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蒼穹の昴
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蒼穹の昴の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全241件 201~220 11/13ページ
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悪名高き西太后。権力を乱用し、恐怖政治を行い、栄華を極めた。結果、清は疲弊し滅んだ。だがそれは果たして真実だったのか? 国が滅ぶときどうしても悪役は必要になる。人々の怒りや悲しみを受け止めるために...この本に書かれていることが全て真実とまでは言うつもりはないが「西太后は悪人」というたいした根拠もない固定観念を持つよりは良いかもしれない。 などという小難しいことを考えずともこの本は面白く読める。NHKの大河ドラマに似たのりで、物語りは進み飽きさせることが無い。宦官、科挙、日清戦争,李鴻章、袁世凱、毛沢東...散りばめられた数々の宝石を繋ぎ終えたとき、壮大な歴史絵巻は完成する! | ||||
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4冊トータルのレビューとします。映画「ラスト・エンペラー」で描かれた清朝末期の姿とその仕組み。スケールの大きさと物語としての圧倒的な面白さに引き込まれ、徹夜で一気に読まされた、という感じです。私は歴史が好きですが、この作家の歴史の徹底的な調査に関心もし、このディテールが物語の面白さを支えていますと思います。とりわけ、映画ではほとんど表現されていなかった宦官と科挙の制度の仕組みにもっとも興味を抱きました。それとともに、「眠れる獅子」清朝(あえて中国とはいいません)の腐敗堕落と崩壊の過程がリアリティをもって描かれたおり、滅びるべくして滅んだ王朝と思えました。この物語はたかだか100数十年前の話です。日本の幕末から明治にかけての時代です。この小説を読んで私の浅田次郎氏へのイメージが一新しました。新刊のとき、一度読み、文庫本でさらにもう一度読みました。傑作小説であることは間違いありませんが、読後感としては、私は中国のことをほとんど知らないと感じたものです。いま、騒がれている「反日問題」の理解のためにも、いま中国の歴史に関するものを読んでいます。読めば読むほど、同じ漢字を使い、多くの文化が中国から日本に伝わってきた国でも有りますが、私たちの国、日本人とはまったく異質な国と思えるようになりました。この本はそんな興味、関心を抱くキッカケを私に与えてくれた小説でもあります。いろんな読み方があるとは思いますが、誰が読んでもその面白さは変わらない、著者が渾身の力で書いた小説であることは間違いありません。 | ||||
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中国の清時代、国のために運命を翻弄されながらも必死に生きた人々がいた。日本の幕末のような壮絶な人々の人生がこの中国にもありました。昴の星の元に生まれた春児は、この国のまさに希望の星でした。「私はあなたたちを愛しています。だからあなたたちも僕のことを愛してください」一番印象に残った言葉です。 | ||||
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直球勝負というフレーズはだてじゃない!文庫発売時に、朝日新聞の記事で、「それまでの極道作家のイメージを一新した作品」とでていましたが、全く、期待を裏切らないすばらしい作品でした。なじみのあるようでない、中国大陸でのあまり遠くはない歴史の壮大なドラマ、西太后や李鴻章などの新しい解釈など色々と触れるところはたくさんありますが、何より、李春雲、いや春児の件には涙なくして読めませんでした。 | ||||
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ルビをふるためか、活字がでかく、ほいほい読み進めれた。分厚い2冊でもよかったような気がする。読了して、損はない本であり、結果としては感動もの、時代考証もしっかりとできていると思う。が、しかし、登場人物のその後が気に懸かる。登場人物各個人のその後はどうなるのだろうか?といいながら☆5つです。 | ||||
