さかさ星
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あらすじ
数百年続く、凄惨なる呪いの戦い――。至高の恐怖と異形の謎に挑め。戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で起きた一家惨殺事件。死体はいずれも人間離れした凄惨な手口で破壊されており、屋敷には何かの儀式を行ったかのような痕跡が残されていた。福森家と親戚関係の中村亮太は、ある理由から霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたという。賀茂の話を信じきれない亮太だったが、呪物が巻き起こす超常的な事象を目にしたことで危機を感じ始める。さらに一家の生き残りの子供たちにも呪いの魔の手が……。一家を襲った真の呪物は? そして誰が何のために呪物を仕掛けたのか? 数百年続く「呪い」の恐怖を描く特級長編ホラー。(「BOOK」データベースより)
評判
さかさ星の評価:
6.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
さかさ星の総合評価:
7.45/10点 レビュー 80件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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特に天使の囀り、13番目のisora、黒い家。次点でクリムゾンの迷宮あたり。
他に井上夢人氏のメドゥサ、鏡をごらんもお気に入りです。
同じような趣味の方を意識して書きます。(露骨には書きませんがやんわりネタバレします。ご注意を。)
全編を通して、とにかく呪物のうんちくがめちゃくちゃ多いです。
なので、話のテンポが損なわれているように感じます。
キーパーソンは賀茂禮子という霊能力者なのですが、この人が最序盤から博物館のキュレーターばりに呪物の種明かしをしまくる合間に、悲惨な一家惨殺事件の謎解きが進行していく…という感じのストーリーです。
率直に書かせていただければ、この賀茂禮子がまるごと不要、もしくは登場が早すぎます。
事件の態様すら描かれていない段階から、この木が縁起が悪いとか、柱が逆さだとか、逐一指摘をしていくのですが、これにより「得体のしれない怖さ」というものがほぼ存在しません。手品の種明かしをされながら、不思議でしょ?と言われている気分です。
しかも単に縁起が悪いという説明にとどまらず、各呪物の来歴を篤々と語るのですが、劇中的にその根拠は賀茂禮子が霊能力によってそれが視えたから、というだけなのです。
読者としては、そんな事突然言われて信じるか?検証のしようがないことばかりではないか、と感じて感情移入できません。が、そこを信じないと話が展開しないので、仕方なく受け入れて読み進める感じです…。
途中で主人公がとある人物の罠にかけられるのですが、序盤からこの調子なので、どんだけ信じやすいねんコイツ…って思いながら、罠丸見えで読んでました。そして予想通りの展開。
ミステリー的側面についてはあまり言えることはないのですが、ホラーとしては、賀茂禮子が出てこないか、ここぞという時のヒーロー役にすればよかったのにと思います。一家惨殺事件が起きた家を取材で訪れたYouTuber主人公。最初は探偵紛いのつもりでいたが、どう考えても理屈に合わない事象が起きている、それらを深掘りする中で不可解な現象に遭遇し、呪物であることが判明し、頼ったた霊能力者が賀茂禮子で…宛てにしていたが最後には単身立ち向かう、という流れなら自然に読めたと思います。
また終わり方から続編があるという噂?が流れているようで、出るのなら出るのでしょうが、結末の迎え方は特に唐突感はなかったです。蛇足になりそうな後日譚描写を最小限にしただけでは?と感じました。
タイトル通り、貴志祐介氏の初期作品ファンにはあまりお勧めしません。最近流行りの呪物が大好きな向きには楽しめるのではないかと思います。