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十兵衛 さんのレビュー一覧

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レビュー数6

全6件 1~6 1/1ページ

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No.6: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

色んな味がある傑作連作集

舞台は香港警察、名探偵と呼ばれるクワン上級警視を物語のキーパーソンとしつつ過去に遡る中編の連作です。社会派警察小説の要素と本格ものとが調和され、更にはスリル溢れるサスペンスなどの要素も混じっています。日本では水と油のような扱いとなっていた社会派と本格ですが融和も出来てすばらしいものが生まれるということを外国から知らされました!
またクワンやロー、ツォウといった警察官たちはそれぞれに魅力があり、また、他の登場人物たちも一癖二癖あってその上でキャラクターが輝いています。この小説を読むことで社会派と本格それぞれを食わず嫌いだった人も変わる、是非とも読んでほしいと思いました。
また、最後の「借りた時間に」は全体を通す仕掛けに騙されました。その上で第一話を読み返すとぐっとくるものがあります。香港という複雑な都市の約半世紀の歴史を感じさせられます。是非とも順番通り読んでいってください!

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13・67 上 (文春文庫 チ 12-2)
陳浩基13・67 についてのレビュー
No.5: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

あまりに純文学的なアンチミステリ

すでに多くの人が言っている通り、この作品は推理小説史上、重要な作品であることは間違いないでしょう。本格好きにはたまらないロマン溢れる舞台設定…そして探偵役達によるそれぞれの推理の披露…これだけですばらしいものがあります、しかし、ここからが三大奇書と呼ばれる所以ですが、最後の100ページほどで驚かされると思います。それまではペダンティックな趣味など読みにくいと感じる人もいると思いますが読み進めたあとには驚きがあると思います。ただ、現在の推理小説とは違いますし、やはり驚かない…他の本でアンチミステリは知っているという方からすると物足りないかもしれません。また、この作品は作者の私小説、とまではいかないものの作者本人にも関わるものなんだなって思いました。最後の動機も純文学的な余りにも純文学なものと思います。そして作者が推理小説(と私たち)に向ける眼差しのつめたさ…

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虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)
中井英夫虚無への供物 についてのレビュー
No.4:
(9pt)

幻想的な風景

題名からして悪夢…がつくなど悪夢のような惨い死体もあります…それで最後に悪夢を見るのは誰か?という話ですが…この長いシリーズ…火村の過去が解き明かされるのだろうか?そんな風なことも思わされました。人間関係も見えず遅々として進行が進まないようにも思えますが気づいたときには全てが解けている、そういった意味で目眩を受けるある意味悪夢のような作品かもしれません。

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狩人の悪夢
有栖川有栖狩人の悪夢 についてのレビュー
No.3:
(10pt)

猟奇性の膜に包まれて…

この作品はなんといってもグロい描写で有名で…そんじょそこらのエログロではないでしょう。女性や中高生に薦めるには気がとがめるほどです。しかし、その膜を、空気を掻き分けた先にはとんでもない展開が待っていると言えます
この展開をするためにはあの描写はあった方がいい。決して無意味なエログロではない。そう思う作品です。

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新装版 殺戮にいたる病 (講談社文庫)
我孫子武丸殺戮にいたる病 についてのレビュー
No.2: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

タイトルがピッタリですね

読者への挑戦が挿入されています。あくまでもロジカルに犯人を当てることが出来ます。(とても難しいですが)

犯人当て小説の中でもかなり凝っていると思います。
前半はゆっくりですが後半に行くにつれ加速度的に読み進めてしまうと思います。

双頭の悪魔 (創元推理文庫)
有栖川有栖双頭の悪魔 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

新本格のはしり!

中学に入学して図書室の司書さんにお勧めしてもらった作品です。やはり衝撃を与える1行が凄いです。ミステリーを読んだ事無い人にもお勧めです。
十角館の殺人 (講談社文庫)
綾辻行人十角館の殺人 についてのレビュー