しかし、村上春樹の小説『アンダーグラウンド』で、社会問題を扱い、総括が有り触れた陳腐なものだったことで、彼がたとえ話が得意なだけの薄っぺらい人間だということが世間にバレてしまった。村上春樹がノーベル文学賞を獲ることは金輪際有り得ないだろう。
ノーベル文学賞は深く社会と密着した題材が受賞する傾向があり、村上春樹はそれに値する器ではない。
村上春樹は何も深く考えず、ただ文体の巧みさだけを楽しむスタイルで、イージーリスニングの音楽に似ている。それが悪いというつもりは毛頭ない。需要と供給の関係が成り立っている以上、この世界に居場所はあるのだ。
ただ、繰り返しになるが村上春樹はノーベル文学賞の器ではない。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.146
(5pt)

ハルキワールドの変遷

久しぶりに読み返したこの短編集で、村上春樹氏が自らの創作の限界を突き抜けて「ねじまき鳥クロニクル」という大作に到達するまでの過程を見せられた気がしました。内容をかいつまんでご紹介します。

「パン屋再襲撃」
新たな相棒である新妻とともに僕は再びパン屋襲撃に向かう。
今度の標的は高度資本主義の象徴ともいえるマクドナルド。
妻の助けを得ながらも襲撃をやり遂げつかの間の充足感に浸る僕は次にやってくるであろう運命に身をゆだねる。

「象の消滅」
象の消滅という事件に町の人々は少なからず戸惑うのだが、やがて忘れ去られつつある。
以来僕の内部では何かのバランスが崩れてしまって世の中の出来事が僕の目には奇妙に映る。

「ファミリー・アフェア」
ほんの1年前まで僕と楽しく暮らしてきた妹が、婚約者とつきあい始めてから少しずつ僕を批難し始めた。
僕は新しい状況に戸惑いながらも、かろうじてアウトロー的な生き方を保っている。
いずれ自己完結した世界の本当の終わりがやって来ることは僕にもわかっているのだ。

「双子と沈んだ大陸」
かつて共に暮らした双子の姿を写真雑誌で見つけた。
彼女たちとの思い出を振り返っているうちに、僕は自分が新しい世界を生きていることに気付いた。
双子は僕にそれを知らせてくれるために現れたのだ。

「ローマ帝国の崩壊・1881年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
日曜日の午後2時7分に風が吹き始めた。
僕は1週間分の日記をつけながら、その日に起こった出来事を歴史的な事件に置き換えて記述する。
物事を記号と数値に変換していくこと、それは僕がこだわる独自のシステムなのだ。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
聞き覚えの無い声の女から電話がかかってきた。彼女は僕とわかり合いたいと言っている。
家の裏の路地で出会った少女が僕に語り掛けて来る。少女は何か致命的な心の闇を抱えているようだ。
居間でうずくまる妻の悲しみを僕は理解することができない。
ねじまき鳥が運命を紡ぎだすこの世界で僕は途方に暮れる。

ご存知の通り長編「ねじまき鳥クロニクル」では、歴史の渦に物語が呑み込まれ、怪物ワタヤ・ノボルと対決し、謎の女の真の姿に出会う。主人公はこれまでの自己完結型の世界観から新たな「ハルキ・ワールド」へと進んでいく。
本作は著者の作風が変遷していく姿が感じられて読み返す価値有りです。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.145
(4pt)

