ブラッディ・カンザス
評判
ブラッディ・カンザスの評価:
4.50/5点 レビュー 2件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ブラッディ・カンザスの評価:
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
ストーリーは主に農場を営むグルリエ家の4人家族を中心に展開されるが、彼らの祖先はもともとフリーマントル家とシャーペン家と共に1855年にこの地、コー・ヴァレーに移住してきて隣人付き合いをしていた。しかし、今ではフリーマントル家は当主を失って無人化し、シャーペン家とは信教をめぐって対立していた。
そんな時、フリーマントル屋敷に親戚筋の女性がニューヨークから移り住み、グルリエ家に波紋を投げかけることになる。
その女性ジーナに誘われて、異教の儀式に参加したり反戦運動を始めたりする母親スーザンと対立して、息子のチップが軍隊に入隊し、イラクに派兵され戦死してしまう。スーザンはその痛手から寝たきり状態となり、父親ジムと娘のラーラも心を通わすことができずに家族はバラバラになってしまうのだ。
この物語は、主にジムやラーラの視点を軸に進行してゆくが、彼らの心の揺れや言動を通して、思春期を迎えた子供と親との断絶、夫婦の絆、家族の絆、隣人たちとの軋轢、町や学校での噂の広がり、青春期の恋愛など数々の問題を描いている。もっと観点をおおきくすると、男女平等、イラク戦争、宗教の問題まではらんでいる。かつては未開の大草原で肩を寄せ合うように暮らしていた人々も、歳月が過ぎ、激動の現代においては、世界と無縁ではいられないのだ。
本書は、ある家族の物語であると同時に、現代社会でのさまざまな問題を織り込んだ、パレツキーがいつか書きたいと思っていた重みのある大作である。