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【奥田英朗】
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最悪の評価:
8.00/10点 レビュー 7件。 A ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点8.00pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
最悪の感想
▼以下、ネタバレ感想
まさに最悪
3人の登場人物が、それぞれ、徐々に最悪な結果に陥りつつ、絡み合っていくというストーリー。3人の細かな心理描写が丁寧で、リアリティに富み、感情移入したくなる。そういう旨さがあり、面白い。ページ数は多いが、3者の行動にイライラしながら、簡単に読み進めることができた。特に鉄工所の社長は、そのダメっぷりがいい。 ▼以下、ネタバレ感想
なにも関係がない3人の物語が1つになって行くというストーリー。3人とも魅力的なキャラクターで、社会の最悪な理不尽によってどんどんどん底に近づいて行く。ページ数多いけど読みやすいし、入り込めましたが、個人的にもっとたくさんの登場人物が交差して行く恩田陸のドミノと少し比べてしまいます。ドミノの方が個人的には好きですが本書も面白かったと思います。
一気に読めます
何も関連の無い3人が最後に一つになるという作風が好きです。次はどういう展開になるのかページを捲る手が止まりませんでした。これまでの奥田英朗の印象が変わりました。「邪魔」も早く読んでみたいですね。
孫請け零細工場の社長、コネ入社の地銀窓口で働くOL、カツアゲ・窃盗を繰り返すチンピラ。この一見何の関係もなさそうな3人の登場人物が「最悪」に向かって深みに嵌っていくという物語です。この3人に共通するのは、何れも「ピラミッドの底辺」にいる人達だと言う事でしょうか。(約一名、自業自得な人はいますが)即ちこの作品で描かれる「最悪」とは底辺ゆえの「理不尽な最悪」だと言えます。「あぁ多分この人こうなっちゃうな~、最悪」通りの展開になってしまって「何の捻りもない」なぁ、とも思ったのですが、それだけリアリティがあるって事でしょうか。正直、読んでいて辛くなってきますね。そんな3人が「最悪」のタイミングで出逢うのですが、ここからは一転ハチャメチャになります。さっきまでのリアリティが影を潜め、少し喜劇のようになるのですが、「最悪」を通り超しちゃって最早笑うしかない、って感じでしょうか。人間、冷静さを失うとこうなってしまうのかも。こちらも意外とリアリティがあるのかも知れません。
なんと言うか・・・本当に最悪・・・なお話でした。殺人事件が起こるわけでもないのに、どんどんと物語に引き込まれていくのは、3人の登場人物があまりにリアルだからでしょうか?誰にでもありうるようなちょっと身につまされるような話で、一歩間違えば誰でもこんな風に悪循環に陥っていくのではないかと言う緊迫感で一杯でした。最悪な話なのに、先が気になって止まりませんでした。最後がどうなるのかと思いましたが、まるで登場人物になったかのように、台風一過のようにホッと胸をなでおろしてしまいました。スッキリ爽快な解決で終るミステリーではありませんが、奥田さんの筆力ってすごいなと改めて思いました。あんまり楽しい話ではないですが、お勧めです。
▼以下、ネタバレ感想