最後の命

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種別
長編
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あらすじ

2010年07月15日 最後の命 (講談社文庫)

最後に会ってから七年。ある事件がきっかけで疎遠になっていた幼馴染みの冴木。彼から「お前に会っておきたい」と唐突に連絡が入った。しかしその直後、私の部屋で一人の女が死んでいるのが発見される。疑われる私。部屋から検出される指紋。それは「指名手配中の容疑者」である、冴木のものだと告げられ--。(「BOOK」データベースより)

評判

最後の命の評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 D ランク

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最後の命の総合評価:

7.76/10点 レビュー 17件。

感想一覧

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.17
(5pt)

ドストエフスキーです。 映画「最後の命」もオススメです。

映画「最後の命」を先に視聴。
映画化に際してストーリーや設定の改変はあり得るが、主人公が無口な映画と、主人公の心理描写がメインの本作は、印象が相当異なり別作品と感じた。それは、映画と本というメディアの相違、メディア特性による表現方法の相違であり、別作品として楽しむこともできる。
映画では明確ではなかったが、本作では誰の「最後の命」か分かったように思う。

中村文則著作は「消滅する私」と「最後の命」を読了。個人的には「消滅する私」の手記、「最後の命」のメール文が好きである。手紙形式による表現が卓越している。

主人公の心理描写は、中村文則が好むドストエフスキーである。個人的には「罪と罰」しか読んでいないが、ラスコーリニコフやソーネチカ等よりも、圧倒的にスヴィドリガイロフに惹きつけられた。高校生の頃に読んだので記憶は定かではないが、子沢山の家で、四つん這いになったスヴィドリガイロフは、妻から鞭打たれ(?)罵倒叱責を浴びながら這いずり回るが、その顔には喜色が満ちている、というような描写だったように思う。人間は、不快の中に溺れて真逆の快を感じることもあるという大発見をドストエフスキーに教わった。

主人公と冴木の心理描写は、トラウマがトリガーになっているが、ドストエフスキーに倣って、社会通念や道徳との相剋、葛藤が描かれている。
最近シンプルな構成の、森鴎外「高瀬舟」が気になった。兄が弟にトドメを刺したのは、病気、赤貧、先行き等ではなく、刑吏は兄の話を聞き条理とした。社会通念や道徳、条理は、生まれた人間が持っていた所与ではなく、社会から取り込まれたものであり、フロイトの超自我である。超自我に取り込まれた様々な価値が人間の頭の中、心で優先順位が入り乱れる。その人の言動の結果から、どの価値が優先されたかが後から分かるに過ぎない、と最近考えるようになった。
主人公と冴木、それぞれの言動から、それぞれにとって、どんな価値が優先されたと言えるだろうか。
最後の命 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 最後の命 (講談社文庫)より
4062767023
No.16
(5pt)

ドストエフスキーです。 映画「最後の命」もオススメです。

映画「最後の命」を先に視聴。
映画化に際してストーリーや設定の改変はあり得るが、主人公が無口な映画と、主人公の心理描写がメインの本作は、印象が相当異なり別作品と感じた。それは、映画と本というメディアの相違、メディア特性による表現方法の相違であり、別作品として楽しむこともできる。
映画では明確ではなかったが、本作では誰の「最後の命」か分かったように思う。

中村文則著作は「消滅する私」と「最後の命」を読了。個人的には「消滅する私」の手記、「最後の命」のメール文が好きである。手紙形式による表現が卓越している。

主人公の心理描写は、中村文則が好むドストエフスキーである。個人的には「罪と罰」しか読んでいないが、ラスコーリニコフやソーネチカ等よりも、圧倒的にスヴィドリガイロフに惹きつけられた。高校生の頃に読んだので記憶は定かではないが、子沢山の家で、四つん這いになったスヴィドリガイロフは、妻から鞭打たれ(?)罵倒叱責を浴びながら這いずり回るが、その顔には喜色が満ちている、というような描写だったように思う。人間は、不快の中に溺れて真逆の快を感じることもあるという大発見をドストエフスキーに教わった。

主人公と冴木の心理描写は、トラウマがトリガーになっているが、ドストエフスキーに倣って、社会通念や道徳との相剋、葛藤が描かれている。
最近シンプルな構成の、森鴎外「高瀬舟」が気になった。兄が弟にトドメを刺したのは、病気、赤貧、先行き等ではなく、刑吏は兄の話を聞き条理とした。社会通念や道徳、条理は、生まれた人間が持っていた所与ではなく、社会から取り込まれたものであり、フロイトの超自我である。超自我に取り込まれた様々な価値が人間の頭の中、心で優先順位が入り乱れる。その人の言動の結果から、どの価値が優先されたかが後から分かるに過ぎない、と最近考えるようになった。
主人公と冴木、それぞれの言動から、それぞれにとって、どんな価値が優先されたと言えるだろうか。
最後の命 Amazon書評・レビュー: 最後の命より
4062139596
No.15
(4pt)

あぁ、トラウマ話ね、でかたずけられない

少年の頃に受けた精神的な傷が癒されぬまま大人になった男たちの物語。

あぁ、トラウマ話ね、と一言では片づけられない、逃げ場のない息苦しさを感じる。心的外傷が原因で犯罪に手を染めるというプロットは、あまりに陳腐ではある。懊悩にのたうち回る姿や、直情的な性向の表現に納得性がないと、読者は興味を惹かれないだろう。

その点では、あくまで男性視点ではあるが、成功している作品だと思う。ミステリの味付けをしたのも面白味という点で評価したい(ここは意見が分かれそうだけど)。
最後の命 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 最後の命 (講談社文庫)より
4062767023
No.14
(4pt)

あぁ、トラウマ話ね、でかたずけられない

少年の頃に受けた精神的な傷が癒されぬまま大人になった男たちの物語。

あぁ、トラウマ話ね、と一言では片づけられない、逃げ場のない息苦しさを感じる。心的外傷が原因で犯罪に手を染めるというプロットは、あまりに陳腐ではある。懊悩にのたうち回る姿や、直情的な性向の表現に納得性がないと、読者は興味を惹かれないだろう。

その点では、あくまで男性視点ではあるが、成功している作品だと思う。ミステリの味付けをしたのも面白味という点で評価したい(ここは意見が分かれそうだけど)。
最後の命 Amazon書評・レビュー: 最後の命より
4062139596
No.13
(5pt)

読み応えがあった

幼少期に性犯罪を目撃したことによって狂ってしまった主人公とその友人のお話。物語は終始、性的なものに溢れています。中心となるのは主人公の葛藤。周りには自殺や精神異常などもウヨウヨしています。結末もはっきりとせず曖昧で、いくらでも解釈の余地があるように思えます。
こういうお話を読んでいると、青春時代に現実の世界に馴染めないと思い悩んでいたこととか、とてつもない孤独感で苦しんでいたこととか、そういうことを思い出して、なんだかとても懐かしい気持ちにさせられます。(いい意味で。)
最後の命 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 最後の命 (講談社文庫)より
4062767023

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