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雪に閉ざされた村



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【この小説が収録されている参考書籍】
雪に閉ざされた村 (扶桑社ミステリー)

雪に閉ざされた村の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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(8pt)

雪に閉ざされた村の感想

荒筋を見るとコテコテのシチュエーションだと分かる。こういったシチュエーションでは何が重要か、著者はちゃんと把握している。それはヒーローではなくストーリーを盛り上げて、更にヒーローをよりカッコ良く見せる悪役の設定だ。
ただ単に極悪人なんですと云ってもワザトラシサが鼻に付くようではストーリーの面白さが生きない。だがこの物語の場合は強盗に失敗して逃亡先に用意してあった村の住処に潜り込んだ男たち三人のそれぞれのキャラクターが良く書き分けられている。
中でも一人異常な振る舞いでキレていく男の壊れ方がとても上手く描かれている。精神的な疾患のある人間のようでその内面がリアリティーたっぷりで、徐々に異常になっていく過程がストーリーの緊迫感を生む効果絶大である。
この男の目線で書かれているところは、仲間の他の男たちへの気持ちの変化や村人からの強奪計画にのめり込んでいく心情が薄気味悪いほど上手く書かれているので、相対的に村人や中でも引退した元群保安官と村人などとは一切係わらない謎の男や、村の実力者たちの普段の
日常などから非常事態となっていく様子などがとても良く伝わってくる。悪く言えばB級映画のノリのようであるしラストシーンも定石どうりだけれど、吹雪の村で対決する過程がスリリングに描かれている後半が読み応え十分といえる。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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