玻璃の家
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あらすじ
アメリカ・マサチューセッツ州の小都市。そこにはかつてガラス製造業で財を成した富豪が、謎の死を遂げた廃屋敷があった。11歳の少年コーディは、その屋敷を探索中に死体を焼く不審人物を目撃する。だが、少年は交通事故にあって以来、人の顔を認識できないという「相貌失認」の症状を抱えていた。視覚自体に問題はなく対象の顔かたちが見えてはいるものの、その識別ができないのだ。犯人は誰なのか?州警察から依頼を受けた日本人留学生・若き心理学者トーマは、記憶の変容や不完全な認識の奥から真相を探り出すために調査を開始する。真相に肉迫するにつれ明らかになる、怪死した富豪一族とこの難事件との忌まわしき因縁…。重厚な筆致と圧倒的な論理で織り成す、新感覚の本格ミステリー!第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
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評判
玻璃の家の評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
玻璃の家の総合評価:
6.75/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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作中では、郊外都市の大学で心理学を専攻する日本人研究員(トーマ・セラ)が探偵役となり、相貌失認症のために殺人犯の顔を特定できない11才の少年(コーディ・シェイファー)の証言に心理学的な分析を加えてゆく。警察と連携して淡々と調査が進んでゆく中、同じ土地にまつわる他のいくつかの時代(1692年、1937年、1968年)のエピソードが挿入され、事件の背景に埋没していたアメリカ史的な不気味さが徐々に明らかになってゆく。
筆致は淀みなく、一切の危うさがない。娯楽大作を小説に期待する人にとっては、この作品のやや生硬な佇まいに鼻白むかもしれないが、古典的な海外ミステリの様式美を好む向きには、文句なくお薦めできるだろう良作である。ある種の読者にとって、好ましい要素群が美文によって秩序づけられた小説作品を読む時ほど、快いことはないはずだ。
星4つとしたいところだが、既存レビューでは相対的に評価が低いと感じるため、5つとした。
巻末に示された島田荘司の懸念を払拭するような第二作も、心待ちにしている。