太陽の塔

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評判

太陽の塔の評価:

3.89/5点 レビュー 204件。 B ランク

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平均点3.89pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全281件 181〜200 10/15ページ
No.101
(4pt)

連れ

全ての失恋男達に捧ぐ」という言葉にかこつけて買ったのだけど、長らく読んでいなかった。ついさっき抹茶モカを飲みながら3時間ほどで読み終えた。

中身はある男の恋愛をリリカルに匂わせつつも、男の妄想でそれを固めつくした様子。京都の街を奔走する男、京都でのリアルな大学生活が伝わってきた。

ひねくれてもどこか可愛らしいインテリチックな会話や、なんだかんだで女を美化する奴ら、キモ可愛い。

僕が今送ってる大学生活とは似ても似つかない、昔ながらの大学生っぽい大学生活。京都でのんびりと大学生活をしてみたくなった。なんか昔の友達を思い出すような。

また場所がそうぞうできるからおもしろい。京都での恋か。場所は違うのだけど、なんか地元の匂いを感じる。

固く結ばれた友情と個性のあるキャラ。こんな友人に囲まれて大学生活送りたいものだ。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.100
(5pt)

この小説は「恋愛小説」であったか

これはディスコミュニケーションの物語である。つまり,この物語ではコミュニケーションの断裂が延々と繰り返される。ポスト構造主義的な用語で換言すれば,コミュニケーションの「差延」*1行為が,主人公の語りによって引き起こされる。本書は恋愛小説の形態を取っているため,主人公とその失恋相手の女学生(水尾さん)との間の「差延」がもっとも目立つ。読んでいて主人公が水尾さんと付き合っていたとはどうにも思えないし,付き合っていたときの描写でさえ心が通い合う瞬間というようなものが全く描かれていない。水尾さんを取り合う風に描かれている遠藤との仲にしても,反目し合うかと思えばぬるりと仲良くなったり,仲良くなったかと思えばポンと突き放したりする。そして,最後にはあっさり水尾さんとの仲をとりもってしまう。差延されるテクストにおいては,主人公の動機さえ読者には保障されていないのである。そして主人公と同じく,恋愛という現代的であり非ポストモダン的なイデオロギーに批判的であると思われる,友人達でさえ「俺はこっちへ行く」と別々の方向へ進んでいく。我々はともすれば「ええじゃないか」の波に押し流されそうになるが,それで「ええわけがない」のだ。波の中で孤独にもがき,友人達とともに抜け出し,そしてまた別々の方向へ進んでいく。人間とはそういう孤独な存在なのである。
果たしてこの小説は「恋愛小説」または「失恋小説」であったのか。答えは否である。この小説の恋愛観とは,下記に引用するものである。

 現代の風潮が恋愛礼賛の傾向にあるとしても,そもそも理不尽な常道である恋愛をたたえている危険性を把握せねばなるまい。人間の底にある暗い情動を,いくら甘い言葉で飾っていても,ときにそれは全てをかなぐり捨て,本性を剥きだしにする。いざその狂気に直面し,こんなはずではないと呻いたところで手遅れである。(中略)
 恋愛はあくまで背徳の喜びであり,恥ずべきことであり,できることなら人目を避けて味わうべき禁断の果実である。それを,さも人生に当然実る果実のように,ところ構わず食い散らし,汁気を他人に跳ね散らすことの罪深さを認識せねばならない。
 満天下に蠢く,腕を組んだ男女たちに言いたい。
 「生きよ,(けれども少しは)恥じよ」と。

というように,この小説は「反」「恋愛/失恋」小説なのである。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.99
(5pt)

