ぼく栗本薫。ぼくが書いた「ぼくらの時代」という推理小説が、かの有名なシャーロック・ホームズ賞をもらうことになったんだ。

ファー・イースト30。

栗本薫は22歳、某マンモス私大の3年生。

東京から特急で2時間ほどの山中に山科警部の親威がオープンしたばかりのペンションに幽霊が出没、客足もすっかり途絶えているという。

年収なんと2億5千万円の人気少女マンガ家が殺された。

「小さかった頃にはまだ町ん中に原っぱがあって…」先輩の原口さんが、呑み屋で知り合った男と思い出話に意気投合しているのを、ぼくはぼんやりと聞いていた。

長唄家元の安東家邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟の憎悪渦巻く旧家。

パソコン通信が生んだバーチャル・アイドル〈姫〉。その正体を巡りパソ通仲間は大騒ぎを繰り広げている。

SF作家にして名探偵の栗本薫クンは逗留先の軽井沢で、女流作家藤波武子女史からアイドル歌手朝吹麻衣子を紹介され、すっかり心を奪われてしまう。

旧弊な因襲と封建的人脈にとらわれた山峡の都市・平野に、喧噪と猥雑のまち新宿を追われ流れついたはみ出し刑事・沖竜介。

平和で小綺麗だけが取り柄の新興住宅地から、平凡な主婦と娘が忽然と姿を消した。二つの死体を残して。

名門女子高校の近くでよく見かける赤シャツの不審者が、体育館内の密室で他殺死体になって発見された。

ぼくこと栗本薫は、作家になってまだ四年目。

伊集院大介のもとに天才ジャズ・サックス奏者矢代俊一が訪れた。

「栗本薫」クンも36歳。

大統領選挙に破れ、失意の日々を送る元大統領ジミー・カーター。

名探偵にして銀ぶちめがねの極楽とんぼ伊集院大介が、奇妙な行動をとり始めた。

北海道の温泉町に現れた、奇妙な美女と老人。

閉ざされた館が名探偵を誘う。ひとつの街で起きた三件の、幼児失踪・殺害事件。

九州の秘境にある集落を、大手テレビ局のドキュメンタリー番組で取材することになった森カオル。

25歳のサラリーマン秋葉誠一。端正なマスクで育ちが良く独身。

領主に迫られ、天守閣から身を投げた雪姫。戦国時代の悲劇を再現したかのようなバラバラ死体が麓に流れ着く。

結婚して二十五年、規子は夢にまでみたマイホームを手に入れた。

何もかもが面白くなくてグレてた17歳の須藤ユキの目の前に、突然異常なカッコをした男たちが現れた。

今から25年前、学園紛争の終わった西北大ではカリスマ演出家率いる小劇団「ペガサス」が人気を集めていた。