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陪審法廷
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陪審法廷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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アメリカで日本人が起こした殺人事件裁判を題材にした作品。 結果ら言えば殺人を犯した15歳の少年でも、第一級殺人で無期懲役、第二級殺人でも最低25年の刑期に処せられ服役後に自立の道をほぼ絶たれてしまう刑期を少年に課すことが出来るのか。 日本の裁判制度と米国の陪審員制度を比較しながらその制度の矛盾点を突き殺人被告人を無罪にした画期的な裁判を垣間見た。 こうしてみると日米双方どちらの制度が良いというものではないことがよく理解できる。 一般文学通算2415作品目の感想。2020/07/13 20:30 | ||||
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良い作品だと思います。 陪審員制裁判について、非常に考えさせられる作品でした。 (私自身の無知にも起因するのですが…) 舞台はアメリカ、中学卒業を間近に控えた少年と少女、及び、 陪審員として選ばれた1人の女性、この3任を軸に物語が進みます。 少女の未来を守るために、少年が短絡的に殺人を犯してしまいます。 被告である少年、少年がかばった少女の純粋な心の葛藤に加え、 陪審員として選ばれた一般市民の思考や心情が描かれています。 起きた事実のみに基づきドライに白黒つけるか、 少年の未来を慮り判断するか、その狭間で葛藤します。 自分が少年の立場だったら? 少女の立場だったらどうする? 陪審員として選ばれたらどう考える? それぞれの立場で考えさせられました。 また、楡さんらしく、銃に関連した描写もリアリティを以って 表現されています。(初期の作品ほど、えぐい表現はありません) 楡さんて銃が大好きなんですかね。 久々に、導入部分からクライマックス、最後の締めまで 自然につながる作品でした。ほど良い余韻が残る読後感です。 | ||||
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この本は 楡 周平(にれ しゅうへい)さんによって書かれた本です。単行本は2007年3月に出版されていますが、文庫本としては2009年3月に出版されています。 日本では陪審員制度が2009年5月21日に施行されましたので、出版のタイミングとしては良かったのではないかと思います。この本の内容はアメリカではいかにも起こりそうな事件を題材に展開していきます。 気持ちを寄せる少女の養父は彼女を長期間レイプし続けます。それを知った日本人少年は殺人を計画し、実行します。少年の薬物利用による計画的な殺人が有罪になるか、無罪になるか。 時間の経過とともに各々の陪審員の気持ちが揺れ動きます。 同時に読んでいる私の気持ちも見事に陪審員の一人として参加させられていたことに後で気付くことになります。 最終的な司法の判断が正解かどうか、それはわかりません。敢えて言うならば、正解はないのではないかと思います。特にこれからの日本の裁判制度に一石を投じたのではないかと思います。 興味のある方は是非ご一読ください。 すっと読めてしまう一冊です。 | ||||
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固めのタイトルに引きながら、読み始めましたが、一気に読み終わりました。 裁判員制度にすこーしだけ、興味があり、と言うか もし自分に当たったら?どうしようと いう思いから、少しでもその内容がわかればと思っていましたが、法だけでは、裁けない 情のようなものに、共感しました。軽く考えてはいけない事ですが、10代の恋愛感情とかも書かれていてすごく読みやすいので、制度に関心をもつ、一歩になる本だと思います。 ぜひ、いろいろな世代の方に読んで頂きたい本でした。 | ||||
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本書ではそのストリーは単純で淡々と流れていくが、アメリカ社会の特徴のひとつである陪審制度の矛盾点をつく内容に仕上がっている。通常、陪審制度を扱う小説は、本書でも指摘されている通りそのゲーム的要素、つまり陪審員の選考過程や最終弁論での陪審員の関心を買うための法廷戦術を織り込んでくるものが多いが、本書はその点はあっさりとかたずけ、一般市民が裁判に参加することの意味、陪審制度の建前とは異なるが市民参加に期待するものがあるのかという点を主題にしている。 その点では、制度的には異なるが日本で始まる裁判員制度について考えるいい材料を提供している。但し、陪審制度のあり方はさまざまで本書の描く内容はその一面に過ぎず、その点は留意する必要はあると思いますが。 | ||||
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米国フロリダ州で義憤に駆られて殺人を犯した15歳の少年が罪に問われるかどうかというストーリーで、第一級殺人で有罪とされれば仮釈放なしの終身刑、第二級殺人で有罪とされれば25年以上の有期刑、それとも無罪かという選択を陪審員たちが突きつけられる。陪審は量刑まで判断することができないので、有罪になるか無罪になるかであまりにも少年の将来が変わってくることが、陪審員たちを悩ませる。一貫して何となく結論が見えており、そこに向かってストーリー展開をしているので、安心して読み進められるといえばそうだし、ハラハラ感がないといえばそれもそう。米国における陪審制度の問題点をえぐり、近い将来日本にも導入される裁判員制度に対して「必ずしもバラ色ではないんだよ」と警鐘を鳴らしているところがポイントなのだろう。楡小説としては、平均のちょい上というくらいのレベル。 | ||||
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日本の未来社会を予見した陪審法廷、そこに無償の愛と偽りの正義がある 楡 周平が日本人に問う、人が人を裁く事の意味と陪審員制度の矛盾を鋭く炙り出した傑作である | ||||
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