約束の方舟



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初公開日(参考)2011年07月
分類

長編小説

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約束の方舟 (上) (ハヤカワ文庫JA)

2011年07月22日 約束の方舟 (上) (ハヤカワ文庫JA)

12歳のシンゴは、ある日突然幼なじみの少女テルからプロポーズされた。それは、ベガーと遊ぶのを親に反対されたテルの、なんとも破天荒な解決案だった―100年の旅を続ける多世代恒星間航宙船に、突如出現したゼリー状生命体“ベガー”との戦争と和睦から15年。いまだベガーを嫌悪する親世代に対し、彼らと深い絆を結ぶ戦後生まれのシンゴたちは真の共生社会の誕生を夢見るが…陰謀と友悪が交錯する新世代宇宙SF。(「BOOK」データベースより)




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約束の方舟の総合評価:8.80/10点レビュー 10件。Bランク


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No.10:
(3pt)

色々と疑問が

同じくハヤカワ文庫JAの『ウェイプスウィード ヨルの惑星』が
良く出来た作品でしたのでこちらも読んでみました。

読み出しは『宇宙船ビーグル号の冒険』と『宇宙の孤児』を合わせた感じで
中々期待させるものではあるのですが、読み進めるうちに色々と疑問が生じてきます。

作品の舞台は世代交代型恒星間宇宙船で、
その中で起こったベガーという未知の生命体との戦争の後を描いているのですが、
1万2千人いた乗員が2千数百人にまで減じた大規模戦争(多くはベガーに捕食されたらしい)が
どういう経過で終結し、人類とベガーとの共生が始まるに至ったのか・・
その辺の経緯が全く描かれていません。
1万人近くが殺されて何故共生が可能なのでしょうか?
大人と子供でベガーに対する感情の色分けはされていますが、
それにしたって15年前の悲惨な戦争の記憶がそう易々と塗り替えられるものでしょうか?

あと農業区画に肥溜があるという話(p.46)も んー??って感じです。
宇宙船に肥溜ってリサイクル的にはOKかもしれないけど、環境衛生的にどうなのでしょう?
そもそも宇宙船の航法、エネルギー、循環、リサイクル等どうなっているのでしょうか?
アンドロイドとかも登場しますけど、高齢のお婆ちゃんだったりして、
これどんな仕組みで動いてるんですかね?
畳とか障子とか座布団とか、生活は和風?
宇宙船内に木造家屋を建てて畳を敷くって凄く無駄な気がします。

あと主人公のシンゴ君が12才なのに優秀過ぎる。
急激な人的資源の減少で幼少時から様々な労働に参加するとしても、
小学6年生らしからぬ精神と頭脳の持ち主に感じました。

【追記】下巻読みました。
最後の最後の〆はSF小説でした。
途中まではこれSFじゃなくても良いよね、
異世界ダンジョン攻略ストーリーとかでも十分書き換え可能だよね、
なんて思いながら読んでいたのでこのラストは嬉しいような、裏切られたような・・
「ほら、ちゃんとSFだったでしょ」そんな作者の声が聞こえてきそうです。

上巻を完読できた方は下巻も是非どうぞ
なんか悔しいので評価は変えないよ
約束の方舟 (上) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:約束の方舟 (上) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310408
No.9:
(5pt)

駆け足気味な場所もあるが全体的に傑作

登場人物の成長とベガーとの共栄の未来、そして物語の根幹がうまくまとめられていて
一気読みできるおもしろさでした

簡単なSFを読みたい人にはとてもおすすめです
約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310416
No.8:
(5pt)

面白かった・・・!

普段SFを読んだ事が無いので、入門用にラノベっぽい雰囲気の読みやすそうな小説として本書を選んだのですが、こんなにもオモシロイとは思わなかった。
上巻では人口激変してて、その原因となったバケモノと共生せざるおえない世界観とか、そいつらに対する態度で子供世代と大人世代で対立があるとか(そもそも子供が大人と対立できるくらいに労働力として成果を出してて発言力をある程度持ってるっていう)冷静に読むとかなりシビアな世界観をかなりマイルドに包み込んで見せて読者を騙しつつ、十二歳編の最後で普通に人が死ぬシビアさをああやってインパクト大に見せつけてくれるなかなかドキドキする話運びにワクワクが止まりませんでした。

下巻においては世代間対立がかなり顕在化して叛乱勢力が興ったり、「マザー」の存在を通じて結局ベガーとはなにかって言う謎解きがあったりとさらに読み応えがありました。あと、ラスボスもコッチが主犯だとは思わなかったし。良い意味で主人公のシンゴと同じ衝撃を読者が共有できたのは大変良かった。

不満点は多くは無いけど、ただラストからエンドにかけて。
テルがメインヒロインなのはしゃーないけど、後半でのスレインの活躍が大きいのと、キリナが結構長い間抜けてたのに最後ヒロインやらせてもらったのはすこし納得がいかない。スレインに重要な役所振りすぎて脇役としては露出が多くなりすぎてたのと、後半どう見てもパートナーとして行動してたからなぁ。
マザーも、あれだけテルとしてみんなにあんな演説したのに結局ああなってしまったのは。いや、それは仕方ないにしても、それをワザワザ描写しなくても。マザーがテルの内に「彼」がコンタクトとってくれても良かったよね。そもそもシンゴがマザーの知識使うよりはテルに仲介してもらった方が自然だったし。
あと、そもそもその最後の「彼」の存在自体も唐突すぎて。ご都合過ぎてかえってスッキリしなかった。あのまま助からない方が良いとまでは言わないけど。