自分の外の世界に関心がない内向きな文章。

六十年代の安保闘争時代の学生の関心が政治に向いていた頃とは真逆の文章。
イデオロギーも戦争に対する皮肉も社会に対する批判も何も無い、斜に構えた文章。自分しか居ない内向きの世界。
これらの短編が発表された八十年代当時、社会問題にも政治にも目を向けないスタイルが「カッコよく見えた」のかもしれない。
その空虚な独自性に惹かれてハルキストと呼ばれるスノッブを気取った女たちが服やバッグやハイヒールの延長としてファッションで村上春樹の小説を読んでいたのかもしれない。
村上春樹は本当は社会に対して鋭い観察眼を持っているのだが「能ある鷹は爪を隠す」という諺のように、「なにも言わないこと」で社会に対してメッセージを発していると、ハルキストは好意的に解釈したのかもしれない。
しかし、村上春樹の小説『アンダーグラウンド』で、社会問題を扱い、総括が有り触れた陳腐なものだったことで、彼がたとえ話が得意なだけの薄っぺらい人間だということが世間にバレてしまった。村上春樹がノーベル文学賞を獲ることは金輪際有り得ないだろう。
ノーベル文学賞は深く社会と密着した題材が受賞する傾向があり、村上春樹はそれに値する器ではない。
村上春樹は何も深く考えず、ただ文体の巧みさだけを楽しむスタイルで、イージーリスニングの音楽に似ている。それが悪いというつもりは毛頭ない。需要と供給の関係が成り立っている以上、この世界に居場所はあるのだ。
ただ、繰り返しになるが村上春樹はノーベル文学賞の器ではない。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.144
(5pt)

ハルキワールドの変遷

久しぶりに読み返したこの短編集で、村上春樹氏が自らの創作の限界を突き抜けて「ねじまき鳥クロニクル」という大作に到達するまでの過程を見せられた気がしました。内容をかいつまんでご紹介します。

「パン屋再襲撃」
新たな相棒である新妻とともに僕は再びパン屋襲撃に向かう。
今度の標的は高度資本主義の象徴ともいえるマクドナルド。
妻の助けを得ながらも襲撃をやり遂げつかの間の充足感に浸る僕は次にやってくるであろう運命に身をゆだねる。

「象の消滅」
象の消滅という事件に町の人々は少なからず戸惑うのだが、やがて忘れ去られつつある。
以来僕の内部では何かのバランスが崩れてしまって世の中の出来事が僕の目には奇妙に映る。

「ファミリー・アフェア」
ほんの1年前まで僕と楽しく暮らしてきた妹が、婚約者とつきあい始めてから少しずつ僕を批難し始めた。
僕は新しい状況に戸惑いながらも、かろうじてアウトロー的な生き方を保っている。
いずれ自己完結した世界の本当の終わりがやって来ることは僕にもわかっているのだ。

「双子と沈んだ大陸」
かつて共に暮らした双子の姿を写真雑誌で見つけた。
彼女たちとの思い出を振り返っているうちに、僕は自分が新しい世界を生きていることに気付いた。
双子は僕にそれを知らせてくれるために現れたのだ。

「ローマ帝国の崩壊・1881年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
日曜日の午後2時7分に風が吹き始めた。
僕は1週間分の日記をつけながら、その日に起こった出来事を歴史的な事件に置き換えて記述する。
物事を記号と数値に変換していくこと、それは僕がこだわる独自のシステムなのだ。

「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
聞き覚えの無い声の女から電話がかかってきた。彼女は僕とわかり合いたいと言っている。
家の裏の路地で出会った少女が僕に語り掛けて来る。少女は何か致命的な心の闇を抱えているようだ。
居間でうずくまる妻の悲しみを僕は理解することができない。
ねじまき鳥が運命を紡ぎだすこの世界で僕は途方に暮れる。

ご存知の通り長編「ねじまき鳥クロニクル」では、歴史の渦に物語が呑み込まれ、怪物ワタヤ・ノボルと対決し、謎の女の真の姿に出会う。主人公はこれまでの自己完結型の世界観から新たな「ハルキ・ワールド」へと進んでいく。
本作は著者の作風が変遷していく姿が感じられて読み返す価値有りです。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306
No.143
(4pt)

電子媒体の書籍

電子媒体の書籍は読み心地が悪く好きでありませんでしたが,今回新iPad購入に伴い試しました。とても使い心地がよく何処へでも持って行けるので便利でした。
パン屋再襲撃 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃 (文春文庫)より
4167502119
No.142
(4pt)

電子媒体の書籍

電子媒体の書籍は読み心地が悪く好きでありませんでしたが,今回新iPad購入に伴い試しました。とても使い心地がよく何処へでも持って行けるので便利でした。
パン屋再襲撃 Amazon書評・レビュー: パン屋再襲撃より
4163089306