重要証人
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種別
長編
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あらすじ
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評判
重要証人の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 C ランク
重要証人の総合評価:
8.50/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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リーガル・サスペンスとしてこの下巻を読み進むと、被告側と検察側とが法廷で争うエピソードも多く挿入されているが、後半はフーダニット・ミステリの面白さも加味されてくる作品になっているように思える。
プタ・クリークで惨殺された高齢カップルの死体が発見された状態が、先に惨殺された若者カップル二組の状態とかなり異なることから、この高齢者カップルの犯人が模倣犯であるとの疑いを払しょくできず、マドリアニたち検察側は同一犯人として告訴しない方針であった。
若者カップル惨殺の容疑者として指名手配されたロシア移民のアンドレア・イガノヴィッチは、数々の証拠を残してカナダへ逃亡し、その後紆余曲折を経てアメリカに連れ戻され拘留されてしまった。
アンドレア・イガノヴィッチの弁護を引き受けたのが、かってマドリアニと訳ありのエイドリアン・チェンバースであるが、彼はマドリアニに恨みをもっている偏執狂的ともいえる男である。
上巻のエピローグで、猛禽類のアメリカワシミミズクを飼いならして狩りのようなことをしている謎の男が唐突に登場するところを描写している。
この謎の男が登場するのが、プタ・クリークであり、手練れの読み手は、これは何か深い意味があるだろうと頭の隅から離れない。
読者は、被害者のアボット・スコフィールドとその前妻カレンが鳥類学者であることから、この二人を殺した犯人は、イガノヴィッチとは別人だろうと想像し、この犯人捜しを始めるだろう。
リーガル・サスンスぺンスに加え、フーダニットものをも楽しむこともできるようなエピソードを挿入する後半は著者ならではの上手さだろう。
ニュヨーク・タイムズ・ブックレビュー紙に、『状況証拠』を概観したグリシャムのエッセイを、訳者の白石朗氏が本書の「あとがき」で引用していたので、その一部を下の・・・内に転載したい。
・・・<前文略>作者には法廷実務の経験があるということだが、その法廷で無数の論戦を体験し、傷を負ってきたことが如実にうかがえる作品だ。小気味よいテンポでエピソードを綴っていくそのスタイルは、軽快なフットワークで、つねに敵の一歩先を行く法律家ならではのスタイルに通ずるものがある。<中文略>センセーショナルな殺人事件の裁判には必ず引き寄せられて顔を出す変人たちや不適応者たちのことまでも、ぬかりなく描きこまれているのだ。物語には一部の隙もない。サスペンス小説に欠かせないふたつの要素━━すなわち共感できる主人公と緊迫感もそなえている。・・・
二転三転するストーリー展開の最後の最後に予想もしないエンディングを迎えるこの作品にも、先に引用したグリシャムの批評が当てはまるだろうと評者は引用してしまったのである。
就寝前にしか読書をしない評者であるが、二夜で読み終えた作品はあまりないから、それだけこの『重要証人』は評者にとって魅力ある作品だったのだろうと高く評価したい。