蛇影の館

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種別
長編
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あらすじ

2024年07月24日 蛇影の館

人間の身体と記憶を乗っ取る人工生命体〈蛇〉は、“衣裳替え”を繰り返し悠久の時を生きてきた。あるとき、最年少の〈蛇〉で女子高生に寄生する伍ノは、一族の長から満月の集いのための新しい衣装候補の調達を頼まれる。同級生を騙し廃墟の中の伝説の館に卒業旅行に行く伍ノ。そこで起こる惨劇。誰が人間で、誰が〈蛇〉なのか?〈蛇〉独特のルールを利用した驚愕トリックと圧巻ロジックは「特殊設定ミステリ」の新たな極北に!(「BOOK」データベースより)

評判

蛇影の館の評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.00pt

蛇影の館の総合評価:

8.20/10点 レビュー 5件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.4
(5pt)

異色ミステリ ゲームのような世界観

一度目は戸惑いながら読んだが、推理出来ていれば爽快感がありそう。二度目で完成度の高さを実感。トリックの中心はいつものやつだが、四章の前に材料は揃っている。
蛇影の館 Amazon書評・レビュー: 蛇影の館より
4334103839
No.3
(2pt)

ものすごくおもしろそうな特殊設定なのに…

設定がすごくおもしろくて、冒頭ではわくわくしていたのですが、文体が退屈だからか、話の運びが下手なのか、焦点かわかりにくい構成だからか、期待したほどではありませんでした。「蛇牢」というゲームがちらりと出てくるんですが、『地雷グリコ』を読んだあとでは描写が平凡。最後に蛇足みたいにエピローグ付けて違う話にしようとするのは、今の流行りなのか? 設定はすばらしいので、松城先生には次回作に期待したい。
蛇影の館 Amazon書評・レビュー: 蛇影の館より
4334103839
No.2
(5pt)

特殊設定でのガチガチのロジック。そしてミステリだからこその物語の心地よさ。

☑超常存在”蛇”。人の記憶と体を乗っ取って生きています。
☑乗っ取り先を変えるための館で起きる惨劇。犯人は蛇なのか、人間なのか。
☑ガチガチのパズルの中で美しいロジックと揺らぎ。ミステリだからこその青春もの。
蛇影の館 Amazon書評・レビュー: 蛇影の館より
4334103839
No.1
(5pt)

誰が誰の中に入っているのか

特殊設定が現代ミステリを席巻しています。能力モノのような漫画的面白さがあり若い読者に受け入れられたこともありますが、最大の長所はトリックとロジックが無限に拡張される点にあり、魅力的な謎と論理的解決を動かぬニ柱としてそれ以外の無茶を完全に許容したのです。「十角館の殺人(1987)」後30年、「屍人荘の殺人(2017)」の大ヒット。特殊設定の普及によって新本格ミステリは無限の拡張性を得たといってもよく、近年読みきれないほどの傑作群が生まれています。新本格ミステリは大衆文学の主流になったといってもいいでしょう。
ただし特殊設定モノは前提となるルールの把握に成功すれば存分に物語にのめり込める一方で、一度ルールをつかみ損ねるとあっちこっちページをめくり返し論理展開を追いづらくなるリスクがあります。

本作はミステリ好き垂涎の館の図と登場人物表(最初)、タイムテーブル(p206)が用意されています。
とはいえ本作独自のルールは小出しにされており、一度出たルールがどこにあるか確認するために私は少なくない付箋を使いました。
そこで単行本をこれから読む人へ薦めたいのが、ルール把握に詰まったら232ページ"のみ"を開けてしまうことです(電子書籍の場合のページ数は分かりません)。
ここに作中ルールが整理列挙されています。また上手いことに、そのページのみを読む分にはネタバレにもならないのです。ルールを小出しにしてサスペンスを煽っていく作風ではないため、文庫化の際には最初のページに載せてもいいかもしれません。

付け加えておくと、
・蛇が接続を断つことと人間から出ることは別物であること。すなわち憑依している人間を任意に殺して、死体に潜伏することも可能。
・蛇が人間から出るには口あるいは肛門から出るしかなくその際に出血すること。
この辺りもルールに加えても良いでしょう。ここは本作独自の「肉体の密室」トリックを考察する際に極めて重要な部分です(もちろんメイントリックではありませんのでネタバレではないです)。

さてこれらのルールを受け入れてしまえば、本作は特殊設定パズラーの傑作といえます。全くの盲点にあったシンプルなトリックによって全ての説明がついてしまう謎。もちろん多重解決の面白さ、青春小説の側面もあり、存分に物語を楽しめました。本格ミステリベスト10にランクインすることは確実ではないでしょうか。過剰なエログロなどもなく、老若男女に薦められる傑作です。

余談ですが、蛇牢ゲームは深く考えず流し読み、「財団」はなんかすごい舞台装置程度の認識でよいと思います。
蛇影の館 Amazon書評・レビュー: 蛇影の館より
4334103839

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