(短編集)
完本 人形佐七捕物帳 一
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「幽霊山伏」の文章の並びがおかしいので、正しいと思われる順番を記しておきます。 下の順番で読むと意味が通ります。 (小見出しに番号はついていませんが、便宜上01~10まで番号を振りました) 現行 01. 松の上には白衣の山伏 02. 天水桶にどたりと娘が 03. 互いにかばう美人主従 04. すっぽり被った島田の鬘 05. さあ現れた幽霊山伏 06. 救いの主は意外や浜路 07. 画家の良心呪いの屏風 08. 心にかかる富士見西行 09. はて恐ろしき娘心 10. 焙り出された幽霊山伏 正しいと思われる順番 01. 松の上には白衣の山伏 02. 天水桶にどたりと娘が 03. 互いにかばう美人主従 04. (旧08) 心にかかる富士見西行 05. (旧09) はて恐ろしき娘心 06. (旧10) 焙り出された幽霊山伏 07. (旧04) すっぽり被った島田の鬘 08. (旧05) さあ現れた幽霊山伏 09. (旧06) 救いの主は意外や浜路 10. (旧07) 画家の良心呪いの屏風 | ||||
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新聞紙上で、横溝正史の人形佐七、完本が出版されることを知り、随分昔に、確かNHKテレビ?で、若かりし頃の 松方弘樹が、佐七役を演じていたのを、懐かしく思いだし、是非とも読んでみたくなり、購入しました。 一話完結の短編の為、少し物足りなさを感じましたが、読み進んで行くうちに謎解きが面白く、一気に読み終えました。次の巻の発売日が楽しみです。 | ||||
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状態も中身も全く問題ございません!科学捜査のない時代での名推理が楽しめます。有り難うごづいました。 | ||||
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今回の全集の特徴は、180本全てが収録されているという点と発表順に並べ替えられている点である。 それ以外で、評価できる点はあまりない。 4950円もするので、てっきり箱入りハードカバーだと思っていたら箱入りソフトカバーだった。 「講談社全集」版と「廣済堂」版を底本にしているとのことだが、それは、文字遣いのことで、内容的には「春陽文庫全集版での加筆・改稿点を組み入れる」ということである。 春陽文庫版は、不必要な愛欲描写の加筆が多く、作品レベルを落としているから、文字遣いよりも、まず、文章にこだわるべきだろう。 結局のところ内容的には、春陽文庫版(150本)プラス春陽文庫未収録作品集(30本)の出版芸術社版を収録し、並べ替えただけのものとなっている。 発表順に並べ替えると豆六は、18話「螢屋敷」で初登場のため、自己紹介があるが、18話以前でも、豆六が加筆された版が採用されているため、ちぐはぐになっている。 「真説金田一耕助」では、昭和17年頃、佐七が雑誌連載が弾圧され打ち切りになったと書かれているが、これは間違いで、連載終了となったのは、昭和15年である。 これについては、出版社側の自主規制の可能性もあると横溝正史自身が書いている。 (「続・途切れ途切れの記」より) それ以降、昭和17年までは、主に書き下ろしで8冊が刊行されている。 都筑道夫との対談では、前線からの注文のベスト10には、「佐七」、「銭形」、「右門」が必ず入っていた、捕物帖はそうとう末期まで出た、捕物帖がなかったら、首をくくるより手がなかったでしょう、とも言っている。 終戦の年の昭和20年には、樺太の雑誌「北方日本」に人形佐七が連載された。 「北方日本」の昭和20年7月号まで、人形佐七は掲載されているから、「弾圧」がどういった類いのものであったのかは、充分に検討する余地がある。 | ||||
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四六版各3,000円(税抜)全14巻だった当初の予定がA5版各4,500円(税抜)全10巻に変更など、 例のごとくすったもんだでリリースされた最新版『人形佐七捕物帳』全集。 同じ作品でも題名が幾種類もあったり、いったいどのヴァージョンを最終決定稿と位置付けるのか? 普通に考えると、著者最晩年に校訂したテキストが定本にされがちだが一概にそれがベストともいえない。 一例を挙げれば、佐七の嫁・お粂に乾分の辰五郎と豆六。初出ではこの三人はそれぞれ徐々に初登場するのに、 のちに横溝正史がやたらテキストに手を加えるものだから、歴代の佐七本によっては辰五郎と豆六の設定が 統一されてなかったりして、まことに今回の校訂作業は面倒で辛気臭い作業だったろうと思われる。 自分の希望では昭和40年代の講談社版『定本人形佐七捕物帳全集』以降の何度も読んだテキストではなく、 より初出に近いヴァージョンを底本としてほしかったところだが、それでも辻褄の合わない部分が発生してしまう。 第二巻に収録予定の「血染め表紙」は原題を「漂流奇譚」といい、なんと「人形佐七」は風紀を乱すものだと 戦時下の日本ではイチャモンをつけられて(まるで現代のポリティカル・コレクトネスとそっくりだ)その回をもって一旦、 連載終了を余儀なくされてしまう。だがこの話は単行本では佐七一家が旅立つ部分のみ削除して収録されてきた。 この辺のテキストのギャップがどう処理されるのか、今後も注目してみていきたい。 平成17年に嶋中文庫から初出発表順に並べた『人形佐七捕物帳』が出ていたのを覚えておられるだろうか? これは会社が左前になったとかで、たった四巻(「身代わり千之丞」までを収録)で刊行を打ち切られている。 その嶋中文庫版を読んでいるとなんとも奇妙な点があって。 「人形佐七」には〝小見出し〟というものがあるのに削除されていて、理由を訊いても教えてもらえなかった。 さらに今回の全集も発表順に掲載されているから比較しやすいのだが、嶋中文庫第一巻『嘆きの遊女』を読むと 「山形屋騒動」「犬娘」「仮面の若殿」という三話がゴッソリ抜けていたのだ。解説の類も一切なく。 正しい姿勢で編まれたこの新全集第一巻と比較したら、その削除の理由もわかりやすい。 鋭い方ならもうお気づきのとおり要するに上記三話は〝背蟲〟〝非人部落〟〝業病〟という素材が出てくる為、 偽善的にDeleteされ、更に「非人の仇討」は別題「宮芝居」へ変えられていた、という訳。 あのね、「人形佐七」は数百年前の江戸時代のお話ですからね。 重度のポリティカル・コレクトネス同様、言葉狩りとか我々の得難い文化を滅ぼす愚行はとっとと止めましょうね。 何にせよ私は、横溝正史や「人形佐七」がどうこうよりも春陽堂書店がこんな立派な本を出せるまで 復活してきてくれたことが一番なによりも嬉しい。乱歩や正史のビッグネームはこれ以上もういいから、 昭和の頃のように日本の(特に戦後の)マイナーな探偵小説をドシドシ刊行してくれるのを期待している。 | ||||
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