■スポンサードリンク


egut さんのレビュー一覧

egutさんのページへ

レビュー数71

全71件 61~71 4/4ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
 閲覧する時は、『このレビューを表示する場合はここをクリック』を押してください。
No.11: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (2件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

容疑者Xの献身の感想

読書後調べてTVや映画になっていた事を知りました。
シリーズ含め、物語に触れるのは本書が初めてです。

あらすじより、
"天才同士のバトル"という印象から手に取ったのですが、
文字から受ける熱いバトルというのはなく、
静かな深層の探り合いと言う印象でした。

本書のトリックの隠し方がとても巧いですね。
以下ネタバレで。


▼以下、ネタバレ感想
※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら
容疑者Xの献身 (文春文庫)
東野圭吾容疑者Xの献身 についてのレビュー
No.10: 11人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

主催者の気持ち=ミステリ好きの気持ち

この作品の面白いと感じたところは、
ミステリ好きな人程、このゲームの主催者と気持ちがリンクしている所だと思いました。

クローズドサークルの舞台は整い、各人に道具も渡された。
これで事件が起こらないはずはないと、
ミステリ好きな読者程 事件を期待するとおもう。

この期待感は主催者=読者だと感じました。

主人公が、どこかで見ている主催者へ
思い通りにならないぞ!。と気持ちを叫んだ所が
自分に対して言われた気がしたのが印象的でした。

物語とは関係ないですが、
・主人公たちの閉じ込められた世界
・ゲームの主催者
・読者
の3つの空間の扱いが面白いと勝手に感じました。

肝心の話の感想についてはネタバレで。

▼以下、ネタバレ感想
※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら
インシテミル
米澤穂信インシテミル についてのレビュー
No.9: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

記憶に残る一冊です。

タイトルが凄いなと思ったのが第一印象でした。
また、ネットで話題になってたので手に取りました。
この作者の本は初めてです。

読み始めて思った事は、第三者視点で物語を外から見て解説している不思議な構成。
読んでて凄く変です。
違和感があり過ぎて、何か仕掛けがある事がアリアリとしています。

そんな印象の悪い作品でしたが、
読了後は凄く印象に残る一冊となりました。

200ページ代の本で軽く読めます。
これはホント、とても凄いものを読んだ気持ちでいっぱいです。

▼以下、ネタバレ感想
※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら
三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人 (講談社ノベルス)
No.8: 8人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

首なし物の代表作になる程の作品

ちまたで評判が良かったので読みました。
シリーズ本ですが本作が初読書です。

登場人物の名前が特殊で覚え辛かった為、
読み始めの前半は舞台の把握にてこずり、すぐに作品に集中できませんでした。
ちょっと読むのが大変かなと感じましたが、
事件が発生してからはあっと言う間に作品に呑まれました。

日本の伝承や怪奇的な雰囲気を混ぜた本格ミステリで、
現代の横溝作品を思わせる印象を受けました。

仕掛けの驚きや舞台解明の終盤の怒涛の種明かしは見事過ぎて圧巻。
大満足な作品です。

首なしやトリックの感想はネタバレで。

▼以下、ネタバレ感想
※ネタバレの感想はログイン後閲覧できます。[] ログインはこちら
首無の如き祟るもの (講談社文庫)
三津田信三首無の如き祟るもの についてのレビュー
No.7: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

2作目も面白かった。

前作が面白かったので続けて読みました。

職場や仲間が変わったとしても、
主人公の竜崎は警察庁の頃と変わぬ姿勢で我が道を淡々と突き進んでいきます。
周りからは変人扱いされても、正しき事を行っている竜崎に
やがて人々が付いてくる姿がとてもカッコ良かったです。

早々に立てこもり事件が解決しますが、
そこから話が尾を引き事件の全貌が明らかになる展開も見事でした。

読み始めたら最後まで一気読みさせられる小説でオススメ。
果断―隠蔽捜査〈2〉 (新潮文庫)
今野敏果断: 隠蔽捜査2 についてのレビュー
No.6: 9人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

前作の正当進化系!このシリーズは面白い!

