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陰陽師 夜光杯ノ巻
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陰陽師 夜光杯ノ巻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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陰陽師作品も、ここまで読んできてやっとタイトルの意味が分かるようになりました。 夜光杯って、全部のはなしに月の光なんかに照らされながら、酒を飲んでるってことなんですね。 洒落気もなんにもない回答で申し訳ないですけど。 やっぱり、陰陽師いい。 そこにちゃんと世界があって、日常があって、清明と博雅がいる。 それって、実家に帰った時の安らぎみたいな。 変わらないでいてくれることのうれしさみたいなものが、陰陽師を開くと感じられます。 私が今巻いちばん気に入ったのは、ラストの玄奘さんのお話。 生成り姫もそうだけど、陰陽師のラブ・ストーリはなんだかとても哀しくて、 でも愛を感じさせてくれるからすき。 本のでる間隔も、いい感じで、いい感じ。 | ||||
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陰陽師シリーズも刊を重ね、いい意味でも悪い意味でも安定してきた。 魅力的なキャラクター+わかりやすい起承転結+きめ台詞とくれば、 平安時代を舞台とした水戸黄門のようにも思える。 ただ、私がこのシリーズに手を伸ばしてしまうのは、やはりキャラクターに 魅力があるから。初期の作品よりも博雅のキャラクターがどんどん のびやかに、個性的に描かれていて、単なる「ワトソン」の役に 甘んじていないのがとても良い。ファンにはお勧め。 また、シリーズを1作も読んだことがなくても楽しめる。 | ||||
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「旨い酒」というものは、何の抵抗もなく、身体に染み入るように「するする」と飲める。しかも悪酔いしない。 「陰陽師シリーズ」は、とびきり「旨い酒」だ。 未読の方に、はっきり申し上げよう。ワンパターンである。 物の怪(もののけ)や怪異の類がでるものの、激しいストーリーは望むべくもない。読んでいる途中で「ははん・・・。もしやすると此れは、ひょっとしてあれでは」と正体(?)が見えてしまうものもある。しかし、それで話のおもしろみが半減するということはない。「旨い酒」とはいつも同じ味であり、そしていつのんでも旨いのだ。 あいかわらずの「清明」と「博雅」の二人が良い。ゆるゆると酒をのみ、花を愛で、楽を奏で、月を見上げ、そして例の「会話」と共に出かけていき、「呪」を解き(或いは掛け)、家に戻り、またゆるゆると酒をのむ。よいではないか。こういう「はなし」があっても。 「陰陽師」という酒、まだまだ旨くなりそうだ。 | ||||
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梅や桜の花の香りと、晴明、博雅が言葉を交わしながら飲む酒の香り。そして、博雅が奏でる楽の音。そうしたものが融け合い、渾然一体となってはらはらとこぼれ落ちる風情が、まことに雅(みやび)で美しく、興趣を誘われます。読みはじめる前は、もはやマンネリ化して、食傷気味になってしまうのではないか・・・と不安だったのですが、それは全く杞憂でした。一篇一篇、また一篇。読むほどに、晴明と博雅の居る不思議に麗しく、なつかしい世界の中にとりこまれ、ほのかに酩酊する心地になりましたよ。いや、やっぱりいいですねぇ、この作者の陰陽師シリーズは。 シリーズ最新刊【夜光杯ノ巻(やこうはいのまき)】に収められている話は、九つ。「月琴姫(げっきんひめ)」「花占の女(はなうらのひと)」「龍神祭」「月突(つくづく)法師」「無呪(むしゅ)」「蚓喰(みみずく)法師」「食客下郎(しょっかくげろう)」「魔鬼物小僧(まきものこぞう)」「浄蔵恋始末(じょうぞうこいのあれこれ)」。初出は、「蚓喰法師」のみ、『異形コレクション 蒐集家(コレクター)』掲載。ほかは、『オール読物』2005年10月号〜2007年2月号掲載作品。 村上豊の装画も、相変わらずいいなあ。今回は、天竺の天女の絵。収録作品のある話と響き合い、春宵一刻値千金、錦上花を添えています。単行本の手触りまで、素敵な一冊(笑) | ||||
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正しく起承転結で、話しの展開の意外性も目新しさもないのですが、その分安心して読める。 確かに博雅の笛の腕は、終には竜神すら舞わせるようになったし、道満にいたっては、出てはくるけれど敵対関係の緊張よりも、同じ地から生えた違う芽のように同類の親近感が描かれるようになり、ゆるゆるとは変わっている。 けれど ヒトの哀しいのは変わらず、 ヒトは心のアヤで鬼に変じ、 呪という特殊ではなく、糸を解すように心を解くことで 「妖」を日常へともどしていく そのスジは変わらない。 面白いか、と問われれば、面白いとこたえるけれど、 それは物語の展開ではなく、 思うようには幸せになれないヒトの世を飄々と語る語り口のことだろう。 「そこに在る」ことを肯定しながら酒を飲む そのとろとろとした晴明と博雅の会話が読みたいばかりに本を買う。 そういう本が一つくらいあってもよい。 | ||||
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