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失踪HOLIDAY
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失踪HOLIDAYの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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スニーカーでは現在で3冊刊行されているが最初にでたのが本作である。この中で最初の「しあわせは子猫のかたち」は好きだ。3冊の中でもこの1作は本当に好きだ。短かったのが惜しい。 その「しあわせは子猫のかたち」は主人公と引っ越した家に生前いた住人の幽霊との奇妙な共同生活の日々。あと、猫か。猫がいるのといないのでは完成度は全然違ってくるようにも思う。寧ろキーパーソン(人ではないが)はこの猫である。猫が好きな人なら面白く読めるし、余計にラストが切ないようにも思う。この話は最初から最後まで、優しくて安心して読ませてくれた。正直に巧い。 2作目、表題作に当たる「失踪HOLIDAY」は前の話とはうってかわる。この主人公のナオに終始笑わせられる。これを読むとスニーカーか!なあという感じがとれてしまわないこともない。逆にこういう場だからこそ読める「乙一」と言ってもいいか。ミステリーとしてのプロットもいい。さあ終わるかなあと思えば、最後はちゃんとオチがついてくる。それもまた安心できる。主人公が中学生というのもそうだし、メイドのクニコの性格上、許せてしまうところがおかしい。逆に、そういう風に登場人物を描いた乙一、やはり巧い。 切ないのは寧ろ最初の「しあわせは子猫のかたち」だけな気もする。「失踪HOLIDAY」は、プロットだ。ストーリーの運びが面白かった。スニーカーというのもあるし、10代の人が読むくらいに丁度いいようにも思う。 | ||||
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この作品には「やさしさは子猫のかたち」と 表題の「失踪HOLIDAY」のふた作品が収録されてるんですが。 この二つの作品は対象的で。まず切なくさせて、涙を誘い。 その後失踪HOLIDAYで笑わせてくれる まぁスニーカーからと言う事もあるので その辺は色々と気を使ってらっしゃった様ですが。 「やさしさは子猫のかたち」 乙さんの作品のせつない系ではかなり人気がある様なので 私からは何も。 とにかく切なく暗いところで待ち合わせを思い出させます。 「失踪HOLIDAY」 このさくひんではまず統治者ナオ (自分の部屋から家出して隣の建物の使用人の部屋に失踪・・・)。 彼女が自分でも私はジャイアンょ。 みたいに言っていたように、かなりわがままで自己中 なんだけど。使用人のクニコ(のびた君タイプかな?) とのやりとりがとても面白く。 でもやっぱり暖かく描かれています。 話の舞台のほとんどが三畳一間のコタツの中・・・ と言う事もありとてもアットホームなマッタリ感が抜けず 最後の方の警察も交えた話になるにもかかわらず 安心して読めてしまうあたりが上手かったです。 でもちゃんとミステリーっぽい落ちがまってるんですけどね。 私の一番のお気に入りの「またのご滞在お待ちしております。」等で きっとニンマリしながら読むことができる作品と思います。 | ||||
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本屋にて、アニメ調の絵柄ながら一般小説エリアに置かれていてすごい違和感。なんとなく惹かれて衝動買いしてみれば大当たり・・・と。シナリオ全体を通してどこか倦怠感をおびていながらもそれを不快に思わせない運びは作者の力量かな。また台詞回しや比喩に独特のものがあり作者の言葉遊びのレベルが非常に高いことが伺えます。そしてあとがきで作者の人柄がなんとなく見えてきそうな感じがするのもよいです。大作とは決していえませんが、ちょっと気分転換したいときなどに最適な作品だと思います | ||||
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とにかく切ない。乙一氏の書く話というのは切なさにあふれている。計算されつくしたような、ホラーがあるかとも思えば、このような暖かく切ない話もある。淡々とした彼の語り口調は、オススメである。彼の作品は全部読んだが、いまだにこの作品は私の中のトップである。この切なさを、ぜひ体験してみて欲しい。 | ||||
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表題作「失踪HOLYDAY」も「しあわせは子猫のかたち」も、乙一氏らしいハズしたコミュニケーション(人間関係)を描いていたミステリになっています。少しハズしたコミュニケーション(人間関係)は、『暗いところで待ち合わせ』、デビュー作『夏と花火と私の死体』や『きみにしか聞こえない―CALLING YOU』も広い意味ではこれに該当し、乙一氏の主要なアイデアになっているようです。人間関係とコミュニケーションは、情報通信機器の発達した現代ではかえって難しくなっているようで、現代人なら誰でもテーマなのかもしれませんが...収録作「しあわせは子猫のかたち」の主人公と、不幸にして殺されてしまった女性写真家の(卵だった)幽霊との"間の取り方"は、絶妙です。子猫の介在が不可欠ですが、それは本編を読んでください。「失踪HOLYDAY」は、プロット自体は途中でみえみえになってしまうので、ミステリとしての出来を問題にしてはいけません。むしろ、主人公と継母、主人公と犯人、のズレたコミュニケーションと人間関係の妙を味合うべきです。 | ||||
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