分裂蜂起



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    初公開日(参考)2025年12月
    分類

    長編小説

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    分裂蜂起

    2025年12月15日 分裂蜂起

    【改変歴史警察小説三部作、堂々の完結!】 日露戦争終結から12年経った大正6年。 敗戦した日本は外交権と軍事権を失い、ロシア軍の駐屯を許していた。 11月、ロシアで過激派が蜂起し、臨時政府から政権を奪取したとの情報が入る。 一方、警視庁の新堂は水死体の引き揚げ現場に遭遇し、牛込署の中西と事件の捜査を始めた。 ロシアで勃発した革命の影響が、日本にも着実に忍び寄っていたとは知らずにーー。 ロシア占領下の東京、矜持をかけた潜入捜査が始まる。 大きな歴史のうねりの中で、特務巡査としての任務を全うする一人の男の物語、ついに完結。 (「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (3pt)

    <警官の血>と<軍人の血>による静かな友情が心の琴線に触れる

    佐々木譲を読むのは、2025/9月の「佐伯警部の推理 北海道警察」以来になります。
     そして、「抵抗都市」(2019/12月)、「偽造同盟」(2021/12月)に続く "IF小説(オルタネート・ヒストリー)"シリーズ、最終作。
     日露戦争に<負けた>日本。ロシア帝国の属国となった日本。東京の街中でキリル文字が踊っています。改変された<首都・東京>のストリート。
     市ヶ谷橋の対岸で洋装の男の水死体が発見されます。その<Who-Done-It>と<Why-Done-It>を追って、主人公、警視庁捜査係の新堂裕作は捜査を開始します。
     前半は、"IF小説"の中の虚構という背景の下、私立探偵小説のように捜査が進行し、後半は、新堂裕作による<アンダーカバー>(潜入捜査)が物語の中核を成しています。
     尽きるところ私は、「偽造同盟」のレビューの中、「勝ち負けだけを言ってしまえば、所詮<敗戦国>としてのその後を生き続けている我が国の行方は、ロシアと米国という帝国の違いはあれどもそれほどこの物語の齎す感慨と大差ないものとも言えるような気がします。決して独立した国家としての体をなしていないこの<日本>という国を憂いながら」と書きましたが、本作についてもまた同じような感慨を持つことになりました。その後「関東大震災」があって、第二次世界大戦の敗戦国となったこの国の未来は、本シリーズのような大胆な<虚構>を割り当てたとしても、辿り着く先はそれほど変わらなかったと言えるのかもしれません。
     一作目、二作目、そして本作へと至る労作としてのシリーズの価値は認めながらも、徐々にそのボルテージが落ちて行ったことが否めない理由は、その辺りにあるような気がします。その点、佐々木譲は歴史を改変しきれなかった。
     しかし、<警官の血>を持つ新堂裕作とロシア陸軍の<軍人の血>を持つコルネーエフの静かな友情は、何故か私の心の琴線に触れます。それは常に戦場の最前線で生きる男たちへの祈りに裏打ちされているからでしょう。
     ◻︎「分裂蜂起 抵抗都市」(佐々木譲 集英社) 2025/12/31。
    分裂蜂起Amazon書評・レビュー:分裂蜂起より
    4087700348



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