北氷洋: The North Water
- 北極 (23)
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帯文に「これは新時代の『白鯨』だ!」とあるように、捕鯨船を舞台とする小説がメルヴィル作品と比較されることは避けがたく、作者もそれを意識しないわけにいかない。 主人公が出航前夜の路地で物乞いから意味深な警告を受ける場面など、あまりに『白鯨』そのままなオマージュが数箇所(目くらましのように)目立つとは言え、本作は良くも悪くも『白鯨』とは全く似ていない。 買春、人種差別、アザラシ殺し、船内の性暴力、金融犯罪、とまるで『白鯨』に無かったもの(そして無くて良かったもの)を全て詰め込んだかのような物語は、一貫して連続ドラマ風のきちんとした作劇術で造形されている。 「白鯨は冗長だから脱線を飛ばして本筋だけ追えばいい」などと語る読書好きの人々には、本書を「新時代の『白鯨』だ」と勧めれば歓迎されるだろう。 著者はイングランド北東部に生まれ、マンチェスター大学で19世紀米文学を学んだ後、現在まで同大で創作を教えている。メルヴィルについての論文もあるらしい。 本書はニューヨーク・タイムズ紙の2016年度ベストフィクション10冊に選ばれた。 | ||||
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スケールが大きく、血生臭いような匂いを放つ小説。展開に疑問を感じながらも全体的には面白く読めました。映像化もあるようなので楽しみにしたい。 | ||||
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読みどころは、主人公たちの状況がどんどん悪くなるあたり。いちめん氷と海しかない、圧倒的な自然にかこまれたなかでの、動物との命がけの闘い。描写が迫真でゾクゾクした! ここ北氷洋にいるのが自分でなくて、心底よかったと思いながらの読書でした。 描写はかなり、エグいです。暴力と性的描写と血みどろの狩猟が数回あり。サバイバル好きで、それらにあるていど免疫あるかたなら、存分に楽しめると思います。 過酷なものがたりですが、後味はけっして悪くない、大丈夫です。全体のトーンが暗くなく、たくましく、どことなくユーモラス。骨太のエンタメ小説です。 しいていえば、もうひとひねり、サプライズがあればなあ。それと、主人公が読んでいる本〔ホメーロス〕や主人公のかかえる背景が、いまひとつわからなかった。そこがわかるには、西洋文化の教養が必要なのかも。 おびに「新時代の白鯨」と書いてあり、「白鯨」読んだことないのですが、そこは問題なく楽しめました。 | ||||
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本書は2年前に海外で刊行された時に数々の文学賞を受賞したようですがそんなことよりも名翻訳家の高見浩先生の最新翻訳という点に興味が引かれて手に取りました。まず邦訳された書名から。北氷洋の読み方が<ほっぴょうよう>といかにも読みにくいものでした。原題は<北の海>というなんだかお相撲さんみたいですがそれはともかくもう少しなじみやすい邦題にすればよかったです。最後まですらすら読みやすいのは良かったのですがストーリー自体結局いったい何がいいたかったのかなと首をかしげたくなるものでした。登場人物も強欲で凶悪な連中がひしめいていて魅力的な人物が一人もいなかったですね。だいいち主人公の船医でさえ誠実さを持ち合わせておらずき行き当たりばったりの人生を歩いていて、ホメロスの『イーリアス』を愛読している必然性もほとんどなかったような気がします。振り返ってみると極悪人のドラックスが派手に殺人を繰り広げるところだけが印象に残った程度の長篇といえますかね。 | ||||
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