かげろう忍法帖
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
かげろう忍法帖の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
かげろう忍法帖の総合評価:
9.33/10点 レビュー 3件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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風太郎らしい鋭い切れ味を見せる傑作が「忍者帷子乙五郎」。
料理が主題という意表を突くアイディアがまずあり、中盤で非現実的な忍法が料理と絡めて愉快なエピソードとして紹介される。ところが、これが重要な伏線だったことが、末尾の限りなく凄惨でグロテスクな、しかし非常に美しいシーンの最後の一行でわかる。
文字通りのファイナルストライク。
突然理解できるように仕組んであるので、読者は奈落の底へ突き落されるような衝撃を受ける。その衝撃が奇想天外な忍法にリアリティを与える。
こんな構造を、最大の効果を計算して構築できる作家は、風太郎以外にいない。いたるところ、伏線の先に伏線が張ってあり、創作テクニックの凄まじさが実感できる。
半蔵という名を継ぐことが何を意味するかが語られる「忍者服部半蔵」も傑作。忍法はもちろん出てくるが、それを突き抜けて、ほとんどホラーになっているところが驚異的。
エッセイ「今昔物語の忍者」はよくまとまっていてオチもあり、短篇小説に近い感覚だ。忍術・幻術ファンは必読。
今昔物語の巻20に外術(幻術)の話が出てくる。「馬牛の立てる尻より入りて口より出づなどをすることをぞしける」というのは、いくつかの小説で読んだことのある話の元ネタだろう。さかのぼると漢書に記載されているという。
そこに出てくる「屠人戮馬の術」(手足をバラバラに解体し、あとからつなぎ合わせる術)は、この短篇集の「忍者明智十兵衛」で十兵衛・明智光秀が使う「忍法人蟹」と同じだろう。
風太郎が巻20で発見した、また別の幻術“マラ落とし”の話は最高に愉快。
この全集は全12巻あり、編者の日下三蔵によれば忍法帖短篇80数作をほぼ100%網羅しているとのこと。
「かげろう忍法帖」はオリジナル第一短篇集のタイトルで、本文庫はそれを踏襲しているが、収載作品はオリジナル第二短篇集「野ざらし忍法帖」などとシャッフルしている。これは余計なお世話だ。日下という人は首を傾げるようなことを時々やる人で、何でわざわざ混乱の元を作るのか、不思議。