花腐し
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
花腐しの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
花腐しの総合評価:
7.60/10点 レビュー 15件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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■「ひたひたと」
遊廓街であった洲崎方面を足取り重く散策する中年の男。時に子どもの頃に立ち返り、過去を振り返る。待ち合わせ場所の着いた男を待っていたのは、男と暮らす女。女は、失業中の男との暮らしのために、体を売って生計を立てていた。
男の無気力さと諦め、そして二人の底辺感漂う哀愁漂う作品である。
時おり男が抱く子どもに返ったイメージは、逃避の心理状態を表しているのだろうか。罵りながらも二人でいるしかない男女の悲劇が、辛気臭くて重苦しい余韻を残す。
■「花腐し」
アパートの取り壊しのため、そのオーナーからひとり残っている住人を退去させる依頼を受けた主人公。住人の男と会話をするうちに、酒を酌み交わし、彼の独特の思想に反発と嫌悪を感じながらも、離れがたいものと感じていく。
主人公は、倒産寸前のデザイン会社の四十代の経営者。大久保界隈で雨に打たれ、十数年前に二年一緒に暮らした女に思いを馳せる。
退去させなければならない男、その男が栽培しているマジックマッシュルーム、続き部屋にいるバッドトリップした全裸の若い女・・・。人生をリセットしたい主人公が、過去を振り返りながら、今に流されていく。
たった一夜の出来事ではあるが、濃密な時がつづられていく。ひととき主人公と暮らした女の悲劇が、物語に暗い影を落とし、破滅に向かう男の心情を際立させる。
住人の男の、生き方、そしてそこに居座らなければならないわけは、テツガクとして面白い。虚しさ満開の本作品の幕引きも良いね。
【芥川賞】