エンドに至っては時間飛ばしすぎ&人選がオカシイ。
あれだけ作中みんながシンゴを鍛えたのに、その指導者として活躍したであろう部分を全部吹っ飛ばしてとっくに本人生きてない未来の話されても困る。
あと、このキャラが語り部にするにしても・・・はっきり言ってこの人脇役よ? なぜワザワザ最後の最後を締める役としてチョイスしたの?
個人的には後読感を損ねられたレベル。個人の感性なので流石に星は減らしませんが。

最後だけイヤに不満があって揚げ足とってしまいましたが、基本的に誰にでも勧められる傑作中の傑作なのは間違いありません。
どうしようか迷ってる人は買いなさい。絶対損しません。
約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310416
No.7:
(4pt)

上下巻一気に読めました

設定は明らかに「宇宙の孤児」のオマージュ。第二の故郷(星)にむけて航行する宇宙船内でのお話し。
それを土台にして、ちょっとしたロマンスとサスペンスの味付けがされている。
宇宙の孤児との決定的な差は目的地がはっきりしていること、ゼリー状の異種知的生命体ベガーが物語のカギを握っていること。
船長や副船長がちゃんとその名の通りの存在であること(宇宙の孤児では船長は村長のような存在になってしまっていた)
こういう小説の場合、異端児が主人公になりやすい(地球の長い午後とか)が、その役割をヒロイン(テル、キリナ)に振り
主人公のシンゴはいたって真面目、品行方正である。そのおかげでわりと巻き込まれタイプ、受身であり、そのために周りが
シンゴを動かして行くと言う流れでストーリーは進んでゆく。登場人物は友人のダイスケ以外は見事に使い切ってラストを
迎える。この情報過多の時代、いかに手持ちの素材を料理するかで、面白さが違ってくるが、この作品は見事な味つけだと言って良いだろう。
もともとラノベ作家、非常に読みやすいので、堅いSFが苦手な人にお勧めだと思う。
約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310416
No.6:
(5pt)

「掛け替えのないものを失ってしまった、その先にある物」

登場人物の成長の描き方というのはそれこそ千差万別でありまして、物語の冒頭では無力な虐められっ子だった主人公が
ほとんどスーパーマンになってしまう作品もあれば、間違い探しいかと思うぐらい僅かな変化しか描かれない作品もあります
しかし、この作品ほど丁寧に、それも主人公に限らず主な登場人物の成長の過程を描ききった作品を私は読んだ事がありません

上巻で「テルの死」という重荷を背負わされたシンゴやスイレン、兄二人の暴走からパートナーであるベガ―を殺されてしまったキリカ、
「掛け替えのないもの」を失った三人の各々の成長がこの下巻で物語の総決算となる第三章の軸となって展開されます

うおー、第三章で「テル」が戻ってくるとは思わなかった。何故カギカッコ付きになっているかはネタバレ防止のため伏せますが
「テル」が再会したシンゴやスイレンの第二章を挟んでの成長の描き方が素晴らしかった。二人とも「テルの死」を決して忘れる事は
出来ないでいるのですが、その上で這い上がってきた人間の強さという物を感じさせます

「ベガ―との共生」を巡って「ベガー憎し」で凝り固まってしまった戦前世代や、逆にベガ―との共生をシンクという形で当然の様に
受け入れる事で反ベガ―派に対する反発で歪んでしまった若い世代という「成長しない人々」の対立を描く事で調停者として成長する
シンゴの姿は最後の最後で明らかになる「掛け替えのないものの喪失」から立ち直れなかった人物と対置される事で見事に描き出されました

それ以上に本作品におけるヒロイン勢、スイレンやキリカ、そして「テル」の成長は逞しいというか「強かさ」をひしひしと感じさせます
特に自分を「テルの死」の直接原因と信じて疑わないスイレンが何度壁にぶち当たっても、その度に砂を掴んで立ちあがる姿は
登場人物の成長に「唐突さ」を感じずにはいられないライトノベルでは描けない物を感じさせてくれます

SFとしては終盤で物語の舞台となった恒星間移民船が地球を旅だった理由や明らかなオーバーテクノロジーの産物であるベガーや
アンドロイドたちの秘密、ベガ―との戦争の切っ掛けとなった事故の真相が明かされるのですが…うーん、この辺りの展開は少し駆け足だったかな?

そして迎えたエピローグでシンゴが、スイレンが、キリカが、そしてテルが目指した世界があんな形で描かれるとは…ベタと言えばベタですけど
やっぱり丁寧に描かれたSFの結末はあれでなくてはならなかったと実感します。ああいう「時間」の描き方はSFにしか出来ませんよね
丁寧に作り込まれたSFベースの成長物語。ライトノベルの読者にも十分読みやすい文体も優しい本当に文句のない大傑作でした
約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:約束の方舟 (下) (ハヤカワ文庫JA)より
4150310416



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