登場人物が前作と同じで、話もチャットをして互いの殺人方法を解きあう構成。
前作読んでいただけに、設定が同じだから、
パラレルワールド?時系列が違うのかな?
なんて違和感がありましたが、途中に挿入される数行の解説に納得。
よくこんな舞台設定を思いついたものだと驚かされました。

短編集のように各自のトリックが惜しげもなく披露されるのですが、
どれもクオリティ高いし、本作の構成だからできる必然的な仕掛けもあって完成度は高いです。

好みは「ザンギャ君の切り裂きジャック三十分の孤独」かな。
044APDの問題も良く、ミスリード自体は面白いし衝撃的だった。

作品舞台のインパクトは1作目の方がありましたが、それに負けない面白さがあります。
次回作も出て欲しいなと思える作品です。
密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム2.0 についてのレビュー
No.5: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

キャリア官僚の視点で描かれた見事な警察小説

現場の刑事達ではなくキャリア官僚の上層部視点で描かれた
警察小説というのが興味を惹きました。

登場する人物も、参事官や刑事部長、刑事局長など。
現場の刑事さんは殆ど出てきません。
あまり見なれない舞台がとても新鮮でした。

主人公の竜崎もキャリア官僚の1人。
ページの初頭から、
「俺は東大で、東大以外は脱落者」
「国を守るのが俺の仕事だ。」
と、主人公竜崎のエリート思考を突きつけられます。

人を突き放したような性格の主人公ですが、
読み進めると、信念の通った思考と行動がいくつも見られ、
いつの間にかこの主人公に魅了されてしまいました。

ミステリーでお馴染みの興味を惹かせる謎やトリックは皆無ですが、
複雑な組織関係や上層部達の心理模様で最後まで一気に読まされます。

誘惑などの雑念に負けず、自分の信念を貫き、
正しい事を実行していく竜崎がとても格好よかったです。

シリーズ展開されているので続編も楽しみです。
隠蔽捜査 (新潮文庫)
今野敏隠蔽捜査 についてのレビュー
No.4: 8人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

芸術とミステリーの見事な融合

エコール・ド・パリに関する芸術論が舞台の雰囲気作りの為だけではなく
ミステリーと密接に絡み合っている事に驚きました。

作中に出てくる芸術論については大変読みやすく
モディリアーニやスーチンなどこの本を読むまではまったく知らなかった画家の絵に興味がでる程です。

繰り返しますがこの芸術論がたんなる薀蓄だけで終わらない所が本当にお見事。
密室や犯人の意外性は弱かったのですが、あの凶器(?)や舞台裏について明かされた所は鳥肌物で、
密室や犯人はさておき、この仕掛けが本書のメイン舞台なんだと感じました。

いくつもの伏線による必然的な舞台づくりの巧さに大変驚きです。
個人的にお薦めの一冊。
エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ (講談社文庫)
No.3: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

舞台設定がお見事

登場人物の設定、セリフや場所に至る細部まで計算さており、
無駄をそぎ落としたシンプルで完成度の高い作品だと思いました。

犯人視点のミステリと言うのも面白く、
犯人の主人公の頭の中を感じながら、探偵役との頭脳戦が良いです。

最後まで扉が閉ざされたまま、現場が明るみにでない密室や、
安楽椅子探偵の超頭脳の構成も良かったです。

扉は閉ざされたまま (祥伝社文庫)
石持浅海扉は閉ざされたまま についてのレビュー
No.2: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

どんでん返しの連鎖

表紙とタイトルを見た印象では、
武家屋敷と言う言葉や時代設定、ミイラ、日記の手引きなど
一昔前のミステリの様な印象を受けて敬遠していたのですが、
いざ読んで見ると大変面白い。

過剰とも思える謎の数々、
最後に全てを解決するのではなく、
謎が生まれては、どんでん返しを踏まえて解決していく
怒涛の展開。

詰め込み過ぎ感が否めませんが、
自分にはそれが楽しめ、
久々に先が気になる本格物を読んだ気がしました。
武家屋敷の殺人 (講談社文庫)
小島正樹武家屋敷の殺人 についてのレビュー
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ハウダニットに特化した作品

ハウダニット(どのように犯罪を成し遂げたのか?)
正にこれに特化した作品。

チャットでお互いの殺人方法を問題として
相手に解かせると言った舞台設定が面白い。

殺人ゲームなので殺害動機も関係なし。
単純に方法だけを推理して楽しめる作品になっています。

各人の事件が1話毎で構成されているので短編集の雰囲気を受けますが、
そうではなく1つにまとまっている感じが強いです。

どれも面白い内容でしたが、
1番の好みは044APD出題の「求道者の密室」。
この小説の設定に上手く合っていて伏線も絶妙でした。
密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム王手飛車取り についてのレビュー