この小説は「恋愛小説」であったか

これはディスコミュニケーションの物語である。つまり,この物語ではコミュニケーションの断裂が延々と繰り返される。ポスト構造主義的な用語で換言すれば,コミュニケーションの「差延」*1行為が,主人公の語りによって引き起こされる。本書は恋愛小説の形態を取っているため,主人公とその失恋相手の女学生(水尾さん)との間の「差延」がもっとも目立つ。読んでいて主人公が水尾さんと付き合っていたとはどうにも思えないし,付き合っていたときの描写でさえ心が通い合う瞬間というようなものが全く描かれていない。水尾さんを取り合う風に描かれている遠藤との仲にしても,反目し合うかと思えばぬるりと仲良くなったり,仲良くなったかと思えばポンと突き放したりする。そして,最後にはあっさり水尾さんとの仲をとりもってしまう。差延されるテクストにおいては,主人公の動機さえ読者には保障されていないのである。そして主人公と同じく,恋愛という現代的であり非ポストモダン的なイデオロギーに批判的であると思われる,友人達でさえ「俺はこっちへ行く」と別々の方向へ進んでいく。我々はともすれば「ええじゃないか」の波に押し流されそうになるが,それで「ええわけがない」のだ。波の中で孤独にもがき,友人達とともに抜け出し,そしてまた別々の方向へ進んでいく。人間とはそういう孤独な存在なのである。
果たしてこの小説は「恋愛小説」または「失恋小説」であったのか。答えは否である。この小説の恋愛観とは,下記に引用するものである。

 現代の風潮が恋愛礼賛の傾向にあるとしても,そもそも理不尽な常道である恋愛をたたえている危険性を把握せねばなるまい。人間の底にある暗い情動を,いくら甘い言葉で飾っていても,ときにそれは全てをかなぐり捨て,本性を剥きだしにする。いざその狂気に直面し,こんなはずではないと呻いたところで手遅れである。(中略)
 恋愛はあくまで背徳の喜びであり,恥ずべきことであり,できることなら人目を避けて味わうべき禁断の果実である。それを,さも人生に当然実る果実のように,ところ構わず食い散らし,汁気を他人に跳ね散らすことの罪深さを認識せねばならない。
 満天下に蠢く,腕を組んだ男女たちに言いたい。
 「生きよ,(けれども少しは)恥じよ」と。

というように,この小説は「反」「恋愛/失恋」小説なのである。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.98
(4pt)

笑える 重なる ファンタジー

冴えない男子大学生の話。
ほとんどの大学生は主人公に重なるんじゃないかな。
笑えるくらいに面白い思考と友達集団だけど。

ときどき踏み入れるファンタジーの世界はちょっとよくわからない。
文章に知識の多さ、比喩には頭の良さが伺える。出てくる話題も新しい。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.97
(4pt)

笑える 重なる ファンタジー

冴えない男子大学生の話。
ほとんどの大学生は主人公に重なるんじゃないかな。
笑えるくらいに面白い思考と友達集団だけど。

ときどき踏み入れるファンタジーの世界はちょっとよくわからない。
文章に知識の多さ、比喩には頭の良さが伺える。出てくる話題も新しい。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.96
(5pt)

読んでいて楽しい

独特な表現や、回りくどい言い回しがとても面白かった。暇な学生のくだらない妄想や言動のためでしょうが、全体的にふざけた雰囲気というか、コミカルな雰囲気がとても楽しかった。読んでいて、時々ニヤニヤしてしまいました。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.95
(5pt)

読んでいて楽しい

独特な表現や、回りくどい言い回しがとても面白かった。暇な学生のくだらない妄想や言動のためでしょうが、全体的にふざけた雰囲気というか、コミカルな雰囲気がとても楽しかった。読んでいて、時々ニヤニヤしてしまいました。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.94
(5pt)

我々の日常の9割は、頭の中で起きている・・・

読み始めの印象は、まるでドストエフスキーの『地下室の手記』を思わせるような味わい。
現実と妄想が一緒くたになり、しかもそれが絶妙なユーモアをもって語られる。
いつまでも読んでいたくなる文章。

だが本書は、そのノリが最後まで続くにもかかわらず、最終的には「青春小説」として締めくくられる。
ストーカーの話を読んでいたつもりが、純愛小説を読んだような読後感。
大学生同士の怠惰な関係が、熱い友情にすら思えてくるラストシーン。
ものすごい文章力だ。