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浅田作品は、プリズンホテルが娯楽作品としてテンポもよくおもしろいと思う以外は、あまり好きではありませんでした。書いてあることがストレートすぎて裏があまりないというか、書きすぎてしまっているというか、そんな風に感じていて。ただ、本作の印象はまったく違う。この物語には脇役なぞ存在しないが、ほぼ全ての人物設定の深さが半端ではない。様々な局面を迎えても、各人はぶれることなく非常に魅力的に描かれており、その性格故の歯痒さは感じても、違和感を覚えることなく一気に読み進めることができた。 | ||||
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浅田次郎はこの本が初めてでした。本好きサイトで辛口の批評家が、揃って面白いと太鼓判を押していたので、読んでみました。中国歴史ものということで、読みづらいかと思いきや、物語の面白さに引きづられて夢中で読みました。魅力的な人物が多くて、登場から最期まで丁寧に描かれています。天命を信じ続けて西太后のお側までかけのぼった春雲が好きな人は多いと思いますが、彼をそこまで育て上げた老公胡同に住む人達が好きでした。中でも黒雲丹の登場は格好良かったです。考えさせられることも多くて、読んでよかったと思える作品でした。 | ||||
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私にとって浅田次郎氏の作品は、あまりにもあざとすぎてあまり好きにはなれないのですが、この作品だけは別です。 田舎豪族の次男・梁文秀とその友達で貧農の倅・春児の二人を主人公とする、清朝末期(映画・ラストエンペラーの時代の直前)を舞台にした物語です。 前半はこの二人が、片方は科挙に挑んで高級官僚に登りつめ、もう片方が宦官に身を投じてその世界の中で出世をしていくサクセス・ストーリーであり、後半は腐敗した清朝を立て直そうとしてお互い対立する陣営に所属しながら、政変に巻き込まれていく大河小説となっています。 はっきりいって、おもしろい。大作に仕上がっているのですが、読み始めたら最後、一気に読破してしまいそうな勢いでひきつけられてしまう魅力がこの作品にはあります。 ただ、難があるとすれば、この作品に出てくるいくつかのエピソードには、元ネタがあることです。例えば文秀が科挙を受験した際の試験場でのエピソードは、宮崎市定先生の名著「科挙」に出てくる内容そのままです。まあ、巻尾に参考文献として載せていますし、それほど目くじらを立てるほどのことではないのですが、もし読んでいて自分が知っているエピソードに出くわすとAすこしテンションが削られてしまうかもしれません。 あと、日本の映画界は、このような優良コンテンツがありながら、なぜ活用しないのでしょうか。まあ、ものすごく長いお話でスケールも大きいので、今の斯界の現状を見るに、これを映画化するに当たって必要な金も人もひねり出すことが出来ないのでしょう。 ともあれ、浅田次郎氏の他の作品は別にして、この作品は一読の価値ありです。 | ||||
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極貧の身の上の子供に大きな希望が降り注ぐ。いずれ、お前は人々の「昴」になる。もし、私が春児だったらどう反応しただろう。そして、どう行動しただろう。彼のように、ひたむきになれただろうか。彼のように宦官になろうとまでしただろうか。純粋な心は美しい。梁文秀もまた、運命に導かれ進士への道を進んでいく。生きていく上での大切な事がこの小説にはある気がした。 | ||||
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中国清王朝の末期の歴史的人物のドラマをダイナミックに描いています。上巻では春児という少年が糞拾いから、宦官になっていく模様が痛ましい。下巻では清王朝の崩壊を目前とした政治の闇が描かれている。あの残虐で有名な西太后の母の心や、政治をつかさどる巨人の心・・・恐ろしいだけでは語りきれない切ない面もかいまみれて意外かもしれません。中国という莫大な国土と民の数は、その中心にいる人々を魑魅魍魎に包み込み、翻弄していきます。中国の歴史の長さと深さにあっぱれと思いました。 | ||||
