グルメ警部キュッパー
- グルメミステリ (31)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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フランク・シェッツィング第2作目。1作目が13世紀のケルンを舞台にした歴史物で、2作目はグルメ警部が主人公のコージー・ミステリとガラリと趣向を変え、多彩振りを見せている。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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殺人現場の食べ物をつまみ喰いしたり、容疑者とレシピの交換をしたりと今までの警部像とはかけ離れた警部でした。 まぁ〜実際にこんな事をしてたら懲戒免職になってしまいそうですけどね(笑)。 容疑者が多くてみんな何か隠し事をしてる雰囲気があって最後まで犯人探しを楽しめたけど、最後まで読んで真相にたどり着いた時に動機がイマイチしっくりこなかったです。 物足りないって訳ではないけど読後スッキリではなかったです。 ドイツのケルンという街を舞台にしてるのですが、料理以外でケルンの良さをアピールしてないのが残念でした。 | ||||
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食べものがふんだんに出て来る軽めのミステリーが好きなので、タイトルを見て即購入したのですが、 期待はずれでした。 まず登場人物の感情表現がドイツ的なのか、私にはよく分かりませんでした。 「!?」マークが多用されていて、みんなが常にいがみ合っているような印象を受けました。 それに主人公のキュッパーにしても、グルメ警部と謳っているのにそれほど「グルメ」を実感できる シーンが出て来ずがっかり。 食事のシーンや食事の描写は期待したほど出てこなかったように思います。 またドイツの作家の作品を読むのは初めてだったので慣れていないせいかもしれませんが、状況描写が あまりなく、どのような場面かを頭の中で思い描きにくい部分もありました。 肝心の事件や推理の過程もぱっとせず、登場人物に感情移入できるほどの魅力も感じなかったので、 星2つとさせていただきました。 | ||||
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ミステリーだけでなく幅広いジャンルの作品で絶賛されている現代ドイツの大人気作家シェッツィングの日本初紹介作です。まず文庫帯に書かれている、とんでもない警部という部分なのですが、ちょっと誇張され過ぎているように思います。キュッパー警部は確かに殺人現場でつまみ喰いはしますが林檎一個だけで深夜の捜査で空腹だったからでしょうし、容疑者とレシピ交換するのも相手が求めたからです。彼は食べ物の事を考えると夢中になってしまうのを自覚して懸命に抑えていますし、事件初日から不眠不休で事件に取り組んでいく熱血刑事です。彼が今回の事件に遭遇したのは6年間暮らしていた彼女から逃げられた直後なのですから最も悪い心境であったでしょうし、ですから部下のラーベンホルストに最初辛くあたったのも仕方ないかなとも思えます。しかし流石に警部だけあって推理は鋭く、一見歴然としている事でも懐疑的に考察し見事に真実を突き止めます。やはり警部に一日の長があるのですが、無器用で少し生意気な部下のラーベンホルストとの掛け合いは面白く本書の読み所です。富豪夫人インカの殺害は動機があまりにも多過ぎて難航しますが、続いて第二の殺人事件が発生し事件が一気に動き出します。本書はミステリーとしては堂々とあからさまな趣向を見せながら巧みに読者を誤魔化す構成のテクニックに秀でていて十分に健闘していると思います。幸薄い富豪の娘マリオンとキュッパー警部との友情とクライマックスの動物園でのどんでん返しに続くスリリングな追跡劇が圧巻で読者を最後まで飽きさせません。グルメの興味は小道具に過ぎず、多彩な才能を持つ作者のサービス精神が随所に見られる良く出来たミステリーですので、ぜひ一読をお奨めします。 | ||||
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グルメもののミステリです。 たぶん、このシェッツィング、邦訳は初めてされる方ですが本国ドイツではベストセラー作家さんであるとか。そういう予備知識なしに、グルメな警部が大活躍する本ということで食いしん坊でミステリ好きな自分は手にとってみたんですが、、、ちょっと中途半端な感じでした。 実際にシェッツィングが住んでいるケルン(ローマ帝国の退役軍人が入植して築いた都市として、また大聖堂があることで有名)を舞台にしたミステリなんですが、たぶん土地っ子が読むとすごく面白いんだと思うけれど、行ったことやイメージが湧かない人からすると普通のミステリで、あとはその主人公のキュッパー警部のキャラがよく出来ていないと厳しいんだけれど実はそのキャラ造詣がちょっと弱い。 グルメで料理に関するこだわりがすごくありそうな紹介だったけれど、これくらいのレベルならそのあたりに掃いて捨てるほどいそうで、グルメ警部というにはちょっと物足りない。これならば、ご当地+美食グルメの探偵・刑事ということでいえば、シチリアのモンタルバーノ警部、アメリカのネロ・ウルフ、日本の高野聖也のほうが圧倒的にキャラがたっていてプロットも強いです。 ただ、そこはかとなく漂うユーモアという点では、奇抜な登場人物たちも勘定にいれるとけっこういい味を出しているかも知れません。物語冒頭で殺されるインカという大富豪の妻、彼女は性格も極悪だけれど男達を虜にしないではおかない極めつきの人物。その主人と影武者のフリッツとハルトマン。インカの娘で、虎の飼育係のマリオン。彼女の恋人でたえず宇宙からの電波でライフスタイルを変えるバンドマン。どれも一風変わっています。まぁ、主人公のキュッパー警部からして、母親の死を告げにいった相手にビンタを食らわされて何故か娘のような年の女の子に心惹かれたりするのだから、この世界の基準では普通科もしれませんが、そのあたりのへんてこな感じもユーモアとして取ればいい雰囲気かも知れません(キュッパーという名前もなんかユーモラスといえばユーモラスかも)。 ただし、ミステリとしてのプロットはわりと単純すぎるのと、ミスリードさせる材料のつめこみすぎはバランスが悪いんじゃないかなと思います。もう少しバランスよく入れば評価は変わったかもしれません。 評価は5の3。次回本訳本に期待です。 | ||||
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