太陽の塔に、叡山電車など、ファンタジーを彩る舞台装置もすばらしい。
名脇役・飾磨の「我々の日常の9割は、頭の中で起きている」(ちょっとうろおぼえ)はけだし名言だが、まさに本書は「頭の中で起こっているファンタジー」である。

ひょっとすると後世、この時代を代表する傑作と言われる日が来るかも・・・というのは言いすぎか?
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.93
(5pt)

我々の日常の9割は、頭の中で起きている・・・

読み始めの印象は、まるでドストエフスキーの『地下室の手記』を思わせるような味わい。
現実と妄想が一緒くたになり、しかもそれが絶妙なユーモアをもって語られる。
いつまでも読んでいたくなる文章。

だが本書は、そのノリが最後まで続くにもかかわらず、最終的には「青春小説」として締めくくられる。
ストーカーの話を読んでいたつもりが、純愛小説を読んだような読後感。
大学生同士の怠惰な関係が、熱い友情にすら思えてくるラストシーン。
ものすごい文章力だ。

太陽の塔に、叡山電車など、ファンタジーを彩る舞台装置もすばらしい。
名脇役・飾磨の「我々の日常の9割は、頭の中で起きている」(ちょっとうろおぼえ)はけだし名言だが、まさに本書は「頭の中で起こっているファンタジー」である。

ひょっとすると後世、この時代を代表する傑作と言われる日が来るかも・・・というのは言いすぎか?
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.92
(4pt)

エンタメ性を求める文学好きへ

純文学よりは大衆文学に近い作品。
独特の言い回しでつまらないことを論じる文体は非常に面白い。
理系の人が書く文章の面白さが各所にちりばめられており
緩慢な印象を受けずに読み進めることができる。
文学的にどうとかストーリーがどうとかは一先ずおいておこう。
単純に「とても面白い小説」なのだから。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.91
(4pt)

エンタメ性を求める文学好きへ

純文学よりは大衆文学に近い作品。
独特の言い回しでつまらないことを論じる文体は非常に面白い。
理系の人が書く文章の面白さが各所にちりばめられており
緩慢な印象を受けずに読み進めることができる。
文学的にどうとかストーリーがどうとかは一先ずおいておこう。
単純に「とても面白い小説」なのだから。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.90
(5pt)

天才!

なんでこんなに笑いどころを大量につくれるのか、と。
1Pに5回の割合で爆笑している。
かつ、ほろりとするところもあり、ほんとにすごい。
結構ちまちまとした日常を取り上げつつも笑わせ、非日常にへと繋げる様はあっぱれ。
処女作ということもあり、これでもかと自分のもてる限りのネタを披露して下さってます。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.89
(5pt)

天才!

なんでこんなに笑いどころを大量につくれるのか、と。
1Pに5回の割合で爆笑している。
かつ、ほろりとするところもあり、ほんとにすごい。
結構ちまちまとした日常を取り上げつつも笑わせ、非日常にへと繋げる様はあっぱれ。
処女作ということもあり、これでもかと自分のもてる限りのネタを披露して下さってます。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.88
(4pt)

日本語のおもしろさ再確認!!

「太陽の塔」このタイトルに誘われ買ってしまった。
森見 登美彦氏の作品にはまったく認識がなく、しかもファンタジーノベル大賞を受賞という触れ込み、勝手に綺麗をファンタジーを描いているのだろうと思っていたのだが・・・・・・
男汁、体臭、醤油風味、なんと油ぎっしゅ。男子は少なくとも一度は考えたことがある妄想を言葉のリズムと活字の面白さで苦笑した。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.87
(4pt)

日本語のおもしろさ再確認!!