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中国ものなので、ちょい難しいかと思って読み始めましたが、ぐんぐんと夢中で読みました。特に下巻に入るとまさに寝ずに読んだという感じです。色んな人物が登場する上に、それぞれのキャラが生きてます。最初は硬い調子でしたが、西太后登場あたりから、ちょいとくだけたプリズン調になったのは、笑わせてくれます。浅田小説の最高傑作のひとつではないでしょうか。 | ||||
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すばらしいお話でしたが、3巻の第5章 謀殺での小梅と王逸の1シーンで浅田次郎氏の人間としての未熟さ故の残酷さに涙が出そうになった。聴覚障害者の小梅の声を「言葉も獣のほえ声に似ている」と表現していたので、自分の声を確認できない聴覚障害者はこの文章を見てどのように思うだろう?自分の声も「獣」だろうか?と悲しむに違いない。ハンセン病患者についての表現が同じく文中にあったが、それは、病気にかかってしまったため、お城を追われたという理由付けになっている。しかし、聴覚障害者の声についてはストーリーに何の意味もなさない。その部分だけ最低。人間として最低。できれば修正してもらいたい。 | ||||
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浅田次郎は、エッセイ数冊と「地下鉄に乗って」を読んだことがあるだけだった。エッセイは楽しめたけど、「地下鉄~」はコレデモカ、コレデモカと涙腺を刺激してくるあざとさが苦手で、それ以降手が出なかった。でも、唯一気になっていたのが、傑作の評判高かったこの作品。文庫化を機に、思い切って読んでみた。ナルホド面白い。一気に読み終えた。他の人にも薦めよう。 でも、どこを見ても賞賛・賞賛なので、「・・・ちょっと待って。瑕がないわけじゃないゾ」と思い、嫌われること覚悟で文句をつけてみたい。思いつくまま。 物語の前半と後半が、やはりうまくつながっていない。前半は梁文秀と春児の出世物語を追う構成だが、そこで組み立てられた2人のキャラクターが後半で生かされているとは思えない。ヤクザな梁文秀が状元で進士になるまでの話は一種のピカレスク・ロマンの味わいだが、後半の彼はピカロどころか憂国のマジメ人間。というより、強烈なキャラたちに埋もれて、存在感薄れまくり。春児にしても、役者として西太后に取り入るまでは、これもピカロの成り上がり物語なんだが、宮中に入り込んでからはイエス様になっちゃう。何がどうしたんだ! 舞台回しの女占い師・白太太。面白いキャラだとは思うけど、登場の仕方がかなりご都合主義。要のところでどこからとなく現れて、重要な予言をし、物語の行方を方向付ける。特に梁文秀の命乞いをするところ、そしてその命乞いがアレヨアレヨと成就する展開は、アレアレ?っという感じ。それに白太太は嘘の予言をしない設定になっていて、それは予言を口にしている間は我を失っているからという理由付けもされるのだが、だったら春児のときだけ、どうして嘘がつけたんだろう。 西太后のキャラも、私としてはあまり説得力を感じなかった。プライヴェートな会話はあまりに蓮っ葉で、そこらのネエチャン。しかもろくでなしの昔の恋人の甘言さえ見抜けない女が、清朝の滅亡の苦悩を一人背負っているというのは、ウッソーの世界。王朝の滅亡を成就するために敢えてする悪行の数々って、そんなの必要ないんじゃない? ま、言い出すとキリがないのでこの辺にします。怒らないでください。付け足しみたいですが、李鴻章の人物造詣は魅力的でした。 | ||||
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李鴻章「人間の力をもってしても変えられぬ宿命など、あってたまるものか」印象的な言葉でした。 | ||||
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この本は私が今まで読んだ中で、間違いなくベスト5に入る素晴らしい本です。偽りの予言を信じ、真っ直ぐに前を向き生きていく春児の姿に、鬼と言われた西大后の光緒帝を思う心に、幾度涙を流したか分かりません。もう何十回と読んでいるのに、本屋で立ち読みしただけで泣けます。歴史小説ってちょっと苦手だな、と思う人にこそオススメしたい作品。文庫化されるまで8年もかかった待望の本です! | ||||
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浅田次郎に「鉄道員(ぽっぽや)」から入ったぼくは損をした。あの本を読んだのは何年前だったか、おかげでそれ以来浅田次郎という作家を完全に無視してきたのだが・・・。それが今回「蒼穹の昴」文庫版の書評を見かけ絶賛されているのを知り、買うまでもないだろうと図書館に行って借りて読み始めたらすぐさまハマっちゃいました。 この作家がよくよく指摘されるところの「お涙頂戴」的テイストが随所にあり、ちょっと素直に感動できなかったりもするのですが、そんなひねくれ者のぼくでもこれは傑作だと太鼓判おします。純粋に、面白いです。 それまでのぼく同じく「浅田次郎?ちょっとね・・・」という人も、一度読んでみることを自信をもってお勧めします。 | ||||
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~本の内容については、みなさんにおまかせするとして、感想だけ。中国読みの漢字はなれるまで、とても読みにくかったですが、ページが変わるごとにふりがなを付けてくれているので、最初の方のページに指をはさんでおく必要とかはありませんでした。ストーリー自体は、とてもおもしろく一気に4巻読み終えてしまいました。中国の歴史的背景や、主人公の~~純粋さ。そして、どこまで史実通りなのかは知らないですが、実際にあったであろう、いわゆる宮廷内の悪者たちの真意。そういった内容を、文字の間に発見することの出来る素晴らしい本だと思いました。ただ生意気いうと、ちょっと仕上げがおおざっぱかな?って感じました。ストーリー内に矛盾まではないんですが、腑に落ちないというかすっきりしないという~~か、何らかの事情で執筆を無理矢理終わらせたというような印象を後半で持ってしまいます。ラストエンペラーとか、歴史的にこの本の続きになるものを読みたいと感じました。ともあれ、読んで後悔するような作品では絶対にないと思います。~ | ||||
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19世紀末。列強に浸食される清朝末期を舞台とした感涙の人間ドラマ。極貧の中で、燃料に使う糞を売って糊口をしのぐ春児と、兄の影として誰からも期待されずに育った富豪の次男・梁文秀。「天子を補佐する」「西太后の財を全て手にする」。二人は、老占い師から聞かされた天命を信じ、運命に立ち向かう。上巻は、「太閤記」を思わせる出世物語です。それぞれが相手を気遣いながらも、決して交わることの許されない、全く異なる道を歩む二人。それぞれが自らの天運に従い、順調に出世を重ねていく姿は痛快そのもの!気がつけばハラハラしながら2人の出世を必死に応援していました。そして、下巻は激動の19世紀末、近代化を目指す皇帝派と守旧派の争いの中で翻弄されていく人々の姿が描かれています。西太后や袁世凱など歴史上実在の人物と架空の人物の絶妙な関わり方が見事。歴史の教科書からは読みとれない魅力に溢れています。そして、春児の天運の正体は・・・もう涙なしでは読めません。素敵なエピソード満載のこの作品でも、特に僕のお気に入りは、「もう一人の主人公」(と思われる)郎世寧です。故国を捨て、名誉を捨て、恋人を捨てて異国の地に留まった彼が遺したもの、それに接したとき不覚にも涙が溢れてしまいました。あえて難を言えば、前半に比べて、後半はちょっと消化不良な部分(龍玉の話とか・・・)はありますが、それでも星5つでも足りないくらい十分に楽しめました。是非読んでみてください。 | ||||
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何気なく買った本がとても面白かった。1から4まで一週間もかからずに読み終えてしまった程です。1997年の香港返還との繋がりが面白く思います。ただ最初の頃の物語の展開があまりにも広がりすぎてしまい 蒼穹の昴の印象が少々弱くなってしまっているように感じます。中国の歴史には興味があります。このように引き込まれて読み進める作品にまた出会えることを望みます。 | ||||
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浅田次郎氏の作品には、いつも泣かされますが、この作品は、人前で読めない程、泣かされます。チャップリンが、人生に必要なのは、勇気と少しのお金だ と言ったそうですが、私も 蒼穹の昴を読んでそう思いました。 | ||||
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