「太陽の塔」このタイトルに誘われ買ってしまった。
森見 登美彦氏の作品にはまったく認識がなく、しかもファンタジーノベル大賞を受賞という触れ込み、勝手に綺麗をファンタジーを描いているのだろうと思っていたのだが・・・・・・
男汁、体臭、醤油風味、なんと油ぎっしゅ。男子は少なくとも一度は考えたことがある妄想を言葉のリズムと活字の面白さで苦笑した。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.86
(5pt)

太陽の塔という電池

崩壊しかけた四畳半の真ん中にでんと腰を据えて、私はこの手記を書く。内容は私
の日常である。「おまえの日常なんぞに興味はない」と言う方は読まない方が賢明で
あろう。周囲を見渡せば、もっとお気軽で、お気楽で、愉快に読み捨てられる書物が
ごまんとある。なにを好きこのんで、こんな男汁溢れる手記を熟読する必要があろう。
読了したあかつきには、必ずや体臭が人一倍濃くなっているはずである。読み終わっ
た後で文句を言われても困る。私の経験から言えば、いったん濃くなった体臭は二度
と元には戻らない。
 しかし、敢えてこの手記を読む人は、貴重な経験をすることになるだろう。もちろ
ん愉快な経験とは言えまい。良薬とはつねに苦いものである。
 ただし、苦いからと言って良薬であるという保証はどこにもない。
 毒薬もまた苦いのだ。

                                              本文より
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.85
(5pt)

太陽の塔という電池

崩壊しかけた四畳半の真ん中にでんと腰を据えて、私はこの手記を書く。内容は私
の日常である。「おまえの日常なんぞに興味はない」と言う方は読まない方が賢明で
あろう。周囲を見渡せば、もっとお気軽で、お気楽で、愉快に読み捨てられる書物が
ごまんとある。なにを好きこのんで、こんな男汁溢れる手記を熟読する必要があろう。
読了したあかつきには、必ずや体臭が人一倍濃くなっているはずである。読み終わっ
た後で文句を言われても困る。私の経験から言えば、いったん濃くなった体臭は二度
と元には戻らない。
 しかし、敢えてこの手記を読む人は、貴重な経験をすることになるだろう。もちろ
ん愉快な経験とは言えまい。良薬とはつねに苦いものである。
 ただし、苦いからと言って良薬であるという保証はどこにもない。
 毒薬もまた苦いのだ。

                                              本文より
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.84
(4pt)

独特の価値観

第15回のファンタジーノベル大賞の受賞作だけに、非常に魅惑的な世界が現出されています。
ストーカー紛いと言うか、実際ストーカーかも知れませんが、その手記の形を取っています。でも、読んでゆくとそれだけではなく、独特の価値観がそこにはあります。
この本を好きになるかどうかは、この世界観、価値観に共感するものがあるかどうかで決まるのではと思います。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X
No.83
(4pt)

独特の価値観

第15回のファンタジーノベル大賞の受賞作だけに、非常に魅惑的な世界が現出されています。
ストーカー紛いと言うか、実際ストーカーかも知れませんが、その手記の形を取っています。でも、読んでゆくとそれだけではなく、独特の価値観がそこにはあります。
この本を好きになるかどうかは、この世界観、価値観に共感するものがあるかどうかで決まるのではと思います。
太陽の塔 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 太陽の塔 (新潮文庫)より
4101290512
No.82
(5pt)

強がっている部分がすべてキュート

まとめてしまえば、モテない男子学生の
ルサンチマンたっぷりの妄想ストーカー記録、となろうが
強がっている部分がすべてキュートで、読後、
全キャラクターがどうしても憎めなくなる手腕(?)は限りなく高度。

『夜は短し歩けよ乙女』に比し、
祝祭的な雰囲気には欠けるが
その分、内に籠もる悶々としたエネルギーは
誰をも唖然とさせてしまうどうしようもなさと
滑稽さとに満ち満ちている。

さまざまな小説・映画からの影響は
賛否両論分かれるところであろうが
これだけ圧倒的な内面描写を見せつけられると
それだけで高く評価してもいい。
太陽の塔 Amazon書評・レビュー: 太陽の塔より
410464501X